第23話:〜トランプ〜
今日は平然とあのアホ校長が学校を休みにしたので家のソファーに寝転がり休んでる。
「きゃははは! ヒカル! ヒカルもトランプしない」
休んでる……
「おう! 光もそんな所で新聞見てないでトランプしようぜ! あ! 幸治! それドボン!」
休んでる………
「あ………すいません。ドボン返しです」
休んでる………………
「おっしゃーー!! 寿のお陰で助かった〜〜」
プッチン♪
「何やっとんじゃーーー!! おんどれらはぁ!!!!!」
遂に俺の勘忍袋の緒がぶちキレました。
そのまま豪快にちゃぶ台返し。
あの野球のアニメソングが流れていいくらいの。
「光、そんなにキレんなって」
「キレられずにいるかぁぁーー! 勝手に人の家上がり込みやがって! ていうか、お前らどっから入った!」
「そこから」
彰が指差した先は天井。
俺は彰をメガトンパンチでぶっ飛ばした。
そしてそのまま、キッチンへ。
「彰。『叩き』と『捌き』どっちがいい?」
片手に包丁。片手にトンファー。
「ん? じゃあオレは『叩き』で………ってストップ! ストップ! マジで洒落にならんからやめて! てか、なんでキッチンにトンファーが、ギャーーー!!」
彰は原型を留めず死にました。
俺のトンファーには血がべったり。
ぷぷるぷるぷるぷぷるぷー♪♪
彰の飛び散った血や、肉がどんどん繋がっていく。
「ったく、撲殺しやがって!」
「いや、待て! 今、変な音楽なったぞ! 著作権大丈夫なのか!?」
「大丈夫だ。ちゃんと、『ぴ』を『ぷ』にしてある。それに♪も一個増量だ」
「そういう問題か!?」
ったく……まあ、いい。
俺は本題に戻る。
「なんでお前らは俺の家に居るのかな?」
「良いじゃん」
「良くない!」
幸治の答えを却下する。
「あのな……俺が休日を大切にするのは、皆わかってんだろ? だったらせめて、静かにしてくれないか?」
「じゃあヒカルも、トランプしようよぉ〜〜」
「そうですよぉ。光さんもトランプしましょ〜〜」
寿さん口調変わってないか!? レナの喋り方が移ったな?
「ん〜〜わかった、わかった。やるよ」
二人の説得により、俺はトランプに参戦。
今回やるトランプゲームはドボン。
それも俺達流のやり方でだ。
説明はリアルタイムで行っていこう。
まず、親を決めて親がトランプ(次からカードと言う)をプレイヤーに三枚ずつ配る。
この時、JOKERは抜く事。
余ったカード山札として、場の中央に置く。
ゲームスタート。
親は俺になったので山札から一枚引き場に出す。
今回はダイヤの9だった。
そしたらダイヤのカード、又は他のマークの9を出す。ウノと同じだと思ってもらえればいい。
俺の手札はダイヤの1、ダイヤの2、スペードの10だった。
ここからが本題だ。
今、俺が出せるのはダイヤの1と2。
じゃあここでは、1を出してみよう。
「光いきなり、1かよ。速攻で来る気だな!?」
「当たり前」
彰が言った速攻性……もう一枚カードを出す事が出来る。この効果があるのは1だけだ。その時に出せるカードは同じマークか1だけ。
もう一枚出せる俺はダイヤの2を出す。
「ドロー2だぞ。彰」
「させるか! オレはスペードの2を出すぜ!」
ドロー2……次のターンの相手に二枚引かせる & そのまま相手の順番をパスする事が出来る。この効果があるの2だけだ。
ただしッ! その相手が2を持ってた場合、その相手のまた相手(この時はレナ)に回す事が出来る。そして、さらに2枚追加する事が出来る。
「ふふん♪効果を消させてもらうね」
レナが出したカードはスペードの7。
打ち消し効果がある7はあらゆるカードの効果を打ち消す事が出来る。
その際に相手が出したカードとマークがあってなければ場に出せない。
「次は俺か。だが、出せるカードがない」
幸治はそう言うと山札からカードを一枚引く。
幸治みたいに出せるカードが無い場合は山札から一枚引く。その時に場に出てるカードと同じマーク又は数字だった場合は場に出す事が出来る。出来るという事は出さなくても良い。
幸治は見事ハートの8を出した。
え? 今、場に出てるのはスペード? いやいや、8はオールマイティなのですよ。そして、マークを変える事が出来る。
「俺はクローバに変える」
これで効果のあるカードは全部紹介した。
次は勝利の仕方についてだが……ちょうどいい時に寿さんがドボン宣言してくれたようだ。
「幸治さん、8でドボンです」
「何!?」
寿さんは皆に手札を見せる。
そこには、クローバの3と4。スペードの1があった。
ドボンの仕方はどんな順番の相手でもいいので、その相手が出したカードと自分が持ってる手札の合計が同じだったドボンと言って、カードを出した相手を負けにする事が出来る。
そうすると、今回はゲームセット!
ドボンをした人は相手が出したカードの点数分加算される。
何ゲームかして、1番点数が高かった人が勝ち。
他の勝ち方は手札が無くなった場合、その人はドボンされる事もないし、3点だけ点数に加算される。
この勝ち方のメリットは安全。
デメリットは点数が加算されにくい。
その分ドボン勝ちは点数が高いが、危険。
それはドボン返しがあるから。
このドボン返しは誰かが誰かに対してドボン宣言した場合、自分もドボン宣言できる場合に、自分の前にドボン宣言をした人をドボンする事が出来る。自分に対してドボンされた場合も出したカードと手札の和があってればドボン返しが出来る。
この場合、点数が二倍貰える。
ただし、ドボン返しをする場合は2秒以内に言わないと無効となる。
おっと、言い忘れてたがこのルールは点数の初期値は0から始める。
以上を踏まえて、友達同士でやってみよう! 勿論、自分達で改造すればもっと面白くなるかもよ。
「あ〜〜やっと喋れた」
「何やってたんだ? 光?」
「少し読者様に説明を」
「ほ〜〜。あっ! 今日は幸治がファミレス奢ってくれるって」
その言葉を聞いた、幸治は否定する。
「は!? んな事言ってねぇよ!」
「いいじゃん。負けたんだからよ」
「お前だってさっき負けただろ!」
「それは〜〜わかった。オレが一割、皆に奢るから幸治は九割皆に奢ってくれ」
彰。それは何とも意地汚いと思うぞ。
「はぁ!? 多すぎんだよ馬鹿野郎!」
「んだとぉ!」
二人は取っ組み合いを始める。
「おい、止めろって」
俺の言葉を聞かずに二人はドタドタと居間で暴れ続ける。
「あ! コラ! そっちは………」
ガッシャ〜〜ン
二人は花瓶を落としても尚も取っ組み合いをしている。
「バっ! 止めろって!」
積み上げてある物を倒し、ごちゃごちゃにする。
「…………………」
……………………
「カナエ! ヒカルがぁ〜〜」
「あらあら♪爆発寸前ですね」
プッチン♪プッチン♪ブチブチブチブチ!!
「静かにせんかぁ!!!! この………ボケナス共がぁ!!」
『ひぃぃぃぃぃ!!』
気付いたら、俺は二人を少一時間程正座させて説教していたのだった。
第23話:〜トランプ〜を読んで頂きありがとうございます。今回は説明ばっかで楽しくなかったでしょ……すいません。では、これからも居候はヴァンパイア!をよろしくお願いします!次回の更新は日曜日です。