表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生陰陽師は呪詛をしたくない【仮】  作者: こうつきみあ(光月 海愛)
四 未解決事件 second
82/225

白と黒 20

 毎月、決まった日に参拝するほど神を崇敬する政治家と、もしかしたら悪魔崇拝の組織に在籍してるかもしれない薬中の息子。

 これほど対比が強い親子はない。


 この息子を探せば、丑の刻参りをして堀を拉致した【ゴールド・スター】にたどり着くだろうか。

 滋岡の最新の動画で、その事について話してないだろうか?


 滋岡の配信された動画を追ってみると、例のマンションではなく、被害者A子が前住んでいたアパートの跡地で霊視をしていた。

 フェンスで覆われたそこは一年後に中国系外国人が商業ビルを建てる予定で関係者以外立ち入り禁止となっている。

 画面の下には【※今回は撮影のため特別に立ち入りの許可を得ています】と字幕が出ていた。

 有名人の特権だ。

 数分後、滋岡は悲しい目をして視聴者に霊視の結果を報告。


 《亡くなった彼女が子供の安否を確認したがっている。シングルで天涯孤独だった被害者の子供がどうなったか追ってみるつもりです》


 凄い。

 A子の子供の存在まで辿り着いた。

 メディアでは一切その情報は出てなかったから、やはり滋岡道中は本当に霊能があるんだろう。


 彼なら、堀の居場所もわかるのではないか。

 前世での因縁を絶ち、何とかして彼とコネクション取れないだろうかと、パソコンを見つめていると、スマホが通知で揺れているのに気が付いた。山城リリからだった。


【夜分にすみません。堀先輩を拉致したと思われる犯人から写真が送られてきました】


 事の大きさに、YouTubeを一時停止して転送されてきた画像に目を通した。


【一枚目は、警察の分析でミュージックビデオの一部だとわかりました。二枚目はどこか地下鉄の入口だろうと】


 虐待のシーンだと思われる一枚目は確かに一瞬、ゾッとしたが()()ではないと、すぐにわかった。

 ただ、タイルに血のりで描かれた絵文字が気になったので後で調べてみる事にする。

 二枚目は、日本中どこにでもある風景だ。

 時間をかければ、霊視なんかしなくても地下鉄マニアのブログか何かで場所を特定できるだろうが、多分これにも何かサインがあるのではないか。

 わざわざこんなもの神社の娘に送るのだから、からかいだけが目的じゃないはずだ。

 俺は二枚を注視した。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ