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第27話:〜勉強会、前編〜

更新遅れました

 キーンコーンカーンコーン


 授業終わりの合図が鳴る。


「はいは〜い。今日はこれで終わりで〜す。期末テストが近いので、ちゃんと復習しておいて下さいね〜」


『起立〜〜礼』


『ありがとうございました』


 いや〜やっと授業終わった〜〜。

 毎度毎度、授業が長いと思うのは何故か? それは、好きな事をしてると時間は短く感じるのに嫌な事をしてると時間が長く感じる、相対なんちゃらかんちゃらとか言うやつが作用してるからかもしれない。


 え〜まあそんなんで勝手に述べさせてもらいました、夢村 光です。


 昨日の『筋肉番付?』の影響で身体が痛い。主に、鬼塚に殴られた腹が。


 さてさて、そんな事はどうでもいいんだ。


 重要なのは………


「なぁ〜〜光。期末テストどうするよ」

「ん〜〜わからん」


 そう、期末テスト!


 学生をやっていて、一番嫌なのがこれだ。

 赤点を取ると単位が取れないから。つまり、留年がかかっているのだ。


 ちなみに、俺の学力は中の下だ。


 俺は机に突っ伏す。


 期末テストは来週だ。このままじゃ絶対、赤点取る。


「よし! 今日から勉強するか!」


 俺は机から頭を上げて、気合いを入れる。


 まぁそんな事言っても、これまで勉強してなかったから付け焼き刃にしかならんがやらないよりかは、ましだ。


 と、そこに


「光が勉強するのか。じゃあオレも勉強しようかな?」


 傍らに居た彰が言う。


 俺は耳を疑った。


 彰が『オレも勉強しようかな?』と言ったのである。

 彰は去年(高校一年生)期末テストが近いっていうのに一度も勉強しなかった、ド阿保。

 それが、『勉強』という言葉を口にしたのである。


 俺は彰を凝視した。


「な、なんだよ」


 彰は困惑した顔を見せた。


「いや……彰が自分から『勉強』という言葉を発したからつい……」

「光、オレの事軽く馬鹿にしてるな?」

「いや、馬鹿にしてるんじゃないぞ? サル並の知恵だと思ってるだけだ」

「尚更酷いわ!」


 俺が彰をからかってたら、トイレから帰って来た幸治が


「勉強会してみないか?」

「何処のウイルスにやられた?」

「いや、ウイルスになんかやられてないんだが、俺もそろそろ勉強しないといけないかなぁ〜って」


 幸治が笑いながら頭をかく。


 今年は勉強がブームなのか? 彰や幸治といった、普段『勉強なんか消えちまえ〜』とか言ってる奴が勉強するなんて………


「まぁ、勉強会はいいんだが何処でやるんだ?」


 俺は聞いた。やるとこがなきゃ意味ないからな。


「それは勿論、俺の家だ。俺が誘ったんだからな」

「幸治の家か……」


 そういえば、幸治の秘密はつい最近しったばっかだし、家にも行った事がない。

 人間、行った事のない所には興味を持つものだ。


 俺とて例外ではなかった。


「分かった。幸治の家だな。学校からそのまま行くのか?」

「そうだ。そっちの方が手っ取り早いからな」

「だけど、バカばっかりでどうするんだ? 三人集まれば『もんじの知恵』って言うが限界があるだろ?」

「それは………そうなんだが……」


 う〜〜〜ん頭のいい奴、頭のいい奴は……


 教室を見回す。


 いた…………


 黒板の前で他の女子と話している、レナと寿さんが………


 確かあの二人って頭良かったよな?


「お〜い! レナと寿さん、ちょっと」


 俺は二人に向かって手招きする。

 一瞬クラスの男子から殺気を感じたが気にしない。


「どうしたの? ヒカル?」

「どうしたんですか? 光さん?」


 なんか最近こいつら行動が似てきたな……

 まぁいいや。


「放課後、俺達勉強会やるんだけどさぁ、ほら、俺達バカばっかじゃん。だから、勉強を教えてほしいんだけど」


 俺が言い終えると、レナと寿さんは頷いた。


「うん、いいよ〜〜何処でやるの?」

「光さんのお家ですか?」

「いや、幸治の家だ」

「このまま行くの?」

「ああそうだ」

「何を持って行けばいいんですか?」

「とりあえず勉強道具」

「食べ物は?」

「遠足じゃないぞ? ていうか、二人共質問多過ぎ! 俺、疲れすぎ!」


 さっきから全然、息継ぎしないで喋ってたから

息苦しい。

 少しは休ませろや。


「あはは〜♪じゃあ放課後コウジの家だね? 行った事がないから楽しみ♪」

「俺もだ。二年程、付き合ってる仲なのに行った事がない」

「いや、あんまり期待すんなよ? 普通だから」


 キーンコーンカーンコーン


 と、ここでチャイムが鳴る。

 俺達は席に着いた。







 放課後。


 幸治の家に行った俺達だが、幸治と彰以外ア然。


 まず、どデカイ門にむかえられ次に執事やらメイドやらに屋敷まで案内された。

 ここまででも、びっくりなのにいざ屋敷。

 屋敷はそこら辺の家の十倍は余裕にあった。多分だろうか? 空から見るとおそらく『コ』の形になってるいる。

 何故かと言うと、今、屋敷の入口付近にいるのだが、そこを囲むようにして左右に建物が展開してるのだ。


「さぁ入ってくれ」


 幸治がドアを開けて俺達を招く。


 中にはデカイ階段がずどんとあり、左右に別れている。


 その別れている先にはいくつもの扉。おそらくそこから廊下に通じるのもあれば部屋もあるのだろう。あ、勿論一階の方にも扉はある。


 俺達は階段を上り、別れている左の方に行った。

 その後、一つの扉を幸治が開ける。

 すると、長い廊下があり、左にはまたもや扉。右には窓。ここからだと、庭が見える。


「おい幸治」


 俺は廊下を先頭きって歩いてる幸治を呼び止める。


「ん?」

「魔王とか出てこないよな?」

「何言ってんだ? お前?」


 俺が聞いた理由は、あまりにもこの屋敷が皆さん大好きRPGの魔王の城並に広く、又、壁には剣や盾、矛等が飾ってあるからだ。


 あるからだ…………


 幸治の先にいるのは何デスか?


 幸治はこちらを向いてるから気付いてないようだが、十メートル先ぐらいに黒いローブを羽織った男性が………


 ………………俺は幻でも見てるのだろうか? 明らかにこの世代の格好じゃない。

 左隣りにいる寿さんの方に俺は首を向く。いや、向ける。


「寿さん、あれ……」


 俺は黒ローブに向かって指差しながら尋ねる。


「どうしたんですか?」


 寿さんは俺が指差した方向に向き、数秒で俺の方に向き直る。

 寿さんはニコニコしてる。


「何にもありませんが?」

「ええ! 明らかにあれ、見えてるだろ!」


 寿さんは明らかに謎の黒ローブXの存在を気付いてるのに否定してる。


「いえいえ、何の事だかさっぱりです。光さん。現実逃避はちゃんとしなきゃダメですよ?」

「見えてるじゃん!」

「ああいうのは存在事、脳から消した方が明日を生きる為無難ですよ」


 さらっと怖い事を言う寿さん。



 そして、先程から黙っとる彰。気分悪いのか?


「彰。お前さっきからどうした? 全然喋ってないぞ?」

「いや…………」


 彰は重い口調で


「さっきから、可愛いメイドさんが居て誰をナンパしたらいいか迷う………」

「よし、地獄にオチロ! 焼いてもらってこい。こんがりとな」


 心配した俺が損した。



 うわ〜〜来た。


 黒ローブがこちらにやってくる。


 幸治の前で立ち止まり


「おお! 久しいな。我が息子よ!」

「いつもいつも変な格好してくんなよ、親父」


 ん? 親父?


「ていうか、仕事はどうした?」

「そりゃ、ちゅんと休暇を貰ったに決まってるではないか」


(おい、幸治)


 俺は小声で幸治に話し掛ける。


(なんだ? 夢村)


 幸治も小声で対応してくれる。


(今、お前親父って言ったけど、まさか………)

(ああ。そのまさかだ。俺の父、パパ、ファザー、グランパ)


 幸治の父親をもう一度見る。


 肩まで伸びた黒い髪に鋭い眼光。鼻は高い。彰と同じくらいのすらりと伸びた身長。


 確か彰が軍人って言ってたけど…………


 全然見えない!


 もっとムキムキで鬼軍曹みたいな感じかと思った。


「おや? そちらさんはお友達かな?」

「あっ、どうも」


 俺が皆を代表して、挨拶をする。


 幸治の父親はニコッと微笑み、自己紹介する。


「幸治の父親の大沢おおさわ 和也かずやだ。以後お見知りおきを」


 和也さんは優雅に一礼する。


 これじゃ軍人というより中世ヨーロッパの貴族だな。

 格好もそんな感じだし。


「あ、俺の名前は夢村 光です」

「ボクはレナ!」

「私は寿 香苗です」

「おっちゃん! ひっさしぶり〜〜」


 皆が自己紹介してるのに彰一人だけ、馴れ馴れしい。

 それに今、『ひっさしぶり〜』とか言ってたな。


「彰。面識あんのか?」

「ああ。お前が来る前……三年前かな? 一回だけ幸治の家来た事あるんだよ」

「それで面識があるのか」

「そういう事」


 彰は手を頭の後ろに組む。


「親父。俺達そろそろ勉強するから。書斎借りるよ」

「分かった。では皆さん、ごゆっくり」


 和也さんはそのまま、どっかへ行ってしまった。


「さ、書斎はこっちだ」


 俺達は幸治に案内され、書斎へ向かった……。



第27話:〜勉強会、前編〜を読んで頂きありがとうございます。 まず、すいません!試験勉強で更新が遅れてしまいました。真に申し訳ありません。実は、試験は来週なんですよ。ですが、もう三年生という事で二週間前から勉強してた訳です。家庭教師の宿題も重なって……… それと、アクセス数が12000件を突破しました!皆さんのおかげです!20000件目指して頑張りたいと思います。 では、これからも居候はヴァンパイア!をよろしくお願いします!次回の更新は出来れば日曜日にしたいです。

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