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天球のカラビナ  作者: イツロウ
01-狂槍の狩人-
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001 高原の家


 001


 目の前に広がるのは澄んだ青い空。

 その空の下には白化粧した峰々が連なり、太陽の光を受けて輝いている。

 そんな山々の麓には青々とした草木が生え、視界のほぼ全てを占めていた。

 なだらかな丘陵、緑の地面の上、一人の男が足首を隠すほど伸びた草を踏みしめていた。

「……いい天気だ」

 男は清々しい声で呟く。

 目元を隠すほど長く伸びた黒髪は風に揺れ、黒の瞳には空の青が映り込んでいる。

 年齢は10代後半、二十歳の手前くらいだろうか。身長はそれほど高くなく、かと言って低くもない。

 そんな体全体で、男は自然を感じていた。

 冷たい風が心地よい。

 あの時の吹雪とは天と地の差だ。

 一人黄昏れていると、不意に遠くから少女の声が飛んできた。

「こらー、またサボってるー」

 男は視線を一旦空から離し、振り返る。

 緑の中には木造のログハウスが立っており、そのテラスに金髪の少女の姿を確認できた。

 少女はエプロンを付けており、手には木製の調理器具が握られていた。

「ごめん、綺麗な景色に見とれてた」

「またその言い訳? ちょっとは別の言い訳も考えたらどうなの、『クロト』?」

「本当にそう思ってるんだからしかたないだろ、『ミソラ』。すぐに薪割り終わらせるから、親父さんにもそう伝えておいてくれ」

「はいはい」

 ミソラ、と呼ばれた少女は調理器具を軽く振りつつ、テラスから家の中へ戻っていった。

 見届けると、男は……『クロト』は地面に刺さっていた斧を手に持ち、無造作に転がっている丸太を手に取り、切り株の上に置いた。

 切り株には年輪が刻まれており、その輪っかの重なりをみてクロトは何気なく呟いた。

「あれからもう一年か……」

 ……雪山から生還してから1年の月日が経った。

 未だに自分が何者なのか、分かっていない。

 クロトは斧を振り上げ、熟れた様子で薪を割っていく。

 ……自分を救出してくれたのは先程の金髪の少女ミソラ・ウィルソンと、その父親のイワン・ウィルソンさんだ。そして、記憶喪失の自分に名前を付けてくれたのもこの二人だ。

 名前がないと色々と不便なので受け入れたが、それなりに気に入っている。

 二人は木製のログハウスで二人で生活している。

 近くには同じような家が何軒かあり、一つの小さな村として機能しているらしい。

 ともかく、救出された自分は彼らの家で介抱され、3日もすると自由に動けるようになった。

 動けるようになると何とかして自分が日本人であるということを伝えようとしたが、地図を書いて見せても、ジェスチャーで伝えようとしても、二人は全く理解してくれなかった。

 そんなこんなで1週間が過ぎた。

 近隣にも自分のことを知っている人はいなかったようで、かと言って家から追い出すこともできなかったらしい。

 自分はこの家の家族として迎え入れられることになった。

 記憶のない状態で、しかも右も左も分からない状態で一人旅できるわけもなく、クロトは彼らの提案を受け入れた。

 名前で呼ばれるようになってからは色々なことを手伝わされた。

 まずは今やっている薪割り、続いて飼っている牛の世話、掃除に洗濯に料理。そしてたまに狩りまで。

 一番大変だったのは彼らとのコミュニケーションだった。基本的な言葉を覚えるまで3ヶ月かかったし、今でもたまに分からない言葉もある。

(……)

 もしかして自分はタイムスリップして過去の世界に来てしまったのではないだろうか、とクロトは思っていた。

 あまりにも非現実的な考えだが、ありとあらゆることがクロトの考えを裏付けていた。

 まずは電気だ。

 この村には電気らしきものがない。いや、正確には家電製品がない。今時こんな山奥でも白熱灯や発電機の一つあってもおかしくないだろうに、それらしきものが一切見当たらないのだ。

 続いては識字率だ。

 この村には本はあるが、文字を読める人が少ない。

 読めなくても生活には困らないが、今時どんな辺境の村人でも本くらいは読めるはずだ。

 因みに、クロトは文字については勉強中だ。絵本や児童文学程度は問題なく読めるようになったが、専門書となると難しい。

 この場所にはしっかりとした家を作れる技術もあれば、様々な食材を使って料理をする知識もあるし、祭りや宗教などの文化もある。そのどれもがクロトが学校で学んだ歴史のものと酷似していた。

 やはり、過去に来たと考えるとしっくりくる。

 ……まあ、どれもこれも自分の記憶が戻ればすべて分かる話だ。

「……ふう、終わりっと」

 色々と考えている間に薪割りが終わり、クロトは額の汗を拭う。

 いろいろ考えていても仕方がない。こうやって体を動かして美味しい料理を食べてぐっすり眠るという生活も悪く無い。

 自分でも楽観的な性格だと思う。

 記憶もいつか思い出すだろうし、その時になったら今後の身の振り方を考えたのでいいだろう。

 クロトは斧を切り株に突き刺すと踵を返し、ログハウスへ向かうことにした。

 


 ログハウスの脇にて、クロトは洗面器に水を溜め、顔を洗っていた。

 ここで水に困ることはない。山の恵の天然水がそこらかしこから湧き出ているのだ。

 硬度がかなり高いであろう水で顔を洗いつつ、クロトは洗面器の中を覗き込む。そこには自分の顔が映っていた。

 黒い髪、黒い瞳、整った顔立ち。自分で言うのも何だが、全くもって特徴の無い顔だ。

 しかし、いつ見ても慣れない。記憶が無いせいか、これが自分の顔だとは思えないのだ。

 もっと不細工だったような気もするし、もっとカッコ良かった気もする。

「……またサボってるー」

 何気なく顔を眺めていると、急に背中を叩かれた。

 振り返るとそこには金髪の少女、ミソラが立っていた。

「休憩くらいさせてくれよ」

「フフ……冗談よ、ほらこれ使って」

 ミソラは笑みを浮かべながらタオルをクロトに投げ渡す。クロトは受け取ったタオルで顔を拭い。そのまま肩に掛けた。

 ミソラは自分より少し年下の少女だ。性格は快活。いつも笑顔で元気な少女だ。服は大抵明るい色のワンピースを着ていて、金髪には簡素なブローチをつけている。

 ……そして命の恩人だ。

 もしあの時彼女に見つけられていなかったら、今頃自分は凍死体となって獣の餌になっていたことだろう。

 ミソラはエプロンを外しながらクロトに話しかける。

「それにしてもクロトって変よね」

「変?」

「変よ。言葉も自分の名前すら知らなかったのに、薪割りも乳搾りも掃除も何でもできちゃうし、しかもいろんな料理も知ってるし……私より美味しいし」

 そう言ってミソラは再びクロトの背中を叩く。料理に関することで負けていることが悔しいのだろう。

 家事全般をこなせるのは自分でも驚いた。

 薪割りも乳搾りも教わらなくてもできたことを考えると、以前の自分はここと似たような環境で暮らしていたのかもしれない。

「言っただろう? 僕が忘れてるのは自分に関することだけで、それ意外の事は覚えてるって」

「それよ。村人には誰もできなかった収穫高の計算も簡単にやっちゃうし……実はあんたどこかの金持ちの御坊ちゃんだったんじゃないの?」

「それはないよ。僕はただの……日本人だよ」

 単純な四則演算など、義務教育を受けていれば誰でもわかることが、ここの村人たちはできない。

 そのせいか、帳簿の計算やトウモロコシの収穫計画など、いろいろと頭脳面でも手伝わされることも多い。

 役に立てるのは嬉しいが、余り目立つのも何だか恥ずかしい。

 これも日本人の性というものだろうか……。

 ミソラは三度クロトの背中を叩き、元気づける。

「ニホン……聞いたことも無いけれど、見つかるといいね」

「……ありがとう」

 ミソラは本当にいい娘だ。村の中では一番かわいい。彼女の家に迎えいられたのは本当に運が良かったかもしれない。

「もうお昼できてるから、冷めないうちに食べちゃってねー」

 ミソラはそれだけ言うと家の中へ戻っていった。

 クロトは彼女を追うようにログハウス内へ入る。すると、トウモロコシの香ばしい香りが鼻に届いた。

 今日はトウモロコシの塩茹に違いない。

 クロトは労働で疲れた体にカロリーを補充すべく、ダイニングへ急いで向かうことにした。



「……はあ、今年は駄目だな」

 ダイニングに到着すると、渋いため息が聞こえてきた。

 テーブルには髭を蓄えた壮年の男……ミソラの父親、イワンさんが座っていた。

 身長は2m近い上、禿頭に顎髭を蓄え、顔もいかつい。が、優しい人だ。でなければ行き倒れの自分を家族として迎え入れてくれるわけがない。

 クロトは特に臆することなくイワンに話しかける。

「どうしたんです、親父さん」

 彼のことは親父さんと呼んでいる。イワンさんやお父さんも候補にあったが、やはりこれが一番しっくりくる。

 イワンはテーブルの上、皿に盛られた塩茹でのトウモロコシを眺めつつ呟く。

「集会場で色々と話を聞いたんだが、今年はどこの畑も不作なんだそうだ。牛も羊も病気にやられて死んでる所も多い。……今年はかなり節制することになりそうだ」

「そうですか……」

 クロトは木製の椅子に座り、木のテーブルに肘をつく。

 そして皿からトウモロコシを取り、齧りついた。

 少し塩っぱい。が、肉体労働した後だし、塩分を補給する意味ではこのくらいがいいのかもしれない。

 ホクホクのトウモロコシを食べつつ、クロトはイワンと会話を続ける。

「他のところはともかく、うちは大丈夫そうですね」

「ああ、だがこれは村全体の問題だ。いつ病気にやられるかわからないし、十分気をつけたほうがいいだろうな」

「ですね……」

 家畜の病気の原因は細菌やウイルスによるものだろうが、とにかく衛生面に気をつけていれば病気になる確率は確実に減る。

 親父さんからは“掃除のしすぎ”と言われているが、掃除しすぎて悪いことはない。

 家畜に詳しいわけではないが、うちではなるべく清潔を保つように心がけている。

 恐ろしい感染力を持った病気ではない限り、うちの牛は大丈夫だろう。

 イワンもトウモロコシを手に取り、豪快に齧る。

 暫く咀嚼した後、何気なく呟いた。

「はあ、狩りでもできれば半年は食うには困らないんだが……」

「狩りなら結構行ってるじゃないですか?」

 鹿や兎など、山に入れば結構野生の動物がいる。クロトも月に2,3回はイワンと一緒に狩りに出かけている。

 最初は罠で兎を獲るだけだったが、今では弓で鹿を射止め、皮剥や内臓の処理まで一通りできるようになった。

 だが、狩りは畑や家畜と違って確実に獲れるかどうか分からない。

 それで半年も持つとは思えないのだが……

 クロトが不可解な表情を浮かべていると、イワンは言い直した。

「違う違う、俺が言ってるのは『ディード』のことだ」

「『ディード』?」

「ああ、教えてなかったな。……ディードは角や骨がかなり硬くてな、装飾品や武器に加工されたりするもんで、かなり高値で売れるんだ」

「へえ、そんな動物がいるんですね……」

 聞いたことがない。たぶん熊や虎などの大型の獣のことだろう。つまり、今まで狩ってきたウサギや鹿などの獣と違って、襲われる危険がある。

 それなりにリスクがあるということだ。

 イワンは食べ終えたトウモロコシの芯を窓の外に投げ捨て、咳払いする。

「ディードを狩るのは最終手段として……とにかく、村全体で今あるものを分け合えば何とか冬は凌げるだろう」

 服の袖で口元を豪快に拭き、イワンはキッチンの棚を見る。

「これからは酒も満足に飲めそうにないな。唯一の楽しみだったんだがなあ……」

 棚には数本の酒瓶が置かれていた。

 イワンは毎日寝る前に酒を大量に飲んでいる。家計を圧迫しているので止めてもらいたいのだが、彼は一応は一家の主なので中々言い出せない。

 ミソラに協力を頼んだこともあったが、彼女には“家計”という概念が欠落しているので頼りにならなかった。そもそも小さい頃から父が酒を呑むのは当たり前だと思っているようだ。

 クロトは今こそその時だと判断し、酒に関してイワンに文句をいうことにした。

「親父さんは飲み過ぎですよ。今回の不作、禁酒するいい機会になるんじゃないですか?」

「お前、酒は体に悪いって毎日のように言ってるが……飲めねーのに偉そうに言うなよ」

「悪いってわかってるから飲まないんですよ」

 多分自分は酒が飲める年齢に達していない。

 記憶を失い、知らない土地で暮らしている自分にとって日本の法律など全くもって意味が無いが、酒は肝臓に悪いので飲まないに越したことはない。

「それに、お酒をやめてくれたら今よりもっといい農具が……」

 クロトの話を聞くのが面倒になったのか、イワンは「あー」と前置きしてあからさまに話題を変える。

「そういえば、お前、ミソラのことはどう思ってるんだ」

「ミソラ……といいますと?」

「気に入ってるかどうかってことだ」

 クロトはミソラの顔を思い浮かべつつ、正直に告げる。

「まあ、いい娘ですよね。明るいし、元気だし、あんな娘さんがいる親父さんは幸せものだと思いますよ」

「嫁の忘れ形見だからな。自分で言うのも何だが、かなり大事に育てたつもりだ」

 イワンは恥ずかしげに告げた後、クロトを指差す。

「それで、だ。あいつも年頃だ」

 そして若干声を抑えて衝撃の言葉を発した。

「……お前さえ良ければあいつを貰ってくれねーか」

「んぐ!?」

 いきなりの発言に、クロトはトウモロコシを喉につまらせる。

 クロトは慌てて胸を叩き、水でトウモロコシを胃に流し込み、事なきを得た。

「げほっ……げほ……」

 咳き込むクロトを尻目に、イワンは話を続ける。

「ああ見えてあいつは村一番の美人だ。今日も集会場で二人の野郎から娘を嫁に欲しいと言い寄られた。……ふざけるなって話だ」

 イワンは木のテーブルをばんと叩く。

 一瞬皿が浮き、トウモロコシが皿の中で踊る。

「誰があんな甲斐性のない奴らに娘をやれるかってんだ……。それならお前に娘をやったほうがいいと思ってな。そうすりゃずっとこの家であいつを守ってやれる」

「そういうことですか……」

 こういうのを親馬鹿というのだろう。

 気持ちは分からないでもないが、問題があるのは間違いなかった。

 クロトはその点を指摘する。

「でも、ミソラ抜きでこういう話をするのはどうかと思いますよ。そもそもミソラが僕のことをどう思っているか……」

「多分あいつ、お前のこと好きだぞ」

「え?」

 一瞬胸が高鳴る。ミソラのことは恋愛対象としてあまり意識したことはなかったが、好かれて悪い気はしない。

 今にして思えば、いつも妙に絡んでくるし、スキンシップも結構あったし、話す時も距離感が近かったように思う。

 親父さんの言うことも納得できなくはない。

 イワンはこちらを指差し、言葉を続ける。

「……で、お前もあいつのことは嫌いじゃあないんだろう?」

「それは、その……」

 唐突な縁談の話に戸惑っていると、噂の人物がその場に現れた。

「なになに? 何の話してるの?」

 ダイニングに現れたのはミソラだった。

 ミソラは金髪を掻き上げるとクロトの隣に座り、トウモロコシに手を伸ばす。

「……」

 急に押し黙った二人に不信感を抱いてか、ミソラはトウモロコシを口の前で待機させたまま二人に問いかける。

「もしかして、村で何か事件でも起こった?」

「いや……冬に備えてそろそろ街で色々と買い揃えなきゃならないって話をしてたんだ」

 イワンの苦し紛れの話題逸らしに、クロトも乗っかる。

「そうそう、調味料も少なくなってきたし、お酒もなくなりそうだし、何を買うか親父さんと相談してたんだ」

「ふーん……」

 二人の説明で納得したのか、ミソラはようやくトウモロコシを齧る。

 男二人と違いミソラの口は小さく、齧った跡の面積は小さく、もっと言うと齧る仕草も小動物的で可愛らしかった。

 クロトは先程のイワンの話を念頭に、改めて横に座るミソラを見る。

 こんな可愛い子と結婚できるなんて、もしかしなくても自分はすごく幸せ者なのではないだろうか。

「なに?」

 見つめていたことを不審に思われたらしい。ミソラは怪訝な目でこちらを見る。

 いつもは何気なく見ていた顔も、あんなことを言われた後ではまともに見られない。

 クロトは「何でもない」と言って視線を逸し、二本目のトウモロコシに手を伸ばした。

「あ、そうだ」

 イワンは何か思いついたようで、手のひらを叩いてクロトとミソラに提案する。

「来週にでも二人で街に降りて買い物してこい。金に余裕があれば好きな物を買ってもいいぞ」

「え、いいの?」

 ミソラは椅子から立ち上がり、目をキラキラさせていた。余程街に降りられるのが嬉しいみたいだ。

「ああ、櫛でもブローチでも好きなものを買うといい。……クロトは街に降りるのは初めてだ。ミソラ、しっかり案内してやれよ」

「もちろん、任せてよ!!」

 ミソラは「やった」と嬉しげに呟きつつ、トウモロコシを齧る。

 そんなミソラと違い、クロトは色々と考えていた。買い出しとなると結構な量になるはずだ。それを二人で運ぶのは大変なのではないだろうか。

 それに、ここは穏やかな土地だが悪い人間がいないわけではない。襲われでもしたら大変なことになる。

 その辺りも含め、クロトはイワンに問いかける。

「親父さん、僕ら二人で大丈夫なんです?」

「二人で大丈夫だ。むしろ二人じゃないと駄目だ」

 そういう親父さんはニヤニヤ笑っていた。なるほど、どうやら今のうちから僕とミソラの仲を深めようという作戦らしい。言うなればデートである。

「わかりました……」

 イワンの意図を汲み取り、クロトは首を縦に振った。

 ……親父さんの言うとおり、街には一度も行ったことがない。

 街からやってくる商人はよく見かけるし、この地方に点在している村々の中心部に街があるのは聞いているが、その場所自体は知らない。

 街は村よりも情報が集まる場所だ。もしかすれば日本のことを知っている人がいるかもしれない。そうでなくても、何か手がかりを得られるはずだ。

(来週か……)

 クロトは有益な情報が得られるかもしれないと期待していたが、同時にミソラとの二人きりのデートに若干ドキドキしていた。

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