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第19話:〜体育館でバスケット〜

アクセス数6000件突破しました♪

 今は5時間目。

 皆、楽しい体育の時間。

 だけど、俺はちっとも楽しくない。別に運動が苦手な訳では無い。むしろ、得意だ。理由は簡単!


『レナちゃん、すご〜〜い』


 女子からの喝采があがる。


『あぁ……俺達男だよな?』


 男子からは自分に対する疑問がうまれる。

 何故か? それは今、体育でバスケをやってるからだ。バスケをやってて、何故男達から自分に対する疑問がうまれるのだろうか?


「スリーポイント、シュ〜〜〜ト」


 レナがスリーポイントシュートを決める。


 さっきから………。


 しかも男相手に……。


 この体育の時間はバスケのリーグ戦をした。

 その中で男女別々に班をつくり、勝ち残った男子の班と女子の班でバトルする事になった。エキビションマッチと考えてくれたらいいと思う。

 さて、そのエキビションマッチで今、こういう状況になってる。


【男子20点】

【女子49点】


 なんですか? この差………。強いにも程があるだろッ!? しかも、その差を見事につくりやがったのはレナ。

 ほとんどをスリーポイントシュートで決めて男子との差を開いた、アホヴァンパイア。


 男子のメンツ丸潰れです。


 レナがボールを持ったら最後、ゴールを決められる。何度もボールを盗ろうとしたが無理。ちっこいし、すばしっこいしで、てんてこ舞い。

 かと言って、無理にとめようとするとファールか、女子からの今にもチェーンソーを持たん勢いで罵声をあびる。ていうか、持ってる奴が居る。


 知ってます? バイオハ〇ード4に出てくるチェーンソーを持った敵に切り付けられると、一瞬で天国への階段を昇ってしまうんですよ? そこのLady、だからチェーンソーをしまいなさい。Ladyがそんな物持っちゃ駄目。


「おい、光! コートの隅で座ってないで加勢しろ!」

「ヤだ。だって負けるのが目に見えてる」


 後、二倍の差がある。

 そんなんで、誰がやるか! ただのわがままかもしれないけど……。


「おまえはオレ達の班だろ! いいから座ってないで!」

「学食、二日分」


 これこそ、マネーロンダリング。

 なんか俺のキャラが変わってると思ってる方。

 しょうがないですよ、お金には逆らえません。

 それにレナが居候し始めてからバイトする数が激減した。理由はレナが淋しいと言うからだ。

 やれやれ、俺もあまいぜ……。


「わかった! 二日分奢る」

「よし! 了解。ヒカル・ユメムラ、出る!」


 どっかの、アニメの台詞をパクりながら立ち上がる。そして今まさに、パスを出され、レナがボールを受け取ろうとした瞬間


「カァット! & シュゥート!」


 レナの手に渡るはずだったボールを俺がカットし、そのままシュート。

 ボールは山なりに、バスケのゴールへ。


 静寂が訪れた。なにせ俺はコートの中央ぐらいの位置からシュートを決めたのだから。


「なっ!! ……ヒカル!?」


 レナも驚いてる。そりゃそうだろう、今自分が手にしようとしたボールが相手に渡り、シュートまで決められたのだから。


「レナ。悪いけどお前には負けてもらう」

「なっ! ………ヒカルにこそ負けてもらうんだからね!」

「上ぉー等ぉだ。じゃあ負けた方は勝った方の『わがまま』を一つ聞く。いいな?」

「いいよ。ボク勝っちゃうよ? いいの? そんな事言っても」

「あぁ。負けないからな。なんたって俺はバスケで『反撃の砲丸』と言われてるんだからな」


 こうして俺とレナの『わがまま』主権争いが始まった。ちなみに、『反撃の砲丸』の由来は相手が投げたボールをカットして、即座に遠距離からの精密シュートすることからきた。



「いいかぁー! 野郎共ぉ!! ボールを持ったらすぐに、光に渡せ。遅れるなよ!!」


 彰が的確な指示を皆に出していく。

 こういう、指揮官みたいなところは素直に感心する。


「ボク達もこのペースでいこうね!」


 レナも皆に指示を出し、かつ柔軟に動いてくる。


「いったぞ、光!」


 と、早速、ボールが俺にまわって来た。

 それを見事にキャッチ。ゴールの下まで走る。

 途中で寿さんが立ちはだかったが、運動は苦手なのか簡単によけられた。

 そして、ダンクを決める。

 う〜ん。寿さんが穴だな………。



 そんなこんなな調子で穴狙いで行き、遂に………。


【男子59点】

【女子58点】


 男子逆転!

 時計を見る。あと、10秒……勝った!!


 だが、俺のそんな油断が命取りになろうとは……。


 寿さんが偶然、流れ玉を拾いドリブルしながらゴールに向かう。

 男子は追わない。これまで、寿さんがシュートしても一球たりともゴールに入ってないからだ。

 もちろん、俺も……。


 寿さんが、シュートモーションにはいる。

 男子は目にもくれない。


「えいッ!」


 寿さんの投げたボールが一直線にゴールへ。

 そう……一直線にゴールへいき、入った……。



「へ?」


 試合終了のホイッスルが鳴る。

 即座に得点版を見る。


【男子59点】

【女子60点】


 嘘だろ………。


 結局はウサギとカメであった。余裕をこきすぎた故に、自滅。


 女子達は皆で寿さんとレナを胴上げ。

 男子達は地にバテる。

 他の男子達も女子達と同様な約束をしてたらしい。

 胴上げを終わったレナがこっちへ来て、笑み。


「ヒ・カ・ルぅ〜♪もちろん、約束覚えてるよねぇ〜♪」


 レナさん、超ご機嫌。

 俺、超不機嫌。


「なんの事だかさっぱりでス」


 しらをきる。

 認めたら人生そこで負け。これ、鉄則!


「ふ〜ん。しらをきるんだ……。皆! ヒカルがしらを………ムグッ」

「わかった。わかったから黙ってくれ! 疲れてるのにこれ以上動いたら死ぬ!」


 レナの口を手で塞ぐ。

 ここで大声を出されたら、死ぬ。今、襲われたら普通の奴にも勝てるかどうか……。


「じゃあ、ボクの『わがまま』は………」


 もうなんでも、言って下さい姫さま……。


「えっとね、明日………デートしてくれたらいいな♪」

「へ? そんなんでいいの?」

「うん♪」


 ケーキをいっぱい食べさせてとかブランド品を買えとかを要求されると思った。

 だから俺は咄嗟に勢い良く、頷いた。


「なんだ、なんだ。それなら全然OK。いやーよか−−グヘッ!」


 いきなり、後ろから彰に殴られた。


「きぃ〜さぁ〜まぁ〜、レナちゃんに、麗しの妖精レナちゃんに……デートなぞ誘われやがってぇ!! 悔しいぞ、この野郎!」


 悔しいのかよ……さらりと本音? そういう言葉は胸の中にしまっておくものだぞ、少年。

 でも、彰の言う通りデートなんだよな……。


 レナの方をちらっと見る。


 まだまだ、幼い笑顔。


 うん♪これはデートじゃなくて、妹に遊びに誘われてるのと同じだな。 つーか、いつもの事じゃん。なら、気楽にいこ。


「うっさいぞ、彰。んなものいつもの事じゃねぇか」

「『いつもの事』……だと? 貴様、今、いつもの事と言ったな? レナちゃんとデートするのがいつもの事だとぉーー!」


 なんかすんごい、オーラが彰から出てる。

 さらに、今の会話を聞いてた男子達も。

 ていうか、話しが噛み合ってない!


「死ねぇーー−−!!」


 助けてぇぇーーーー!!


「この! ちょこまかとぉーー!」

「危ない! やめろ!」


 彰の攻撃を左右に避けてると、気付かない内に寿さんにぶつかり、転倒。


「キャッ!」

「いって〜〜……ん?」


 眼前が暗い………。

 そして、柔らかい。

 おそらく、寿さんが俺の上に俯せで、俺が寿さんの下に仰向けで倒れているというかなりヤばい状況なのだろう。


「あの、寿さん。どいてくれませんか?」


 本当にどいてくれないと……マズすぎる。


「嫌です♪」


 今なんと? 寿さん『嫌』と言いましたね? それはなんですか? 俺に死ねと言っているんですか? なんなら、無理矢理でも……。


 手を寿さんの脇腹に置き、そのまま持ち上げて引っぺがす。


「キャッ! う〜意地悪です」

「意地悪もどうも………」


 寿さん暴走気味? 喋り方変わってますよ〜〜。

 だけど、そんな事はどうでもいい。この状況を打破しなければ……。

 この状況……ちょうど寿さんを高い、高いしてる(仰向け)状況を……。

 その隙間から見える、皆の殺意が篭ってる笑顔も……。

 とりあえず、寿さんを横にずらして一つ目の危機回避。立ち上がる………間もなく♪襲いかかる罵声と暴力♪


「皆のものーー! やれぇーー!!」


 彰の掛け声により、男子達が襲いかかってきた。


 俺、もう無理……。







 俺が意識を取り戻した時は保健室で6時間目が終わってた頃だった。


 今日の夕飯、なににするかな? 寿さんも来る事だし……。




 買い物……大変だな〜〜。


第19話:〜体育館でバスケット〜を読んで頂きありがとうございます。 え〜修学旅行から帰って来た事だし、また執筆を再開したいと思います。日曜日は更新できずに申し訳ありませんでした。それと、前書きにも書いてあったとおり、アクセス数6000件を突破しました。これも皆さんのおかげです。ありがとうございます。では、これからも居候はヴァンパイア!をよろしくお願いします。次回の更新は次の日曜日です。

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