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異世界よ、これが無職だ!〜災厄の魔女と始める異世界無双〜  作者: 湊カケル
2章 2人の世界~禁忌な2人は力を得る~
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31話 無職はダンジョンのために修行する


 「さてと、まずあなたには選択肢が2つあるわ」

 「選択肢?」

 「そう、選択肢。まず1つは後衛もやれる前衛として鍛えていく、もう1つは純粋な後衛として鍛えていく」


 前衛……つまり近接戦闘もするわけだよな、で多分後衛は魔法をバンバン放つ感じ。

 これすなわち……。


 「じゃあ俺はま「って言ってもわかんないと思うわ」

 「…………え?」

 「だってあなた今までまともに戦ったことないでしょ?」

 「…………ないな」

 「でしょ、なのにどっちが向いてるとか言えないし、それに……」

 「……おいなんでそこで笑顔になるんだ?」



 まためちゃくちゃいい笑顔してるぅぅぅ。


 「このままじゃ死ぬわ、あなたのHPが弱すぎて」

 「……まあそれは分かる」


 MPと比べても圧倒的に弱い。


 「そういえばあなたに私たちが挑まなきゃ行けないダンジョンについて教えてなかったわね」

 「……そういえば言われてねぇなぁ」

 「次のダンジョンは全部で100階層よ」


 100かぁ、なげえぇ。


 「でも大丈夫、強いのは1箇所だけであとは雑魚みたいなもんだから」

 「へぇ、ちなみにそれはどこの階層だ?」


 普通にオーソドックスに行けばダンジョンの1番奥、100階層が1番強いはずだ。


 「第1階層ね」

 「なんでだよっ!? 普通100とかだろ!?」

 「…………はぁよく考えなさい」


 心底呆れられた目でゼニスに見られる。


 「確かに普通のダンジョンは階層が上がれば上がるほど強くなる、これは確かに常識よ。 でもこれは()()の話」


 うん、だってローリーもそういう言ってたし。


 「でもここは生憎と普通のダンジョンじゃない、私が作ったダンジョンよ」

 「……ああ」

 「さてここであなたに尋ねます」


 いきなりだなおい。

 ゼニス先生みたいになってる。


 「私が封印するはずだった魔神を足止めする際に1番強いものを置いておくと、時間稼ぎが1番出来そうな階層はどこでしょう?」


 それが多分1階層なんだよな、さっきそういっていたし。

 なんでだ?

 普通は消耗させたりして……。

 


 いやまてよ?



 ダンジョンに入ってモンスターを倒せばレベルが上がるはず。 これはダンジョンじゃなくてもそうだが、それは魔神にも適用されるのか?

 それに……


 「なるほど、そりゃそうだ。 相手がここに封印された時は衰弱してるはず。 その時に1番強いヤツを、1階層に置いておくのが合理的というわけか。 先にモンスターを倒されたりしてレベルを上げられても困るしな」

 「正解、でも魔神はレベルは上がんないわ。 でも養分にはされるかもしれない。 やっぱり頭の回転は悪くは無いね、さすがゴブリンから逃げ切っただけはある」


 ふふふ、とこの女笑いやがったぞ。

 絶妙にイラッとさせてくるじゃん。


 「……そりゃどうも、年増さん」

 「は?」


 おい、年齢に対する沸点低すぎねぇか!?


 「なんだよ」

 「…………ああ、そう。はやく修行したいってわけね、いいわよやりましょう」

 「いやなんで俺からみたいになってんだよ!」

 「あなたからお願いしてきたんでしょう?」


 くっ、やっぱこれはあれか。

 恋愛と一緒で先に告白した方がイニシアティブをとられてしまうというあれなのか。


 ……まぁ恋愛と一緒とは言っても実際にしたことはないんだけどな。


 「じゃあ、これ持ちなさい」


 ゼニスは魔法を発動し、手のひらに真剣を出現させ俺へと放り投げてくる。


 「うおっ、あぶな」


 俺はおっかなびっくりといった感じでなんとかそれを受け取る。


 「そんな感じで大丈夫なのかしら」


 言葉では心配そうに言ってるだろ?

 これ顔はめちゃくちゃ笑顔なんだぜ?


 「……最初は型を覚えるとか素振りをするとかじゃないのか?」

 「まぁ安全を第一に考えるならそうするわ。 でもそんな生半可なのじゃ勝てないわ。 だから死ぬ気でやってもらう」

 

 そりゃそうだ。


 「てことでまずするのは……」

 「おうなんだ、なんでもかかってこいや」

 「じゃあまずは走りなさい」

 「…………は?」

 「走りなさい」

 「なんで?」


 なんでそんな一昔前の熱血教育みたいなことをおっしゃるのかしら、この方は。


 「まずあなたに必要なもの、それはスタミナ」

 「…………」

 「前衛でも後衛でもこれは変わらない」


 うん、確かに必要そう。


 「軽く三日は不眠不休で戦えるぐらいのスタミナは欲しいわね」

 「えっ、キッツ」

 「大丈夫、デキル」

 「それは……「デキル」

 「あっ……はい」


 何も言わせる気はないってことなんですね。


 「その剣を持って走ってね」

 「えっ、「なに?」「なんでもないっす」

 「はい、じゃあ私がいいというまで走る」


 手をパンパンと叩くゼニス。


 俺にとって新しい地獄が始まった。


 

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もうそろダンジョン潜ります!

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