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転生陰陽師は呪詛をしたくない【仮】  作者: こうつきみあ(光月 海愛)
六 サヨナラ second
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愛と 呪縛 18

「そうだな……」


 元 財務大臣 竹森 隆。

 あまり政治には詳しくない俺は、彼の事を少しだけ調べた。

 8期連続で衆議院議員、経済産業大臣を務め、財務大臣時代には、強国の介入なしを条件にIMF(国際通貨基金)へ数兆ドルの融資を行った。

 この事がキッカケで、アメリカも含めた世界の強国を敵に回した、とも言われている。

 その後、斡旋収賄罪などの疑いをかけられ、辞任に追い込まれる。息子の不祥事件などもあり、政界の表舞台から姿を消したと言われている。

 それでも、今でもあんなに護衛が必要なほど危険な中にいるのか。


「俺を、関係者として中に入れてくれないか? 祓いの儀式が終わってから少しだけ話をしたい」


 山城に頼むと、正月アルバイト用の神職の衣装を貸してくれた。

 それをこっそり社務所で着替えて拝殿の裏側でその時を待った。


「橋本先輩、す、素敵です」


 着替えた俺を、山城が目を潤ませ上から下まで舐めまわすように見る。

 俺自身も懐かしい和装に若干、気持ちが上がっていた。


「山城も着替えてみたらどうだ?」


「えっ、そしたら一緒に写真撮影してくれます? あ、てか、スマホないんだった」


「スマホないと不便だな。まだ買って貰えないのか?」


「そーなんです。奪われたやつが戻ってくるかもしれないからって。警察が動いてないのに何いってんだろ」


 ぷーっと、小さく頬を膨らませ、むくれた山城の顔はそこそこ可愛い。

 意外とマニアックな連中に人気あるのもわかるような気がした。


「あ、終わったみたいですよ」


 山城が真顔になって拝殿の表の方を指した。


「……みたいだな」


 出てくる政治家らしき男の後姿が見えた。

 護衛の男に何か話す横顔を見て、やはり竹森隆だと確認。

 俺は、大きく息を吐き、気持ちを高めて近寄って行った。







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