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転生陰陽師は呪詛をしたくない【仮】  作者: こうつきみあ(光月 海愛)
六 サヨナラ second
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愛と呪縛 2

「そんなことより」


 私は原田くんと先輩の間に割り入り、ちょっと声を落として気になってる件を持ち出した。


「似顔絵とかから何かわかりました?」


「あー……そうだった」


 橋本先輩は頷いて、近寄り耳打ちする。


「昨日、滋岡に会って、調査を依頼したんだ。山城の描いた似顔絵も見せたし、犯人たちの言ってた養成所も調べてくれている」


「本当ですか!? 学校サボってオフィスに行った甲斐ありましたね」


 警察が動いてくれない以上、スピチュアルなものに頼るしかない。


「あぁ、急がないと、って優先的に取り掛かってくれている」


 優先的なのに、そう話す橋本先輩が少し翳りを見せたのが、ちょっと気になった。


「わ、私に何かできることありますか?」


 今はすっごく行動範囲が絞られてるけど、学校にいる時間なら先輩と話せるし。


「また、巻き込まれるぞ。あっちは山城のスマホ奪ったんだから、知られたくない情報も握ってる可能性がある。何かあれば直ぐにまた現れる。大人しくしてたほうがいい」


 橋本先輩はお父さんみたいなことを言って、私を遠ざけようとする。


「知られたくない情報って、何ですか?」


「え?」


「たとえばこういうのですか?」


 私はお守り代わりに持っていた、橋本千尋作・ドラえもんを財布から取り出し、原田くんに見えるように広げた。



「お、ま……え」


 いつもはクールビューティーな橋本先輩が顔を赤くして、そのまるで似てないドラえもんを取り上げようとする。


「人に見せるなって!」


「先輩が私をのけ者にしようとするからですよ!」


「え、今の絵なに? NASAに囚われた宇宙人?」


 原田くんが、振り回す私の手に握られた絵を必死に目で追っていた。


「違うんです、これは先輩のド……」「わかったから!」


 よほど恥ずかしかったのか、橋本先輩が昼休みに昨日あったことを話すから、と誘ってくれた。

 しかし、その集合場所がなんだか変だった。

 旧校舎の元理科室。

 学校非公認オカルト研究部の活動場所らしい。












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