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話し合い

「とりあえず座れ。話をする」

 座れと言われたので遠慮なく座らせてもらう。私の両隣に男性と女性が座り、向かい側にはギルド長が座る。受付のお姉さんはギルド長の後ろに立っている。

「ゾゾから軽く話されたが、やはり本人の口から話を聞きたい。ルーフェスとナナリー,それから嬢ちゃん、お願いできるか?」

「もちろんです。アリアも大丈夫かな?」

「はい」

 ル…なんとかさんの問いかけにうなずく。まぁそもそも私のためにやってもらってるんだし断るわけないよね。

 まず、えーっと、ルー…フェンだっけ?なんか違う気がする……とりあえず男性が説明する。どうやらあのおっさん達は最近暴れてるクズだったらしい。それでそのクズを探してるとクズに襲われてる私に遭遇したという感じだったらしい。

 男性が話し終わったので次は私が話す。ちなみに内容は目を開けたら森の中にいてとりあえず街を目指そうと歩いている所にクズに出くわしたというものである。ほとんど嘘ではない。ほとんど。

 私が話し終わるとギルド長は目を閉じてひとつ息をついた。

「なるほど。それは災難だったな、嬢ちゃん」

「いえ、お二人に助けていただきましたし、災難というほどでは」

 こういうのの返しって少しめんどいんだよな。いや私を思ってくれてるのはわかるんだけど、大丈夫って言うしかないじゃん?

「ルーフェス、受け取れ」

 私が誰かに弁明してるとギルド長が男性(まあギルド長とかも男性だけど)に何かを投げる。男性がそれをキャッチして口をパクパクさせる。

「あれは盗聴防止の魔道具です。珍しいでしょう?」

 何してるんだこの人たち?という心の声が顔に出ていたのか、女性が解説してくれる。

「はい。いったい何を話してるんでしょうか?」

「さあ?」

 私の問いかけに女性は顔をそらして答える。聞かないほうがよかったか。チラッと男性達の方を見ると男性が困ったような顔をしている。なんて言われたんだろう。

 それから数分ぐらい(体感時間とかマジでわからないから適当)経った頃、話し合いが終わったようで男性が投げて盗聴防止の魔道具をギルド長に返す。それ、珍しいものなんだよね?なんで渡すときも返すときも投げてるわけ?手渡しとかあるよね?

 私が盗聴防止の魔道具の扱いの軽さにツッコミ(?)を入れていると男性が私の方を向いた。

「アリア、君さえ良かったら僕たちと一緒に暮らさないか?」

「一緒に、ですか?」

「ああ。君の記憶が戻るまでの間、僕たちで保護しようと思うんだ。いやかな?」

 男性が眉尻を下げる。

「いえ、とてもありがたいお話です。これからよろしくお願いします」

 この話を蹴る人がいるとしたらその人は馬鹿だよなとか考えつつ返事をする。

「こちらこそよろしく」

「よろしくね、アリアさん」

「話もまとまったことだし、私はこれで失礼させてもらう。」

 会話が一区切りついたところで、ギルド長が立ち上がった。ギルド長だし忙しいんだろうな。

「私のためにお時間をさいていただきありがとうございました」

 私は慌てて立ち上がってお礼をいう。

「気にするな。それではな」

 ギルド長は片手を上げて退室していった。受付のお姉さんもそれについて戻っていく。

「それじゃ僕たちの拠点に戻ろうか」

 ギルド長達を見送って男性が立ち上がる。

「そうね。拠点内を案内したり部屋を整えたりやることがあるもの」

 女性も立ち上がる。たぶんその拠点がこれから暮らす所だと思う。

「はい」

 ということで3人でギルドを出て拠点に向かう。2人の拠点か〜。どんなところだろ。



「ここが私たちの拠点。あなたがこれから暮らす場所よ」

 2人の拠点はギルドから程近い場所にあった。見た目は大きめの金持ちの家って感じである。(これで伝わったらすごいと自分で思う)

「すごい家ですね」

「うちのパーティー、これでも腕がたつ方なの。ボロ屋とかに住んでたら外聞が悪いでしょう?」

「家も気にしないといけないなんて大変ですね」

 ちょっと例えが極端すぎないかと思いつつ返事をする。にしても一体いくらかかってんだろ。知った所で日本円でどのくらいの価値か分からないけど。

 その後、女性と男性は家の中を案内してくれた。構造としては、地下が武器庫と訓練場,1階がリビングや台所、浴室、トイレなどの共同スペース,2階が各自の部屋+客室という感じ。私は客室に住まわせてもらうっぽい。客室を使って大丈夫なんですかと聞けば、使ったことがないから大丈夫と言われた。まぁ使えなければ私が困るんだが。

 一通り案内されて分かったのは、どうやらこのパーティーにはこの2人以外にもメンバーがいるようだということだ。私はどちらかといえば陰キャだし話しやすい人だといいなと思った。

 のが少し前の話。私は今、男性に後ろから手を回して首にナイフを突きつけられている。

 なぜこうなったかというと、それは少し時を遡り、ルームツアーが終わったあとのことだった。

 

前に投稿したの、いつだっけ…(遠い目)

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