モーダルコンビネーション
「モーダルコンビネーション」とは、単にトラックによる輸送から鉄道輸送や海上輸送へシフトするのではなく、各輸送モードの特性を効率よく生かしながら、総合的に柔軟に輸送モードを組み合わせ、よりメリットがある輸送体系を実現するものとのことです。
激甚化・頻発化する自然災害やドライバー・労働者不足への対応、脱炭素化への取組など、物流面での多くの課題を乗り越えていくためには、様々な輸送手段を効果的に組みわせていくことが重要なのだそうで、無人自動運転による省人化が簡単に進展しない現状、よりベターな組み合わせなのです。
鉄道輸送や海上輸送を効率的に利用することで、交通渋滞や環境に対する配慮も可能になるようです。
何せ鉄道輸送によるCO2の排出量はトンキロベースでトラック輸送の1/10、海上輸送はトラック輸送の1/7と言われていますので、CO2の排出量削減に即効性のあるのですから、荷物やコンテナの積み替え等作業の手間と輸送にかかる時間、コストの問題が上手く解決出来るのならば、トラックによる遠距離輸送が減るのだから、是非とも各企業に採用を検討願いたいたものです。
また海上輸送の場合には、現在研究開発中であるCO2排出量ゼロの「アンモニア燃料船」が広く流通するようになれば、更にカーボンニュートラルが進展することになります。
ただ、貨物駅や港湾周辺の交通量が極端に増えますから、周辺道路の整備や安全対策も並行して進める必要があるため、民間企業に任せるのではなく、地方自治体を含めた国家ぐるみで「モーダルコンビネーション」を考えていく必要があるのでしょう。
なにせ日本の場合は、既に全国に鉄道網が整備されていますし、島国であるため海上輸送も港湾が利用し易いのですから、「モーダルコンビネーション」の利用に便利な下地が全て揃っているのですからね。




