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転生陰陽師は呪詛をしたくない【仮】  作者: こうつきみあ(光月 海愛)
五 サヨナラ
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生と死 14

 

 覚えてる範囲、犯人のこと訊いてみようと思ったけど。

 拉致された時にスマホとられたか?

 それとも、今後犯罪に巻き込まれないためにアカウントを削除したのか。

 どっちにしても、直接、話を訊くしかない。

 明日、彼女は登校してくるだろうか?


 まだ痛む足を冷やしながら、俺は、浅い眠りの中、夢を見た。


 いや、夢、なのか、それとも現実なのかわからない状態の中で金縛りのようになった。

 珍しいことだった。

 半分眠った状態で、部屋に異変を感じた。


 ――なにか、いる。


 金縛りというのは、おおまか2種類ある。

 1つは身体が疲れ、筋肉が緊張して起こるもの。

 もう1つは霊的なものだ。


 霊的な金縛りの場合は、いくつか原因が考えられる。

 よくあるのは、その家に彷徨っている霊。

 または自身に憑いているもの。

 これもよくある話で、自身がネガティブな考えばかりを持ち、人の悪口ばかり言うと波動の低い霊を呼び寄せることもある。

 だが、俺が今、身体が動かないのは、呪詛をかけられているからに他ならない。

 呪詛で夢に入りこみ、恐怖を与えて相手を精神的に狂わせる。

 これはプロの仕業だ。

 呪詛の戦い=呪いあい。

 恐怖を感じ怖気ついたら負け。

 そうなれば、相手の飛ばしたものに精神や内臓を喰われてしまう。

 結末は廃人か死。


 俺の半分起きた状態の夢に現れたのは、平安時代の恰好をした男数人だった。

 下をうつむいているので、誰なのかはっきりわからないが、動けない俺に何やらブツブツと呟いている。

 呪文か?


「ノウマクサンマンダ・バザラダセンダ・マカラシャダ・ソワタヤ・ウンタラタ・カンマン……」


 よく聞いたら、それは不動金縛り法だった。




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