日産自動車が国内含む7工場を閉鎖2万人削減
日産自動車が国内含む7工場を閉鎖して、従業員を2万人削減、生産能力を350万台から250万台に減らすと発表しました。
自動車の製造販売を生業としていますが、産業である以上、繁栄もすれば衰退もするのは当然ですが、残念ですね。
ヒット作やブームに乗った売れる車があるときは良い思いをするが、ヒットやブームは一時的なんです。
2025年4月度の日本国内での自動車販売台数も軽自動車販売台数も、日産自動車が製造している車は、ベスト10に1車種も入っていない。
売れる車、人気車種が皆無なんですから、過剰人員で過剰設備、だから赤字になっても納得するしかありません。
更に運の悪いことに、国の補助や援助等で、実際の経営実態が全く不明な自動車メーカーが台頭してきたことも、それ以外の国の自動車メーカーにとって、対処不能な逆風なのです。
遠い昔、フォードがT型フォードが売れに売れた時期がありましたが、大量生産に特化したことが仇となり迅速なモデルチェンジが出来ずで、GMのファッショナブルで毎年モデルチェンジする新型車に全く太刀打ちが出来ず、一気に衰退したことがありました。
そんな勝ち組側だったGMだって、2009年に経営破綻したんです。
海外の有名な自動車メーカーだって、レイオフだけでは足らずに、倒産や身売りを沢山の企業がしているのだから、企業規模の縮小程度で済むのなら、まだ大したことは無いと思ってしまいますが、勤める従業員等にとってはたまったものではありませんが、こればかりはどうにもなりません。
造れば造るだけ車が売れた景気の良い繁栄期に築いた工場が、人気車種が無い売れないと重荷になる。
だから可能な限り残業や二交代勤務、三交代勤務といった生産設備に投資をしない方法で増産をする。
使う側にとって都合のいい、『派遣社員』や『季節工』などといわれる従業員を集めて使い、不要になったら再契約しない等で人員調整する。
それが限界になったから、今回の工場閉鎖等の削減なのです。
それでもダメなら、最後は身売りか倒産です。
自動車の市場規模が増えなければ、限られたパイの奪い合いなのですから、売れる車を開発し続けるしか無いのですが、叶うのならば日本の自動車メーカーが『負け組』にならないことを願うばかりです。