な、何か御用でしょうか?
この物語はフィクションです。
央海歴824年3月3日
16時30分 山中の宿泊地
「ええっと、騎士様。俺達に何か御用でしょうか?。
何か俺達は不味い事をしましたか?。」
「いいや、貴公達は何もおかしな事などしていないよ。
儂は、というか儂の親族がな。甘い物に目が無い奴が多いんだよ。
貴公達が大量の瓶(1本=500cc)の対価として、最特級のハチミツを3本も宿屋に進呈したと聞いてな。
儂は今さっき金を払ってその内1本を買ったのだが。
甘い物が苦手な儂が、驚くほどの美味なハチミツだったのでな。」
「は、はぁ~、そうですか。ありがとうございます。」
「それでだな。このハチミツを売ってくれぬか。
自慢では無いが儂は今、それなりの現金を持っている。
ちゃんと貴公らが納得するコインは支払うし、オウカが良ければそちらでも支払う。
如何だろうか?。」
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16時50分 同
結局の所、隊長様とホサ兄が値段交渉を重ねて話は纏まった。
今日出来たハチミツの半分近くを、隊長様に俺達は売った。
対価は3,000オウカ(約42万円)を頂いた。
「ほほぅ~、これは儲け物をしたわぃ。
良かったのか、最特級を10本・特級を40本も売ってもらって。」
「隊長様。俺らこそありがとうございます。
まさかオウカをその場でお支払い頂けるとは、思いもよりませんでした。」
「儂の親族は甘い物が大好きでなぁ。
これは良い土産が出来たわい。」
俺は別袋(正式名は魔法袋=実際の容量の〇〇倍が入る特殊な袋)から、大量のハチミツ入りの瓶を出した。
瓶には採取地・日付・等級・採取人(俺達兄弟の名)を書いたラベルを貼った。
隊長様はそんな細かい事までしてくれるのか、と驚いていたのだが。
俺達からすると当然の事だ。商品の表示を曖昧にする等考えられない。
当然誤魔化しなんて以ての外だ。
隊長様は自分の別袋を取り出して、ラベルを貼ったハチミツ瓶を全部納めた。
「ほうほう、これは・・・。もし貴公らは。他にも何か売る物があるのか。
良ければ教えてもらえないか?。」
「ええっと、隊長様は甘い物が他にも欲しいという事で宜しいですか。」
「ああ、そうだよ。儂の親族は甘い物に目が無い・・・。
何でも良いんだ。甘ければ。美味いからなぁ。」
(もしかすると、甘い物が好きなのは隊長様もそうなのでは。
騎士様という立場だから、大々的に自ら甘い物が好きだとは言えずに。
親族(奥様や子供達や親戚の方々)が欲している、と言っているのかも知れない。
まぁ良い。甘い物ならば特製別袋(時間経過の発生しない魔法袋)にも入っている。)
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その後は別袋と特製別袋に持っていた干し柿・干しブドウ・黒砂糖を売った。
隊長様はコインの市場で売るよりも、3割増し位で買ってくれた。
隊長様としても市場で買うよりも、大分得な様で喜んでくれた。




