転生トリップ
ちょっと短いです
夢の中の私は人間である。この世界のように魔法や精霊などは存在せず、しかし、空を渡り天空の彼方へ到達した人間のいる世界。魔術の代わりに科学と呼ばれるものが発展していた世界。
その世界で平凡な少女である私は、ありきたりな交通事故で死んだ。私が人みたいな性格をしているのは、この夢_おそらくは前世_があるからだ。そう、転生トリップというやつである。
そういう理由から、人族_この世界では普通の人間の他に、エルフや獣人、ドワーフ、魚人が存在している_の中でも、エルフや獣人のお友達(?)はいる。まあ、もう皆ご老体だろうが。
望む限り生き続けることが出来るドラゴンは、永久の時を生きる。故に知人は私を置いて逝く。老いなく、あまり死ぬことのない知り合いといえば魔族くらいなものだ。会えば必ず決闘を申し込まれるのは困りものだが。
魔族は魔物とは違った種族で、とにかく力を追い求める観測者だ。この世の全てを観測、監察する役割を担っている。ちなみにドラゴンは地脈の整理や、増え過ぎた魔物の数減らしなどだ。
また、ドラゴンは最強種族なので決闘を申し込まれて、それを受け入れないと、とてもしつこい。ドラゴンと見れば、いざ勝負! と。しかし一体だけ、決闘を申し込む価値のないドラゴンがいるらしい。