プライベートビーチ
頑張ります
ザァーーザァーー
「「夏と言えば、海ーーーーーー!」」
「おい、優衣、はしゃぐな、嘉田も準備手伝え」
「「えぇーーーーーー」」
「声揃えるな!」
ふくれあがった二人に説教し、準備にとりかかる。なぜ海にいるのか?もちろん、テスト前に勉強会をしたときに嘉田の言っていたプライベートビーチに遊びに来ている。一応約束したしな、あれから嘉田も死ぬ気で勉強してたし。
なんと順位が50位以内に入っていた。やれば出来る子とはこの事だな。まぁ、ということで、嘉田が補習を回避したので、約束通り、遊びに来た。
「早く遊ぼうぜ~海翔~」
「暑いからくっつくな。早く遊びたければ手伝え。これを部屋に運んでくれ」
「はーい!」
しばらくして手っ取り早く終わらせた。するともちろん、
「よーし。海だ海翔。早く着替えろ」
「待て、いまきがえるから」
着替えて海に行く。しかし、こうしていると嘉田はほんとに金持ちだなと実感する。
すると、そこにはもう先客がいた。瑠美と紗希と優衣だ。
「あっ!お兄ちゃん。ヤッホー。どう?私の水着」
「あぁ。似合ってるぞ。可愛いよ」
「えへへ~」
「ちょっと!バカ海翔。遅かったじゃない」
「あぁ。すまん、っていうかお前も水着似合ってるな」
「そっそんなこと言っても嬉しくないんだから。さっさと遊ぶわよ」
「あぁ」
「あっ!待て待て海翔。俺とも遊ぼうぜ」
「じゃあ、みんなで遊ぶか。っていうか瑠美は?」
「あぁ倉猫瑠美なら、あそこのパラソルにいるはずよ」
「そうか、呼んでくるからさきに遊んどいてくれ」
「「はーい!」」
元気の良い返事です。優衣、嘉田
「おーい瑠美ー」
「何でしょうか?」
「お前も一緒に遊ぼーぜ」
「はい。ですが、その前に日焼け止めを塗って頂けませんか?」
「えっ?俺が?」
「はい」
エエエエエエーーーー
「紗希たちは?」
「彼氏なんですから。海翔君が塗ってください!」
「えっ?何で不機嫌そうなの?」
「何でだと思いますか?」
「えっ?いや、何でって、、、わかんね」
「はぁー。海翔君ひどくありませんか。他の女の子の水着は褒めるのに彼女の水着は褒めないなんて」
うわー。偽装彼氏にそんなことまで求めますか?っていうか、演技上手すぎませんかね?
偽装だから本気で怒ってないだろうし怒る演技上手すぎませんかね?
「いや、まぁ、お前は元が可愛いから水着も似合ってるよ」
「ふふっ。私の嫉妬してる演技どうでしたか?」
「いやーうまいです。すごいです。でもまぁほんとに水着は似合ってると思うぞ」
「そうですか。ありがとうございます。では日焼け止め。塗ってください。」
「はいはい」
もう諦めた。諦めて塗ろうとしたが、ドキドキするよなー女子の背中に日焼け止め塗るとか。
こいつ、顔見えなくても、可愛いって分かるもんな
「早くしてください」
「すまん、今塗るから」
ヌチョ
「ひゃんっ」
「ばっ、変な声を出すな」
「だって、ビックリしましたから」
「だからってなー」
結局、嘉田達の所に戻ったのは数分後だった