第8話:〜暇〜
今回のお話しは読んでも読まなくても物語りには関係ないかもしれません。なので、2話同時掲載です。
「あ〜、暇だぁ〜」
「うん、暇だね〜〜」
「暇ですねぇ〜〜」
俺は今、居間でごろごろしてる。
レナと寿さんも一緒に。
今日、学校は休みになった。何でも、校長がめんどくさいからという理由で…………
何処までお気楽人間なんだ? 大学に行く人だっているんだぞ?
俺は行かないけど…………。
「しっかし、暇すぎる」
「ねぇ、ヒカル! ヒカルの昔の話聞かせてよ」
「昔の話って?」
「ちゅ〜うごくに居た時の話」
「中国な。う〜んどうしようかな?」
はっきり言って、思いだしたくないけど………。
「私も聞いてみたいです。光さんの過去」
「あぁ、わかった。先に言っとくけど今から話す事は真実だ。それだけは覚えておいてくれ。いいな?」
俺は真剣そのもので問う。
それぐらいの覚悟がなきゃ話せない。
二人は一瞬、俺のいきなりな真剣な眼差しに、ビクっとしてたが頷く。
「はい」
寿さんはゴクリと、つばを飲み返事をして、
「うん!」
レナは元気よく、返事をする。
皆に出したコップの中の氷がカランッと鳴る。
場は静寂。
「はっは、嘘、嘘! そんなに、緊張しなくていいって」
俺の言葉を聞いて、皆ホッとしたのか息を抜く。
「ヒカルの意地悪ぅ〜〜」
「光さんにイッパイ食わされましたわ」
「二人共引っ掛かり安すぎ」
俺は笑う。
二人共、最初は膨れっ面をしてたが笑いだした。
「でも、これは俺にとっては、忘れられない話なんだ。ちゃんと聞いてくれよぉ〜?」
「うん」
「はい」
さっきとほとんど同じやり取り。
「二人して、そんなに緊張するなって。よし、じゃあ話すぞ」
俺は中国に居た頃の話を二人に話し始めた。
あれは、四年前………。
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