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第2話 虐げる森
入ってくんなよ この森に
呪ってやるぜ 俺は しつこいぜ
粘着野郎なんだ
看板なんて 背負ってないけど
置き去りにした ポイ捨てした
ごみのような なにか
くだらないと 掃き捨てられた
週末の 午後の暗がり
「見上げても、何も見えない」
ほら 予想通りの森だった
「鏡に移していいかい?」
そこならきっと 安心して眠れるだろう
さようならが始まりで
おはようが終わりの言葉だった
涙を全部森にしてしまえば
外の嫌なものなんて見ないですむ
「泣きたかった」
「ただ泣きたかった」
「泣いていたかった」