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最終日・戦士とおバカ


木下さんと共に来たと思われない程度に時間を潰していたが、実質そんなものはすでに建前となった。


隣は空けておく、隣に座って欲しいということだ。嫌いな人間にそんなこと言うか?否。言わない。

ホッとした表情、隣を空けておく。ふふん。なるほどなるほど。きーちゃんも随分大胆に僕を誘惑しているようだ。かくなる上は仕方ない。きーちゃんと二次会で夜の街に消えるという…


落ち着けナルちゃん!つい先日その思考で社内で生きるか死ぬかの大立ち回りをしたばかりだろう。業務後の飲み会ですら、会社の人間たちで行っている以上はセクハラと認定されるんだ。

落ち着け。落ち着け。

ふぅ、なんとか落ち着いた。そろそろいい頃合いだろう。僕も席に向かおう。


入口で予約者の名前が分からず、18時から予約のスーツがたくさんいる席と言ったら通してくれた。おそらくここで合っているだろう。


席を区切るのれんをくぐり、社内の人間たちが集うところへと向かう。近づくと彼らの顔ぶれと席順がだんだん見えた。やはりみんなほぼ奥から詰めて座っている。幅の広めな長テーブルで向かい合う形の座席だが、左右の列の偏りもない。まるで順番に押し込まれているかのように機械的、に見えた。一箇所を除いて。


こちらから見て右側の座席だけが少し歪に列が長い。その列には木下さんが座っていた。そしてその両隣は経理の子と軟派に挟まれている。こちらをチラッと見た木下さんはバツの悪そうな顔を見せた。


『おっ、来たか。お前こっち座れー。』


軟派が自分の隣を勧めてくる。軟派を中心に右に木下さん、左に僕といった座順だ。


なるほど、木下さんを狙いに行くと言っていたのは嘘じゃないようだ。彼女が本当に隣を空けていたかは知らないが、おそらくそこに強引に割り込み、隣に座らせることで彼女と面識のある僕をダシにしようという魂胆も明白。


相変わらず下品なやつだ。だが、僕はそのいかにもな肉食男子っぷりに敬意を表し、隣に座ることとした。木下さんがこちらをまたチラッと見て悲しげに俯いた。見ていられない。


『お疲れ様。ああ。』


僕は軟派の隣に腰を下ろした。カバンを背に置き、掘り炬燵に足を差し込む。おしぼりで手を拭きながら決意を固めていく。


戦いは何も職場だけで起きるんじゃない。自分の居場所を守るため、相手の笑顔を守るために起こす戦いだってある。

軟派よ、お前は僕を敵に回した。木下さんの悲しそうな顔に気づいているのか?僕のこの憤りに気付いているか?

自らの満足のためにお前は超えちゃいけないラインを超えた。

これは、自分と彼女を守るための戦争だ。


落ち着け、考えろ…

参加者は経理の女の子と広報の男。いわゆる合コンの様相を呈している。人数は9人。当日でよくもここまで動員できたものだ。軟派の欲望には頭が下がる。

左列奥から広報、広報、経理、井上さん

右奥から経理、経理、木下さん、軟派、僕

会は軟派が主催、目的は木下さんだろう。建前としては親睦会とでも銘打ってあるはずだ。

メンバーも巧みに揃えられている。軟派がコントロールできそうな広報で固められているし、経理は未婚の子らしい。


これは完全に社内合コンと見た。こいつら社内恋愛禁止の風潮を理解しているのか?上層がいい顔しないのは明白。目をつけられるのがオチだ。人のことは言えないが…


ともかくやつをどうとっちめるかだが…凄惨にすることは簡単だ。だが、その渦中に木下さんが巻き込まれることは避けねばならない。

そして右斜め前には我らのおバカ代表が座っていることも忘れてはならない。彼女を利用すべきか、しかし御し切れるのか…

決め手に欠ける。塩梅が難しいな(この間3.1秒)


僕の悩みとは裏腹に席にどんどんとビールが置かれていく。

なんと全員漏れなくビールを頼んだようだ。荒れそうだ。


『えーそれでは、幹事の俺から乾杯の挨拶でーす。』


軟派が立ち上がりビール片手に幸せそうだ。周りの広報もいよっ、待ってましたぁ、などと月並みな声をあげている。


『同じ社の人間同士、より親睦を深め、これからも仕事頑張っていきましょーう。かんぱーい。』


かんぱーいとそれに続けて全員がジョッキを掲げて、周りの人とぶつけていく。

僕も習って軟派や井上さんと乾杯し酒を流し込んだ。今は思考を汚す毒物の味としか思えない。


乾杯の後は途端に周囲の人間と会話のグループを形成する時間へと変わる。

誰とどう話すべきか、社会人はこれからより心地の良い時間の過ごし方を、限られた選択肢から選んでいく。


僕の場合はそう。軟派とおバカくらいしか話し相手がいない。


『木下さん、あまり話したことないよねー、俺広報の戸田って言います。結構紳士って有名なんだよねー。』


アクセルを踏むのが早い。のっけから完全に合コンモードだ。


『はぁ、木下です。よろしくお願いします。』


『木下ちゃん珍しいよねえ、あんまこういう飲み会とかって来てくれないイメージだったけどどう?楽しいっしょ?』


開始数分で飲み会の感想を求めるな。ダメだ。奴の会話を聞いていたらイライラする。

しかもすでに木下ちゃん呼びだ。頃合いを見て下の名前を呼ぼうという魂胆すら見え見えだ。浅ましい。


木下さんは完全にタジタジだ。ええ、とかはぁとかひたすら繰り返すだけになっている。そして軟派は次々と酒を飲み、ベラベラと喋り続け、段々と彼女と距離を詰めている。彼女はその都度少しずつ離れていき、今や僕と軟派の間には1人座れるほどのスペースが空いている。しかも本人はそのことに気づいてすらない。


『木下ちゃんは彼氏とかいんの?』


『あの、そういう質問は困ります。』


『いいじゃーん、それくらい教えてくれたって、さてはいないんでしょ?そんなにかわいいのにー?マジかよ、俺とかどう?こう見えて結構モテるけど』


グイグイと自分を推していく軟派。

あまり良くない状況だな。

僕はビールに口をつけ、ジョッキを置き、遠くにあるたこわさをとるふりをしてビールをこぼした。


ガシャンと音が鳴り、ビールが軟派の座っている座布団に溢れる。狙い通り、スーツには一滴もかけていない。


『あっと、悪い悪い。店員さーん拭くものもらえますー?』


大声を出すのも忘れない。席の反対側に居るラブコメ中の奴らの気も完全に引いた。


『ちょ、お前勘弁しろってー』


とかなんとか言いながら僕の肩をパシパシと叩く。酔っているからか?怒らせるのも目的だったが、随分機嫌がいいな。


井上さんが嫌に冷静にこちらをじっと見ている。まさか、わざとこぼしてるのがバレたか?いやいや、あのおバカさんに限ってそんなこと。

店員が雑巾を持って来ると、僕は座布団のあたりを拭いた。


一通り吹き終わるまで軟派は座れないので、ついでにトイレに行って来ると席をたった。

途端に木下さんが僕に声をかけてくる。


『あの。ごめんなさい。彼、勢いがなんかすごくてあっという間に。』


『気にしないでください。見てたらわかります。本当にお疲れ様です。頃合いを見て帰ってください。僕も適当にフォロー入れますから。』


こそこそと話しているのを井上さんがじっと見ている。気になる。


『どうしたの?井上さん。』


僕は思い切って聞いてみることにした。


『うーん、炭酸の泡はすぐなくなるのに、どうしてビールの泡って無くなるまで時間かかるのかなって、同じ炭酸なのに…』


良かった。いつもの彼女だ。


いやーお待たせーなんて言いながら軟派が帰ってきた。すかさず僕は木下さんと話し込んでいたふりをする。


『木下さん、お話しできる機会があったら聞こうと思ってたんですけど、やはり経理って企業の資金を管理する部門じゃないですか。企業の形態というか、業務の全容が一番把握しやすいポジションかと思っているんですけど、いかがですか?』


『ええ。確かに枝の請求書1枚から、決算書類の作成という根底の部分に至るまで、数字に触れる機会はほかのどの部署よりも多いと思います。ですけれど、やはり企業の全容というのは他部署との綿密な相互作用によって成り立つものだと思っておりますので。』


『そうですか。そうですよね。営業が案件を、広報が広告を、経理が管理を。さすが洗練された業務形態を培って、今の会社が成り立っているんですね。』


『ええ。ですから私のように机の上で数字を見るだけでは企業の全容なんて測れません。そこで活躍する皆様が今の会社を作っているんですから。』


軟派は完全に置いてけぼりだ。話に割って入ることもなく、ひたすらにちびちびとビールを口につける運動に没頭している。


『含蓄あるお言葉ですね。木下さんは経理の仕事は長いのですか?』


さらに続く会話に見かねて、軟派が息を吹き返す。


『はいはーい、堅苦しい話しストップ!お前こんな場所で仕事の話なんてモテねーぞ?だからハラスメントなんて起こすんだよ。はははっ。木下ちゃん、大変だったでしょ。こいつに付き纏われてたんだって?正直に言いなよ。俺が守ってあげるからさぁ。』


空気が死んだ。僕はいい。僕がしでかしたことだ、報いは受けよう。だが彼女は別だ。こんなところでこんなタイミングで面白おかしく語られて気分がいいはずがない。


『おいっお前いい加減に』


僕が言いかけた次の瞬間に絶対零度の氷の塊が軟派を襲った。


『ねー、戸田くんって木下ちゃんのこと狙ってるの?下心丸見えでキモいよぉー。』


空気が死に、声が通りやすくなったタイミングでここぞとばかりに井上さんがトドメを刺しに行った。

場がさらに凍りついた。おバカよ。なんという英雄的おバカなんだ。僕は今すぐに彼女を胴上げしたい気分になった。


『さっきからすごい興奮して木下ちゃんのこと見てるみたいだけど、木下ちゃん迷惑がってるの気づいてないの?女の子は下心で話したってダメなんだよー。』


死刑宣告だ。ここまで言われたら流石に軟派に少し同情したくもなる。美人を見て鼻息が荒くなる気持ちは僕もわかるからだ。


『いやぁ、別にそんなんじゃないけどさ?あんまり話したことなかったからつい調子乗ったかなぁ?あはは。』


なんて乾いた笑いなんだ。苦しいにも程があるぞ軟派よ。


『そうなの?聞いてたら、彼氏いないのとか、守ってあげるとか、俺とかどう?とか。話したことない人ってだけで誰にでも言うの?しかもその席木下ちゃん、他の人のために空けてた場所だったよね?なんで座ってるの?』


僕が最初に思いついた凄惨な計画を、全て実行するのはやめてあげてくれ。


『いやぁ、それはっはははっまーねー』


完全に語彙が消失してる。仕方ない。


『おい、タバコくれよ。一緒に吸いに行こう。』


軟派に助け舟でも出してやるか。いくらなんでもオーバーキルすぎだ。腕を引いて軟派を連れ出した。


表に出て、タバコをもらい火をつけた。学生時代ぶりだ。マズイ。


『なんなんだよ、あの女、ありえなくねーか。んなんじゃねーっつの。どんだけ性格ひん曲がってんだよあいつ。』


『落ち着けよ。そういう風に見えたんだろ。実際お前は調子に乗りすぎだ。』


『あーあ、もうちょっとで木下ちゃん二次会に誘えるとこだったのに。してやられたぜホント。』


『…はぁ、悪いことは言わない。諦めろ。お前のやり方でまるで靡いてなかったのは見てたら誰でもわかる。今なら謝って酒の席の話で許してもらえるはずだ。』


『はぁ?謝る?謝ることなんてなんもねーよ、木下ちゃんだって、俺になびきかけてた。はーあ、今日こそヤレると思ってたのに。やってらんねー。帰るわ。あとよろしく。』


そういうと軟派はタバコを道路に投げ捨て歩いて行った。

ああ、僕の飲み代が飛んでいってしまった…。


貰い物だからとなんとかタバコを吸いきり、少し気分が悪くなりながらも席に戻る。英雄と木下さん、経理の子が3人で仲睦まじく話している。そうだ。これが飲み会のあるべき姿なんだ。


『あっおかえりー。』


『はい。戻りました。』


『あなたもあなた。木下ちゃんが大変そうなのわかってたくせに、わざとビールこぼし、難しい話しようとしたり。男の子なんだもんちゃーんと守ってあげなさい。』


『え?ワザと?』


木下さんが口を挟む。


『そう。この人木下ちゃんが困ってるの見かにて、ワザと料理とるフリしてビールこぼしたのぉ。スーツにはかけなったのも、計算に入れてたでしょ?やることが回りくどいろよ。』


誰だこれは…僕が知っているおバカAでないことだけはわかる。よく見たら井上さん顔も真っ赤だし。手に日本酒握ってるし呂律も怪しい…もしかして相当できあがってるのか?酔って尚この分析と考察、いや酔ったからこそか?酔うと正論パンチマシーンになるのは完全に想定外だ。


『そう、だったんですか。』


木下さんが何やら考え込んでいる。経理の子は僕が会話に入った瞬間、向こうのラブコメに参加しようと舵を切ったようだ。


『まあまあ、井上さん。だいぶ酔ってるみたいだから、そろそろやめときましょう。』


『はぁ?今がいっちばん調子がいいんですの。私は朝まで飲み明かすんでーす。』


こりゃあだめだ。光るのは一瞬。あとはただの酔っ払いだな。


『井上さん送ってきます。タクシーに乗せたらすぐ戻りますので。』


木下さんにそう言って席を立とうとした。


『待ってください。そろそろお開きになりそうなので。』


飲み放題オーダーストップまであと20分か…いや、だめだ、こんな井上さんを20分も置いておけば何が起こるかわからない。


『20分は流石に長いので、やはり送ってきます。』


『だったら、これを。』


ん?QRコード?なんだ?お会計か?ことここに至って飲み代は全て払えと?


『ん?QRコードですか?』


『はい。私の連絡先です。お店お開きになったら報告しますから。』


途端に舞い上がった。まさか、これは。プライベートのやつだ。

いや、いやいや。どう考えても事務的用途だろう。


『はい。これで送れてますか?それと申し訳ありませんが、これ。井上さんと僕、あとは軟、戸田の分です。』


テーブルに2万円を置き、木下さんに後を任せる。彼女は頷いた。


井上さんの背中を押しながら店を出たが、一歩店を出たらもう肩を貸す必要があるほどに歩けなくなっている。

これは良くないな。酔って無防備な可愛い女の子なんて、狼の格好の餌食だ。


『休むのです!喉が渇いたのでーす!』


井上さんのキャラは完全に崩壊している。


『井上さん。家の住所は?タクシーに言えますか?』


『なあんですか?女性の住所を聞きたがるなんて、送り狼ですねぇ。』


話にならない。とりあえずタクシーにねじ込もう。あとはなんとかしてくれ。運ちゃん。


『お客さん。困るんですよね。だいぶ酔ってらっしゃるでしょ?こういう方乗せると寝ちゃって起きなくなったりして、しかも女性だから起こすの大変なんですよ。追加料金くれるか、一緒に乗ってもらうかしないと。』


な、なんだと…確かにそれはそうか、下手に揺すり起こせば警察沙汰だものな…だが僕が一緒に乗って行くのはマズイし、彼女にかけたいお金は対して持っていない。


『助けて運転手しゃーん。この人私を狙ってるのぉー。』


シーンとなった。この人は空気を破壊する天才なのか?状況が状況だけに笑えない。


『とにかく、トラブルは困るから。他当たってください。』


そういうとタクシーはドアを閉めて走って行ってしまった。


今のやりとりを見ていたのだろう。他のタクシーも決して目を合わせようとしない。弱ったな…


『喉が渇いたのです!』


なんかのロボットなのか?仕方ない。


『わかりました。水を買ってきますから大人しくしててください。』


コクリと彼女は頷いた。慌ててコンビニに水を買いに行く。

元の場所に水を2本持って戻ると、彼女の姿はなかった。


途端に僕に焦りが生まれる。まさか、軟派以外のナンパに連れてかれたか?あの酔い具合で自分からどこかに行ってるとは考えづらいが…


視界の端で何かが動いた気がした。パッとそちらを向くと、公園の中、1人シーソーという恐怖の遊びをしている井上さんがいた。


『井上さん。水どうぞ。元気ですね。』


パッと水を受け取り、ゴクリゴクリと胃に水を流し込んでいる。タフだな。


『井上さん。こうなったら彼氏に迎えにきてもらいましょう。連絡できますか?』


井上さんは一瞬正気に戻った顔をした。

怪訝に思って見ていると


『彼氏とは昨日別れたの。』


ポツリと一言だけそれを言った。これは独白シーンの導入か?マズイな。


『失礼しました。ではまたタクシーを捕まえてきます。』


『さっき話したでしょ?バカだからって。彼氏も私のことバカだからいいって言ってたけど、私はそれが嫌だった。顔はカッコよかったけど、頭の悪い女を自分の都合のいいように使いたい男だった。だから別れたの。』


始まってしまった。逃げ損なった僕を待つのはシリアスな雰囲気だ。


『そう、ですか。変なこと言ってすいません。』


『いいの。別れたことは後悔してない。男を見る目がなかった私のせい。前にあなたに似てるって言ったけど、ごめんね。全然似てなかった。』


『いいんです。それより早く帰らないと。』


『さっきね。木下ちゃん守ろうとしてるあなたを見て、すごい素敵だなって思ったの。場の空気は壊さないように、戸田くんのことも気にかけてた。だからあんなやり方だったのかなって。私はあんなこと思いつけない。あそこで喧嘩みたいにならなかったのも、あなたが戸田君を連れ出してくれたおかげ。』


彼女の独白が続く。


『今も酔った私を介抱してくれてる。自惚れてるわけじゃないけど、女の子ってそれなりにこういうシーン警戒するんだよ?私だってそれなりに可愛いのに、手を出す素振りすらない。紳士だし、こんなところで2人っきりになっても全然怖くない。あの時とは大違い。ねえ、ありがと。』


自らを可愛いと自信満々に言うあたりは流石だ。


『今日は帰るね。さよなら。』


次の瞬間、ぎゅっと抱きしめられた。


『えっ…、あの』


数秒で彼女は離れ、何も言わずに歩いて行く。

呆気に取られていた僕は我に帰り、急いで彼女を追いかけた。


タクシーの後部座席に乗る彼女。目は合わなかった。

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