果てなき青
またあのまなざしに出逢う
冷たくはない透き通る氷の
(しだいに遠ざかる果樹のたわわ)
憧れをくすぐる光
足掻いていた熱は冷めていき
握り締めていたものを緩めて
形を成していく半透明
輝くばかりの強がっていた青山は
煉瓦いろに 檸檬いろに 鳥居のいろに
自らを諦めの錦繍で彩る
もうけっして
とどかないものよ
かなわないおもいよ
かえらないひとよ
果てなき青に吸いこまれていく
形無きわたしのコア
天はかなしみの白い幻想を浮かべ
太陽は満月のふりをして
隠し持つ凍てつく槍が透けている
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