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転生陰陽師は呪詛をしたくない【仮】  作者: こうつきみあ(光月 海愛)
二 渦
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ひとを呪わば穴ふたつ 4

 

 とっくに五月ではないけれど、五月病みたいなのが流行ってる?


 クラスの朝美は、とうとう学校に来なくなってしまった。

 加奈が言うには、SNSでの誹謗中傷は、更新を停止しても相変わらずあるという。



「一体、どこのどいつだ!俺の麻美を傷付けるやつは!」


 と、一人勝手に憤慨してるのは、弓道部三年生の掘先輩だった。


 部活終わりに、彼の方から訊かれたのだ。


 ″長野朝美ちゃん、最近、休んでるんだって?″

 と。


 掘先輩は、麻美の隠れファンだったとらしい。(彼のキャラ上、全然隠れてはなかったのだけど)


「あいつもどうした? 悠里。最近、おかしいだろ?」


「……はい。部活、今日、休んでました」


「なんだなんだ、可愛い子は鬱になる祟りでもあんのか? うちの学校は!」


 大袈裟に頭を抱える堀先輩は、結構、失礼。


「悪かったですね、可愛くなくて」

 

 むくれていると、並んで歩く私達のそばを、自転車が勢いよく通り過ぎて行った。


「あ、千尋!」


 まだ胴着の私達とは違い、橋本先輩は既に制服に着替えて自転車で帰ろうとしていた。


「ちょ、ちょい待て! 訊きたいことがある!」


 それを堀先輩が、咄嗟に荷台に手をかけて止めた。

 危ない!

 キキー!と耳が痛くなるようなブレーキ音が中庭に響く。


「危ないだろ。いきなり自転車掴むなよ」


 ほら。

 橋本先輩の冷淡な顔がますます冷ややかになった。


「お前、お化け見えるよな?」


  堀先輩、直球過ぎて子供の発言みたいになってる。


  「……見えないけど。なんだよ?」


 それに答えてあげる橋本先輩、顔つきは怖いけど、ほんとうは優しいんだろうな、と思った。


「な、な!俺に、副顧問の生き霊とか憑いてね?」


 言ってる堀先輩の背後から、本物の副顧問の先生が歩いて来てたから、私も橋本先輩も思わず顔を背けた。








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