小惑星アポフィス
2004年の発見時に地球衝突の可能性が指摘され、世界の天文学関係者を震撼させた小惑星が、古代エジプト神話の混乱と暗闇の神に由来して名付けられた『アポフィス』です。
2029年に小惑星アポフィスが地球へ最接近するのだそうで、地球から約3万kmの距離を通過すると考えれられています。
静止衛星の軌道が約3万6千km、正確には赤道から 高度35,786kmなのだそうですから、場合によっては現在稼働している静止衛星と、確率的には低いものの衝突する可能性があるのだそうです。
静止衛星にしても他の小惑星等にしても、小惑星アポフィスと衝突してしまうと、小惑星アポフィスの軌道がほんの少しだけ変わるのだとか。
万が一軌道が変わると、場合によっては将来、地球と衝突なんてことにもなりかねないので、ニュースになったわけでしょうかね。
小惑星アポフィスのサイズは、直径で約310mから約340m程度であり、長さ的には東京タワー程度ですが、質量は1億2600万トンもであると推定されています。
小惑星としては小さいサイズみたいですが、仮にこの小惑星が地球に衝突した場合のエネルギーは、 TNT換算 510メガトン相当とされています。
旧ソ連が1961年の核実験で爆発させた、世界最大の水爆『ツァーリ・ボンバ』がTNT換算 50メガトン相当(元々は100メガトンだったが威力を抑えて実験した)だったことを考えると、 510メガトンは想像を絶する威力となります。
考えただけで、ゾッとしますよね。
地表に落下だと関東平野レベルのクレーターとなり、海面に落下ならば100メートル級の津波が発生すると予想されますから、状況によっては、人類が激減するレベルの大災害となる可能性もある訳です。
天災、最悪の場合の話は置いておき、良い方の夢の方の話題もありますよ。
2024年11月20日、JAXAとESAは、将来の大型国際プロジェクトに関する会合を開催し、その中で、「2029年4月13日に地球に最接近する小惑星アポフィスを探査することを目的とした、RAMSESのための協力可能性の検討を加速することに合意した」とのことなので、ついつい『はやぶさ3』の登場を期待してしまいます。
まだJAXAから確定的な発表はありませんが、日本のH3ロケットが将来の小惑星探査で活躍する日が来るかもしれませんよ。
もしかすると『はやぶさ3』が飛び立つなんてこともあるかもなので、ちょっとばかり楽しみですよね。




