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《旅立ち》第十三回

「門人達のことは明日、お話を致すが、この洗い場の裏に続く風呂の沸かし番は輪番でござってな。これだけは新入り、古参の隔てはないのでござる。ただ、新入りの門人と、それ迄の新入り、早い話、門人の内の新入り二名が、門下の稽古着の洗濯をせねばならぬ決めがござる。それが最も辛うござろう。特に冬場は応えますなあ。今では中堅の私もそうでしたから…」

 辛い昔を回顧するように、神代は語った。

「委細については、その折々で他の門人に訊いて戴くとして、…では、そなたの小部屋を最後に…」

 言葉尻を濁して、ふたたび廊下伝いに神代が歩きだした。どうも思っていたような雑魚寝ではないらしく、個人部屋は与えられそうである。そう思いながら、左馬介は木偶(でく)となり、神代に付き従って歩くのみであった。

 後に分かったのだが、賄い番という役割も別にあり、これも風呂番と同じく、新入りがやるらしかった。この時、道場に寓居した者は、門弟八名、師範の幻妙斎、師範代一名の総勢十名で、左馬介が加わったことにより、計十一名で新たな体制が組まれることも神代は伝えた。

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