★ キミトノキョリ
午前3時24分。真夜中。
みんなが寝静まっただろう時間、私は一人部屋でゲーム。
音のしない部屋からゲームの効果音だけが響いている。
コンコン、ガラッ――
「おっは、澪。なんだよ今日もゲームか?」
春兎。幼稚園からの幼なじみ。そして・・・私の彼氏。
私の家の窓と春兎の家の窓との距離、約1メートル37センチ。
その間にまた小さな台?のようなものがあるから踏み越えたら、ギリギリ親にバレずに行き来できる距離。
「そうだけど・・・。別にいいじゃない。」
春兎と付き合ってもう5年?になるけどまだドキドキする。
「俺もするー!」
そう言って春兎はゲーム(2P)をセットし、ゲームを始める。
「あんたねー、勝手に始めないでよ、セーブしてないんだからっ!」
私はそう言って春兎を叱る。
しかし、春兎はこりた様子もなく後ろに回って私に抱きつく。
「ははっ、ごめんごめん。」
そう謝りながら私の頭を撫でるけど私はそんなに甘くない。
「・・・本当にすまないと思ってないでしょ?」
「うん。」
素直な春兎は私は好き。
嘘つけない人ってなんか惹かれるの。
しかも、運動神経抜群、イケメン。
こんな整った人いないし。
「まあ、いいやっ!」
私は気を取り直してゲームを始めた。