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100話 開戦ー部隊激突

100話到達!!

 ライガール率いる部隊が奇襲をかけたその瞬間。

 獣王率いる本陣も動き始める準備をしていた。


「ライガールたちが始めたようじゃな」


「ですね、今回が大規模な戦闘ではライガール様は初出陣ですが、陛下実は不安だったりするのでは?」


 スリングの軽口。

 戦争中とは思えないような会話。

 軽快な口とは打って変わって視線はお互い別の方向をみている。

 獣王は視線を戦場に、スリングは手元の報告書を。


 お互い異なる視点から戦場を把握していく。


「戯け。 そんなわけあるわけなかろう。 ワシはあ奴をわしの息子だから選んだわけではない。 あ奴の実力で選んでおるよ、もしわしの息子と言うことで選んだらご先祖様に顔向けできんわい」


「ですね、まぁホウを側近に付けていますし大丈夫でしょう」


「あやつの実力はワシに劣る所はあるが、強いのは間違いない。だが若さゆえの勇猛が出てしまう面もある。 それをいなすものも必要ヨのう」


「陛下もそうでしたしね、と言うかそれは今でも変わらずですが」


「うっさいわ、ちゃんと忠言を聞くからよしとせい、さて状況はどうじゃ」


「ええ、部隊のほとんどが先ほどの大規模魔導による攻撃からの立て直しが完了しており、いつでもいけます」


 報告の間にもライガールたちの部隊がイシュバル軍に攻撃を仕掛けている。

 その先頭に立つのはライガール。


「なんであ奴が先頭に出ておるのじゃばかものめ」


 それを遠目から確認した獣王は呆れたように笑う。


「血は争えぬ、と言うわけですか、陛下も若いころはーー」


「ーー若いころの話をするな、昔語りは年寄りがしてはならぬことの一つぞ?」


「それは年寄りが若者にしてはならぬことでは? というか私はまだまだ若者ですか? 陛下こそもういいお年なので?」


「わしもまだまだ現役じゃが?」


「「…………」」


「この戦で若々しいトコロは見せてやるわ」


 ライガールの部隊は持ち前の連携を生かして縦横無尽に敵の右翼をかき乱していく。

 時折ライガールが突出しそうになるがその度にホウが味方との間をつなぎ孤立するのを防いでいる。


「ホウを補佐に付けたのは正解じゃな、して我々も行くとするかのうぅ」


 ライガールたちの部隊が成功しているのは相手の戦闘に突入するとまだ考えておらず、奇襲がはまったという面が大きい。

 故に相手にしっかりと準備されてしまう。つまり時間をかければかけるほどと一気に数で殲滅されてしまう危険度が高まる。

 奇襲をしている時間と引く時間そのバランスをうまくとらなければいけない。


 そしてこちらは奇襲部隊に相手が兵を割いたところに突撃する。

 それがベストなプランではある。


 そしてライガールはギリギリまで兵を引き付け、そして部隊が目くらましの魔導を放つ。

 殿はやはりと、いうべきか獣王の息子ライガール。


「ったくあ奴はどうしてこう……あ奴は後程説教じゃの」


「陛下の教えをしっかりと継承されているようですが……臣下としては困ったものです、ホウもあきれ顔になっているでしょうね」


 獣王とスリングには、梟の獣人で古くからの友人であるホウが呆れながらも嬉しそうに笑っている姿がありありと目に浮かぶ。


 展開としてはベスト、とまではいかないものの悪くはない。


「進軍じゃ!!」


 一斉に右翼左翼中央すべての軍が一斉に進軍していく。


 中央には獣王とスリングが進軍に合わせて指揮していく。


「一つ解せぬのが奇襲部隊に戦力が思ったより割かれておらぬことよな」


「そうでもないようですよ?」


「……うむ? あぁそゆことかやってくれおるわい」


 見えてきたのは2000の兵と、イシュバルに召喚されたという5人の勇者のうちの4人


「勇者パーティー「シキ」をぶつけてきたか、かなり警戒されていたらしいの」


「奇襲としては成功ですね、思ったよりライガール様の負担が大きそうですが」


「そうじゃな、じゃがあ奴らならうまく引けるじゃろう」


「ホウもいることですし、我らは我らのことに集中いたしましょう」


「ああ、息子の活躍に負けぬようにせねばな」


「そこで張り合ってどうするんです。早く終わらせましょうこんなバカな戦争は」


「じゃな、とりあえずはイシュバルの王を殺すとしよう」


 先ほどまでの冷静な顔から一転。

 得物を目にしたような獰猛な顔を浮かべた二人の男がそこにいた。


 一気果敢にノーラ軍がイシュバルの軍へと攻勢を仕掛けていく。




いつもお読みいただきありがとうございます!!

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誤字脱字報告いつもありがとうございます、めちゃくちゃ助かってます!!


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