なろうテンプレート考
何度か話題にしている事だが、大事なことなのでここでも言っておこう。
なろうテンプレートに終わりはいらない
ひどい話だが、なろうテンプレートについてはここでは多くを語らないが一つだけ強調する事がある。
それは、どのテンプレートにおいても『終わり』が存在しないという事だ。
それが何を意味するか?
最後の最後だけは、自分の意志で、力で物語を終わらせないといけないという事だ。
で、それができる人は初心者でも底辺でもない。
それは私が保証しよう。
なろうテンプレに手を出して大やけどの末に出来上がったのが『昨日宰相今日JK明日悪役令嬢』である。
テンプレに則って大体10話ぐらいまで書いていたが、行き当たりばったりで先を考えていなかった私は、終わりを見据えてそのあたりから自分の色を入れだした。
その途端、ピタリとポイントとPVが止まったのだ。
私の色は独自色が強く、『誰かの地雷は誰かの萌え』を地で行くようなものなので、固定客で食いつなげてなんとか話を終わらせて総合評価を見るとおよそ7000ポイント。
この経験は、私に色々なものを考えさせてくれた。
1. そもそも終わりは必要なのか?
この『底辺脱出!!誰でもなれる!なろう中流作家のなり方』は、ブックマーク登録件数が100以上にする事を目標にしている。
だからこそ断言する。
いらない。
中流作家になる上で風呂敷広げっぱなしの投げっぱなしジャーマンで構わないという事だ。
もちろん、作家としてどーよというツッコミを私は持っているのだが、底辺を脱出したいと目的を限定するならば、間違いなくいらない。
そして、話を投げっぱなしジャーマンでエタらせる事を覚悟できるならば、底辺は簡単に脱出できる。
これはそこから先がない行き止まりの脱出である。
だが、足掻いている人は行き止まりでもいい。ここから脱出したいという人はこれを頭に入れてみるといいだろう。
そして、這い上がった底を眺め、行き止まりの壁の高さに絶望するといい。
私がこうして晒しているように、作家というのは失敗すら糧にできる人種である。
再度底辺に戻って、這い上がる気があるならば、その行き止まりを回避できる分、二回目からはずっと楽になるだろう。
2. テンプレートの精度
HOWTO本を買っただけでその気になる人は結構いる。
で、その本に書かれているHOWTOをやっている人は意外なほどに少ない。
更に、やってみて思った以上に伸びない場合、確実に言えることがある。
そのテンプレートの精度が劣っているのだ。
テンプレートは汎用性があるからこそのテンプレートなのだ。
それに差が出る場合、確実に何かが違っていることが多い。
誤字・脱字、句点、行間、台詞回し、無意識に忘れたこともあるし、意図的に改変したこともある。
だが、その差異が出たという意味については意識をする必要がある。
昔、文芸の先輩に言われたことだが、
「何でもいい。
自分の好きな本を写本してみろ。
そして、見比べて、己のミスを洗い出してみろ」
やってみて、出るわ出るわの細かいミス。
今でも感想で指摘を受けるがミスは必ず出る。
テンプレートもやってみたならば比較対象用のチェックを必ずするようにする。
なろうテンプレートは、多くの作家がアップデートを繰り返し、多くのユーザーが読む、最短の中流作家への近道だ。
迷子になる場合、地図やコンパスに当たる人が居るがそれが間違いと同じで、自分の読み方が悪い事に気づけたら底辺卒業である。