第45話:〜寿さんの家にて2〜
更新遅れました
よし! いっちょ、やってみるか!
準備運動の為、軽くラジオ体操をする。ラジオないけど。
ども、前回に引き続き光です。
寿さんに頼まれた犬のお世話を終わらせた俺は凄く暇である。
だから、考えた!
この、女子高生が住んでるとは到底思えない、くそ汚い部屋を掃除しようと。
「さて、箒あるかな? ちり取りあるか? 雑巾あるか?」
俺は色々と部屋の中を探し回った結果、たいていの物は揃っていた。
なんで、掃除する道具があるのに掃除しないんだろう。
ついつい、思いだしてまう。以前、話題になった掃除出来ない女特集に寿さんに似た人が出ていた事を………。
寿さんだったりして。
「いや、流石にないか」
俺は微笑して、先程タオルを見つけたので口元に巻く。
よし、やるか!
周囲を今一度見る。
よし、アレはあそこに片付けて………。
脳内で片付けた後のシュミレートをする。
一分くらいだろうか。
脳内シュミレートが終わり、早速片付けにかかる。
まず、ばらばらに置いてある本。小説、雑誌、漫画だ。
ちゃんと、本棚あるだろうが! そう、怒鳴りたくなってしまう。
レナだって、こんなに散らかさないぞ。
「え〜〜と」
さっきの、脳内シュミレートを思いだして小説を拾う。
それを、左から順に収納。
それが終わったら、漫画。漫画が終わったら雑誌を本棚へ、と。この際に早くやらないと、掃除が嫌いな人は何故こんな事をやってるんだろうとやる気を無くすので注意だ。
次に新聞紙。新聞紙は色んな事で役に立つのはご存じですよね? 窓ガラスを拭いたりとか物を包んだりとか……。
だけど、あまり取って置くのはダメだ。
新聞紙は二、三枚朝刊を取って置けばグッド。
後はリサイクルだ。
俺は所々に散っている新聞紙を集めて、紐で束ねる。
と、束ねてる時に一つの記事に着目する。
それは安倍首相が辞任宣告をした、と書いてあった。
あ〜安倍。総理辞めるのか。
ていうか、可哀相だよな〜〜。
ここぞと言うばかり、安倍総理を蹴落とそうとしてるんだもん。あれじゃ、ガキのいじめだぜ。
しかも、ストレスのせいで体調が悪化してるみたいだし。
今の政治家は低レベルになったものだ。
まぁ、俺が言えた事じゃないけど。
あえて言わせてもらうなら、総理を変える前に日本を変えろっつ〜の!
俺は最後の新聞紙の束を紐で結ぶ。
よし、新聞紙まとめ終わった! 次は……床の掃除だ。
かなり、埃が溜まってるだろうな〜。
俺は箒を持ち、さっ、さっ、と一つの場所へ埃を集めていく。案の定、蜘蛛の巣が出来るんじゃないかという、埃の量だ……つ〜か、蜘蛛の巣が混ざってるし。
俺は、もはやこの家は大丈夫なんだろうか、思う。
そして、しばらく箒でゴミを掃いてると衣類が散乱してるんで、邪魔だ。
「ったく〜〜」
ため息を吐きながら、衣類を集める。
シャツにワンピース。ジーパンにフレアスカート。下着………って、ヤベ!
おもわず、洗濯しようと握ってしまった。
流石に、これはマズイだろ………いや、でも洗濯しないとな。ていうか寿さん、服のレパートリがありすぎだよ。散乱した衣服を集めるのが、かなり大変だ。
と、下着から手を引き立ち上がろうとした時、いつの間に起きてたのかブレンドがこちらを見てる。
まぁ、気にせず洗面所にいく。洗濯機にさっき集めた衣服をぶち込む。これで、衣服を救われるだろう。
と、その時、ブレンドが何か加えて来た。それを、ブレンドは巧妙な口使いで洗濯機にほうり込む。
「な、お前何入れた?」
俺は洗濯機の中を見てみると、寿さんの下着が入っていた。
「お前が入れたのか?」
俺の問いにワン、と一吠えしてリビングに戻るブレンド。
ブレンドって、お洗濯犬? ていうか普通の犬はこんな事しないだろ。
寿さん、ブレンドに仕込んだな。
俺は洗濯機のスイッチを押して、作動させる。
はて? 今度こそ暇になってしまった。
俺は窓から外を見る。
今だ上空を通る台風。
「ん〜〜帰れないしな〜〜」
壁掛け時計があったので、ちらっと見るともうすぐお昼時。
「よし……腹減ってきたし、なんかつくるか」
勝手に冷蔵庫を物色するのは悪いが、寿さんの分もつくれば、問題ないだろう。
冷蔵庫から肉と野菜を取り出し、フライパンに油をひく。
そして食材をぶち込み炒める。
何分かして火を消す。
フライパンには……まぁごく普通の野菜炒めが入っている。
そして、食器棚から大きめな皿を出す。
それに盛りつけて、はい終わり。
さてと、寿さんを呼ぶか。
「寿さ〜〜ん。その、ご飯出来ましたよ!」
言ってから、数十秒。
ドタドタと音を立てて寿さんは、リビングへやってきた。
「わぁ〜。凄い綺麗になってますね〜」
「ていうか、寿さん部屋散らかしすぎです」
「はふぅ、すみません」
寿さんは謝りながら、ご飯へと近付いていった。
余程、腹が減ってたのだろう。
すぐに、ご飯を食べだした。
「寿さん。そんな焦らなくても、ご飯は逃げませんよ」
「ふぉれぇでふぉ…………やはり、お腹が減ってるとガツガツしてしまうものです」
はぁ、ん?
よく見ると外は曇ってるが、雨は止んでいた。
「あ、寿さん。雨が止んだので帰ります」
「へ? あ……はい。風で飛んできた看板に頭がぶつからないように」
妙にリアルで嫌だな。
俺は寿さんに見送られて、玄関のドアを開ける。
俺は我が家のドアを開ける。
「あ、ヒカルお帰り〜。そして、大変〜」
居間から声がする。
何を言ってるんだ? レナは。真相を確かめるため、居間に向かう。
居間のドアを開けるとレナは雑巾やバケツを持って大忙し。
天井から水滴が…………え?
「おい! 雨漏りしてんじゃねぇか!」
「うん! だから、今、必死に動いてる!」
俺達は慌ただしく動いて、雨漏りの進行を防ぐ。
「あ! そっちも雨漏りしてる!」
「だぁ〜〜わかってるっての!」
あ〜〜家主さんに壁紙張り替えてもらわなきゃ〜〜。
俺はそんな事を思いながらひたすら動くのでした。
第45話:〜寿さんの家にて2〜を読んで頂きありがとうございます。更新日にちを記載してなかったとはいえ、遅れてしまい申し訳ありません。これからもこんな事はよくあるかもしれません。ですが、必ず更新しますんでご安心を。ではこれからも居候はヴァンパイア!をよろしくお願いします。次回の更新は水曜日か金曜日です。