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第25話:〜筋肉番付?2〜

「え〜〜やって参りました。第二種目、ボールタッチング! これを制するのは誰か!? この勝負は瞬発力とジャンプ力が決め手となります!」

「何やってんだ? 彰」


 彰が前(料理対決した時)も使ったマイクを持ち、実況している。

 だから、あいつはどっからあんな物持ち出しているんだ? 猫型ロボットのポケットか?


「お前実況してる暇あるのかよ。最初、お前からだぞ?」


 幸治が準備体操が終わり、彰に告げる。

 今回の順番は彰、幸治、鬼塚、レナ、俺が最後。


「そういやそうだった。鬼塚……じゃなくて鬼塚先生!! ふわふわの大きなマット出していいですかーー?」

「ああ構わないぜ!」


 先生からのお許しをもらった彰は、ちょうどボールが落っこちる所にマットをひく。

 ていうかさっき彰、鬼塚の事呼び捨てで呼ばなかったか? 普通に『じゃなくて』とか言ってただろ!? ま、俺も呼び捨てだけど。


「よっしゃ! 準備は整ったぜ! いつでもいいよ香苗ちゃん!」


 彰が天井付近に居る寿さんに合図する。

 寿さんはそれを頷き肯定する。

 ちなみに、我が高の体育館は屋根裏がありそこからボールを落としている。寿さんが頷いてるのがわかるのは、幸治が何処からもなくモニターを持ってきたからである。

 さて、俺が我が高の体育館の説明をしてる間に彰は成功してたみたいだ。


「よし! クリアしたぜ!」

「う〜〜し! 今度は俺の番だな」


 幸治もトライ。

 結果はやはりクリア。



 次々に鬼塚、レナとクリアして俺もクリア。

 一周目が終わる。


「じゃあ一周目が終わったから二周目は1メートル遠くから走ってタッチしよう」


 幸治が提案する。

 勿論、ルールだし同じ距離でやってたら決着がつかない。

 一同、頷く。


「OK! じゃあ次はココからな」


 幸治は床に赤いテープを貼り、スタートラインを示す。


「じゃあ再開だ」



 二周目。

 ここでなんと脱落者が出る事になる。


「鬼塚先生。次ですよ。ストレッチですか?」


 俺は鬼塚に告げる。

 鬼塚は首こきこきしながら答えた。


「ああ、そうだ。ストレッチは大切だからな」


 そういうのは先にやっとけよ! 今やってどうするんですか!

 一発ツッコミをいれたいところだが、後が怖いのでやめときます。


「よし! やるか! 寿! いいぞ!」


 鬼塚が手を振って合図をする。

 モニターごしに寿さんが頷き、準備する。


 ボールが投下される。


「おらぁ!!」


 鬼塚が走り出して二、三秒。


 ゴキッ!


 不快な効果音と共に、鬼塚が倒れた。


「鬼塚先生!」


 皆が慌てて鬼塚に近寄ると腰を抑えながら呻いていた。

 そこに変態マシーン彰君が横槍を入れる。


「腰がどうかしたんですか? まさか、昨日の夜頑張り過ぎたとか……」

「んな訳あるか、ボケ! 鬼塚先生は独身だ」

「あのな……お前ら! 俺は既に結婚している」

「じゃあやっぱり……おめでとうございます」

「あ……はい……じゃねぇよ! この腰の痛みはギックリ腰だっつーの!」


 おお! 鬼塚、ナイスツッコミだ! 


 さて


「ギックリ腰……主に中年の人が重い物を持ち上げたりするときに、突然腰が痛んで動けなくなる症状(辞書)」

「誰に説明してんですか?」

「この画面越しの貴重な人達に」


 ギックリ腰は怖いですよ? この作者は昔12歳という異例の年齢でギックリ腰にあったんですから。

 その時の心境はマジで痛くて、なにより死にそうだった……と。

 なので皆さん、ギックリ腰には気をつけましょう。


「すまんが今回の種目はリタイアさせてもらう」


 鬼塚がリタイア宣言。


 ワーーイ。強い奴がいなくなったー。人の不幸は蜜の味ーーわっしょいわっしょい!


 おっと、失礼。ついつい、俺のわっしょい妖精が踊りだしちまったぜ!


「は……はぁ」


 幸治が頷き、承認する。


「わかったら、とっとと始めろ。時間が勿体ないだろ?」

「はい。わかりました」


 俺達は、また始めた。




 今回の種目の恐ろしさは距離じゃない事をここに報告だ。

 本当に恐ろしいのはスタミナ切れ。何度も走ってるとスタミナが徐々に減っていく。

 それで彰と幸治が脱落した。

 現に俺も色々な汁が顔からふきでてる。


 残りは俺とレナ。


 こうなったら根性で勝ち残ってやる。

 俺は先程の負けが異様に悔しいのか自分でもわからない程、闘志に燃えている。


 そして、なにより!

 レナに負ける訳にはいかないのだ!


 前回のバスケのリベンジだこの野郎!


 そして俺の順番になる。


 集中しろ、光。


 お前なら勝てる!



「うぉぉぉりゃあ!!」







 勝てませんでした♪


「燃え尽きたぜ……ジョー」

「ヒカル……大丈夫?」

「ベリーベリーOK」


 俺はマットに転がりながら呟く。


 あ〜〜〜負けた! リベンジならず! 思えば俺は武術ぐらいしか体育で皆に勝てないんだな……泣けてくるぜ全く……


 ん? 待てよ? 第二種目って事は次もあるのか?


 俺はマットから起き上がり、幸治に次の種目は何だと聞きに行く。


「幸治、次の種目何?」

「ああ、それな。『大乱闘、最強王決定戦』だ」

「は?」


 何ですか? その意味わからんふざけた名前の競技は?


「この種目はラストだ。それと、リクエストしたは彰だ」


 う〜〜ん、KO・RO・SHI・た・い!


「夢村、随分と殺気じみてるが大丈夫か?」

「ああ、とりあえず彰を跡形もなくしてくる」




 ギャーーーーーーー!!




 ミッションコンプリート!



【彰を見事倒した! 1の経験値を手に入れた】


「オレの経験値低すぎ!!」


【彰は勝手に生き返った】


「彰。『大乱闘、最強王決定戦』って何だ?」


 まさか某メーカーのゲームとか言わないよな。


「それ当たり」

「はい?」

「ただ、俺達がやるのは現実版だ」


 現実版……って事は!


「まさか皆でボカスカ殴りあうのか!?」

「大当り……ではないんだな。オレが提案したのは……」

「提案したのは?」


 俺は唾を飲み込む。人間、タメられると不思議と緊張するもんだ。


「光をいじり、ゲフッ!」

「真面目に答えろ? ん?」

「ああ、わかった、わかった。説明は次回ね」

「あぁ!? お前、今、読者様の大多数がふざけんなコールをしてるぞ!」


 すいません。彰が説明は次回と言うのでどうか大目に見てやって下さい。


 俺は彰を揺さぶるのを止めて筋肉をほぐす。


 もし、ボカスカ殴りあうんだったら中国拳法は筋肉が固まってたら強い打撃が出せないからな。今の内に……っと。





 ところでギックリ腰って走ってもなるのか?


第25話:〜筋肉番付?2〜を読んで頂きありがとうございます。これからも居候はヴァンパイア!をよろしくお願いします。

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