大判カメラ写真展
愛知県美術館で全日本大判写真連盟が開催していた、大判カメラ写真展に写真を観に行ったことがあります。
大判写真は、フイルムのサイズが4インチ×5インチとか、8インチ×10インチの大きなフイルムを使って写真を写すのです。
インチでは判りませんよね~
4インチ×5インチは100mm×125mm
8インチ×10インチは200mm×250mm です。
35mmカメラのフイルムが、24mm×36mm
デジタル一眼レフカメラのイメージセンサーのフルサイズも、24mm×36mm
スマートホンのイメージセンサーは小さいサイズだと、4.8mm×3.6mm
チェキのハイブリッドカメラのイメージセンサーだと、2.9mm×2.2mm 程度です。
フイルムをパソコンのフイルムスキャナーでデジタル化したと想定すると、
35mmカメラのフイルムが、約700万画素
4インチ×5インチのフイルムだと、約1億画素
8インチ×10インチのフイルムだと、約4億画素 の画像データになります。
カメラ店のミニラボ機や最新型のフイルムスキャナーならば、もっともっと高画質になるのかも・・・でもフイルムの粒子の大きさの問題でザラザラ感が出てしまうため、高画質・画素数の増加にも限界がありますね。
驚きました? 大判って凄く大きいフイルムですよね~
どんなカメラかって言うと、昔、そうですね~半世紀ぐらい前まで、写真屋さんが集合写真を写すとき使っていたカメラです。
ちょっと不気味な黒い布をすっぽり被って、大きな蛇腹式のカメラで写していたのが、大判カメラと大判写真のフイルムなんですが、知ってます?
50代以上の方たちなら、もしかすると覚えているかも知れませんね。
デジタルカメラしか知らない世代も多くなったので、大判カメラなんて、たぶん見たことも聞いたことも触ったことも無い方が、大多数かと思います。
たった1枚の写真を写すのに、準備~調整~撮影~撤収で、下手をすると30分近くもかかるらしいですよ。
私も6×9の中判カメラではありますが、黒い布を被って写す蛇腹式木製カメラを持っています。
当時、オプションで売っていた専用の大判アダプターを買っていれば、4インチ×5インチの大判カメラにもなったのですが、当時はそこまで考えていなかったので、買わなかった・・・とても残念ですが、今では買うことすら出来ません。
組み立て・ピント調整・あおり・露出計での露出計算と写真を1枚写すまで、結構長い時間がかかってしまい、中々に大変でした。
そんな大判カメラ写真展、エレベーターを降りて受付を通り展示スペースに入ると、とても大きな写真が沢山飾ってあります。
紙のサイズで言うとB0(1456mm×1030mm)サイズ、畳一畳に近い大きさの写真、またそれ以上の大きさの写真がずら~っと並んでいるのです。
本当に圧巻でした、声が出ません。
圧倒的な描写力、圧倒的な解像度、本当に写真?
B0サイズとすごく大きな写真なのに、細かい部分までしっかり写り込んでいて、引き伸ばしで全くボケていない、顔を写真に近づけて観ても、凄くクッキリハッキリとしているのです。
考えて見れば、35mmカメラのフイルムをA5サイズに引き伸ばすのよりも、8インチ×10インチのフイルムをB0サイズに引き伸ばす方が、引き伸ばし倍率が低いのですよ。
中判の645や67ので伸ばした写真なんて、子供だましって思えてしまいます。
当然と言えば当然なのですが、理屈抜きで凄かったです。
カメラはとてもクラシックですが、フイルムはプリントする前に、全てデジタルデータ化しています。
B0サイズ等の印画紙にプリントするのは、最新式の大型インクジェット式プリンターだそうですよ。
どんな方達が活動しているのかは、全日本大判写真連盟のホームページがありましたので、ネット検索してみてください。
皆さん、やはり、かなり高齢の方々ばかりでした。
重たい写真機材を持って、展示してある写真を写した場所へ、遠くまで写真を写しに行く行動力に、驚きを隠せませんでしたね。
会員募集もしているようですが、私では流石に、この中には入っていけそうもありませんね。