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初登校!第二王子との邂逅


2021年3月9日改稿!登場人物の名前も変えております。改めてよろしくお願い致します!

男色令嬢ペネロニース・ディ・アルティザンの物語をお楽しみくださいませ。


 

 皆様ご機嫌よう。私アルティザン男爵家が四女・・、ペネロニースと申します。親族からはペネロペと愛称で呼ばれておりますの。お見知りおきくださいませ。


 真珠のように曇り一つなく透き通った肌に、星の瞬く夜空をインク瓶に閉じ込めたかのような夜青色ミッドナイトブルーの艶めく髪、古き唄に聞く幻の宝石を思わせる銀水晶の瞳…どこを取っても欠けることのない完成された美と家族親戚から称されております。


 え?自分で言うなんてどうかしている…ですか?

 残念ながら事実を捻じ曲げる力までは、私持ち合わせておりませんの。ごめんあそばせ?



 美の象徴とも言える私も十二歳を迎えるこの春から、王立ユメルティア学園に通うことになります。

 これまで同年代の方とお会いする機会がなかったので、少し緊張しておりますわ。


 馬車がスピードを落として下級貴族用の馬車留めに入る。

 馭者の爺やが扉を開けてエスコートしてくれるのを待って地面に足を降ろすと、新入学でざわざわと浮き足立っていた周囲が途端に静まり返り、ほぅと感嘆の溜め息がそこかしこで漏れ聞こえる。


 学園生も馭者も、通りがかった先生でさえ時間を忘れたかのように私を見つめる。


「皆様、ご機嫌よう」


 熱の篭った視線が注がれる中、美しいカーテシーで控えめなご挨拶をして歩き出すと、遅れて波がさざめき立つように喧騒が広がる。

 あぁ…これよこれ。全くもって堪りませんわ。



 皆があたくしの美しさに騙されるこの瞬間!あぁん!エクスタシィ感じちゃう!!



 ……いけない、いけない。あまり余韻に浸っているといきり勃ってしまいますわね。


 私のクラスはどちらかしら?あら、あちらに教室を尋ねてらっしゃるご令嬢がいるわ。私もご一緒できないかしら。


「お話中のところ失礼致します。私も教室がどちらか分からなくて、ご一緒してもよろしいですか?」




 *****




 今日はなんてツイてないんだ。護衛のジャンを撒いたと思ったら下級貴族の小娘に道を尋ねられるとは。

 しかし、よくよく見たらこの小娘中々美しいではないか。くりくりとした大きな目に黄金色の瞳、ピンクブロンドで緩く波打つ髪を下ろしていていかにも緩そうだ。


 女漁りをしようと思っていたところだし丁度いい。私が直々に案内してやろうではないか。



「お話中のところ失礼致します」



 なんだ?この私が話そうとしているところに割って入ってくる無礼者は──



「私も教室がどちらか分からなくて、ご一緒してもよろしいですか?」



 ──なんだ!?月の女神か?それとも天の御使いか?


 何という美しさだ!これ程までに美しい存在を私は他に知らない!あぁ、なんとツイてる日だ!神よありがとう!


「オホン!いいだろう。私に案内してもらえることを光栄に思うが良い」



 これが苦労と成功に彩られた素晴らしき学園生活の幕開けになるとは知らずに、呑気に鼻の下を伸ばしているアホ面男が、この国の第二王子である。



ええ、しっかりツイて・・・ますね、はい。


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