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偽装彼女とヒロインたちと  作者: 鳥浜マクト
23/37

偽装彼女任せのデート

待ち合わせ中、、、理由はもちろん、瑠美を怒らせたお詫びだ。結局、『私の水着はお泊まり会でたくさん見たでしょう』とプールは脚下された。ということでショッピング。大丈夫だ。なぜなら、昨日徹夜で瑠美の好きそうなところをネットで調べたからな。

「お待たせしました」

そう言って白のワンピースに麦わら帽子を被り、肩からは小さなバッグをかけている可愛らしい、なんとも夏らしい服装をした我が偽装彼女が現れた

「お、おう」

俺はもう一度凝視してしまう。こいつは容姿が良いからな。

「その、なんと言うか、似合ってるよ。とても夏らしい」

そう言って瑠美の顔を見てみる。すると、少し頬を染めていた。

こいつ、直球な褒め言葉には弱いよな。

「ありがとうございます。ですが、意外ですね。海翔君が服のことを褒めてくれるのは」

「そうか?」

「はい。この前の水着も褒めてくれなかったですし。まぁ、彼氏としての自覚が出てきたんでしょう」

「偽物のな」

「そうでしたね。では、行きましょう。考えてきてくれたのでしょう?デートコース」

「何故その事を!」

「ふふっ。ありがとうございます。ではそろそろ行きましょう」

「あぁそうだな」

まずは、、、うん!瑠美の行きたいとこ!

「では、最初はどこに行きますか?」

「、、、瑠美の行きたいとこ!」

「、、、」

沈黙!

「はぁー。期待した私がどーかしてました」

「すいません」

「そーですね、、、」

「でも待ってくれ。ショッピングは3時頃までで良いか?」

「はい。良いですけど。では、服を買いに行きたいと思います」

「りょーかいしました、、、って服ってこの前も買ってなかったか?」

「夏休みが終わったらすぐに秋ですから」

「あぁなるほどな。なら行こーぜ。荷物持ちぐらいなら出来るから」

「ありがとうございます」

ここまで決めるのに約1時間、、、俺、もっと頑張ろ。


現在11:00

「こっちとこっち、海翔君はどちらが良いですか?」

そう言って瑠美は俺に選択権を委ねる

う~ん。よくわからん。でもここで選ばなきゃまた機嫌を損ねるだろうからな。

「こっちかな」

「私と一緒ですね。では、こちらにします」

「あぁ良いと思うが、瑠美は何着ても似合うと思うぞ。可愛いから」

「!、、、」

あれ?

「私、買ってきます」

「おう」

しばらくして戻ってきた。

「海翔君、私達ってカップルっぽく無いと思いませんか?」

「そうか?」

「なので、、、こうです」

そう言って腕を組んでくる。

うわー。恥ずかしい

「これはさすがに、、、」

「なんですか?」

「何でもない。それより、お腹空いてないか?空いてたら混む前に食べておこうと思って」

「そうですね」


数分後

「ここだ」

そう言って、俺が連れてきたのはとてもおしゃれで、俺1人では行かないだろう。そして、瑠美も来ないであろう。だが、好きであろう場所だ。重要なのでもう一度。()()()()()()場所だ。

「、、、」

黙り込む瑠美

あれ?ハズレ?

「早く入りましょう!海翔君」

食いついた~!めっちゃ食いついてる!

「私、こういうところには来ないので。それに、私、一度来てみたかったお店なのです」

「気に入ったか。良かったよ」

俺のプランのスタートだ!!!!!!


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