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ターボプロップ軽攻撃機で「対ドローン任務」

 ブラジルの軍用航空機メーカーであるエンブラエル・ディフェンス&セキュリティ社が、軽攻撃用ターボプロップ機のA-29スーパー・ツカノで、ドローン迎撃および対策任務が可能な機能を新たに追加すると発表しました。


 考えてみれば、低速で飛行する安価なドローンを、高速でしか飛行できない超音速ジェット戦闘機で迎撃対応するのには、かなり無理があるのです。


 ドローンとの相対スピード差がありすぎて、一瞬のタイミングしか無いので機銃での迎撃が困難なだけでなく、高価な対空迎撃ミサイルではコスト的に全く見合わないのです。


 おまけに超大量の数のドローンで、一気に飽和攻撃なのですから、戦闘機に搭載の空対空迎撃ミサイルでは数が全く足りません。


 そこで白羽の矢が立ったのが、飛行スピードの遅い安価な軽攻撃用ターボプロップ機と機関砲なんでしょう。


 データリンクや各種センサーによる追跡機能を統合することで、軽攻撃機の高性能化が可能との事にて、既にA-29を採用し運用している世界各国から期待されているようです。


 退役が発表されている米軍攻撃機のA-10サンダーボルトⅡだって、時速200~250キロ程度のスピードでも安定して飛行できるのであれば、対ドローン迎撃用として残すことも可能かもしれませんが、そのような性能は無いのでしょう。


 日本の自衛隊は初等練習機T-7が、2030年頃から次期初等練習機T-6に代替を予定しているそうなので、廃棄処分とせずに対ドローン迎撃用機に魔改造するのも一考かもしれません。


 ターボプロップやレシブロの軽攻撃機だって、そんなに簡単には何十機も買えないし、もしも買えたとしても数年以上待ちでしょうから、直ぐには届かないですし、操縦の習熟にだって長時間を要すのですからその後も大変です。


 理想は、無人のドローンには、無人のドローンで対応するのが、人的被害が無くて良いのでしょうが、そんなに簡単には行きませんものね。


 ならば武装の無いT-7に機関砲を装備して、データリンクや各種センサーによる追跡機能を統合することが、一番安価で早いって思うのですよ・・・


 低速のドローンと並んで飛べる二人乗りの軽攻撃機ならば、状況によっては風防を開けて機関銃でドローンを狙撃することも可能なのですから。

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