作者にとって小説をエタッたほうが得か損か
ねこねこ大好きです。
僕は小説家になろうのエッセイが好きで、特にブクマとかポイントとか見ています。
書籍化うんぬん以前にやっぱり気になってしまうのが私のようです(笑)
その中の一つに、たくさんエタッた作品がある作者にブクマは付けないという感想がありました。
それを見ると、「ヤバい! 完結させないとブクマが付かない!」と変なプレッシャーを感じました。
ただ一方で、「エタッた作品が多いとブクマされないなら、エタッた作品を削除すれば大丈夫じゃないか?」と訳の分からないことも考えました。
その時は仕事で疲れてたんでしょうね。グッスリ休んだら執筆頑張ろうと思いましたから。
ただそんなことがあったので、「作者にとって小説をエタるメリットデメリットってなんだろ?」と思いました。
このエッセイはそんな思い付きを綴った物です。
なお、このエッセイは誰誰が悪いとか良いとか言うつもりはありません。
作者一人一人に都合があります。読者一人一人に考えがあります。
だいたい僕もエタッてますから偉そうなこと言えませんし。
ビール片手に、「面白い考えしてるな」「詰まらない考えしてるな」そんな時間つぶしになってくれれば良いです。
【小説家になろうの作者層】
その人の立場によって、メリットデメリットが変わると思います。ですから、4パターンの人の立場に立って考えてみます。
①小説家になろうで書籍化したい人(プロ志望)
②小説家になろうで修行したい人(新人賞などを狙っているプロ志望)
③執筆した小説を多くの人に読んでもらいたい人(皆と楽しみたいエンジョイ勢)
④とにかく書きたい人(我が道を行くエンジョイ勢)
【①小説家になろうで書籍化したい人(プロ志望)】
小説家になろうで書籍化するなら最低でも1万のブクマは必要。
ならブクマが1万に届かない作品を書いていても無駄。
さっさとエタッて次の作品に望みをかけたほうが手っ取り早い。
僕が書籍化作家になりたいと焦っていたら、上記の考えになるでしょう。
この場合はエタるメリットがハッキリしています。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるです。
戦略の一つですね。
デメリットは何か? これは人によって違うでしょう。なので僕の経験から言わせてもらいます。
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるって言うけど、お前鉄砲撃てるんだよな?」
小説の書き方も分かっていない初心者がこの思考に陥ると、いくら書いても無意味です。だって鉄砲が撃てないんだもん!
それに1万ブクマはとてつもなく敷居が高いです。プロでも中々難しいのではないでしょうか?
また、どこで見限るかも重要です。10万文字で見限ったけど、実は15万文字のときに人気作になれたのに!
そんなことも考えられます。
実力が付かないという面もあります。
書き続けると、経験を積んで学ぶことがあります。
僕の例ですが、僕は恋愛描写が苦手です。ラブコメは無理です。でも女の子は出したい!
なら最初っから女の子をべた惚れにさせればいいと開き直りました。すると凄く書きやすくなりました。また十分受け入れてくれる人が居ると分かりました。
デメリットは才能がある人には当てはまりませんが、僕には無いのでまんま当てはまってしまいます(笑)
【②小説家になろうで修行したい人(新人賞などを狙っているプロ志望)】
修業とは何か? 人に受け入れられる作品、つまりブクマが多い作品だ!
だからブクマが付かない作品は見限ろう! そして人気が出るまで書き続けよう!
その作品を応募しよう!
応募するしないは置いておいて、実はこのタイプは①と発想は全く同じです。
というのも、新人賞に応募するのが目的ではないです。
新人賞で受賞するのが目的です。
そうなると受賞できると手ごたえを感じる作品が書けるまで、エタる必要があります。
エタるメリット? そんなの無い! 文章力の向上とかあるだろ? ストーリーの向上とかあるだろ? 書き続ければ分かるんだ!
そう言う人が居ると思います。
しかし、文章力が向上したと誰が決めるのか? ストーリーが向上したと誰が決めるのか?
それは選考者であり、読者です。受賞するのが目的ですから、自己満足なんてしてられない!
すると小説家になろうではブクマや評価になってしまいます。
だからこの人のメリットデメリットは①と同じになります。
ただしエタるラインは①ほど高くないでしょう。
1000行かなかったらとか? それでも十分高いですが(笑)
【③執筆した小説を多くの人に読んでもらいたい人(皆と楽しみたいエンジョイ勢)】
実はこのタイプも①②と発想が同じです。
多くの人とはどれくらいなのか、人によって様々でしょう。
しかし確実に言えるのは、多くの人に読んでもらえない作品は書いても無駄ということです。
打ち切りラインは①②よりも下がっていますが、違いはそれくらいです。
多くの人に読んでもらえる作品を書く。つまり人気作を書くまでエタる。
このタイプもブクマを気にしてしまいますね。
ちなみに僕もこれが原因で何作かエタッてます。
少なくとも僕のマイページで長期更新無しの作品はそれが原因です。あと一番初めの作品もそうでした。あの時は若かった(遠い目)
ちなみにメリットデメリットは①②と全く同じです。
なんて代わり映えのない考察。手抜きか?
【④とにかく書きたい人(我が道を行くエンジョイ勢)】
これは①②③と全然違います。
何が違うか?
他人の評価は求めず、自己満足ができるタイプだからです。
このタイプにエタるメリットなんてありません。自分が書きたいだけ好きに書いたほうが良いです。
デメリットはあふれ出る情熱が行き場を失うことです。
書け書け書け! それが答えだ!
【終わりに】
書きたいことは書いた。しかし書くとこんなことを思ってしまった。
「小説家になった時、どのタイプが一番売れるのかな?」
ビジネスの格言で、「お客様の目線で考えること」という言葉があります。聞いたことがある人は多いと思います。
「①②③は多くの読者に受け入れられるように日々努力している! ④は自己満足でしか書いていない! つまり①②③が一番売れて、④は売れないな! ④は小説家になることもできない!」
答えは出た! 満足!
……エタりまくってるのに読者のことを考えているのかな?
発想を変えてみよう。
「どのタイプが小説家として一番成長するのだろうか?」
①②③も読者のことを考えている。しかし④は自分のことしか考えていない。ならやはり①②③か?
「当たり前だ! 成長したって誰が決める? 読者だ! つまり読者のことを考えている①②③が一番成長する!」
しかし①②③には成長できないというデメリットを書いているぞ?
何かがおかしい? 深刻なエラーが発生しているのか? それともこんな三文作者が考えることは無駄無駄だったか?
「ちょっと待て? 読者に面白いと思ってもらう。これって簡単なようで凄くハードルが高いぞ? 僕なら富士山に高跳びするくらいだ!」
僕はよくよく考えると、簡単にブクマや評価がもらえると己惚れていたんじゃないか?
プロの漫画家や小説家だって打ち切りに合うくらい、エンターテインメントは難しい。それなのに、簡単に面白いと思ってもらえると思っていた!
なんてことだ。僕はいつの間にか人気作家気取りだった。面白いと思ってもらえる作品が書けると己惚れていた!
「待て待て落ち着け。①②③は読者のことを考えているだろ? ならいつかは成長するだろ?」
「ならいつ成長したって実感するの?」
「それは……人気作を書けた時だ」
「いつになったら書けるの?」
「エタってもなんでも書いて行けばいつかだ!」
「それって時間の無駄じゃない? 計画性もないし」
「じゃあお前はどう考えてるんだ! その口ぶりだと①②③は成長しないみたいに聞こえるぞ!」
「④が成長するでしょ」
「④? 自分のことしか考えてないのに?」
「自己満足も考え方で成長に繋がるでしょ? 例えば、10万文字書いた。小説を完結させた。自分が気に入るフレーズを見つけられた。毎日投稿が一か月続いた。一話で1万文字書いた。それだって成長じゃない? もちろんすべての④が、そんなこと考えて書いているとは言わないよ。自分の妄想を書きたいだけって人も居る。ただ、もしも④が小説を上手く書きたいと思ったら、とても計画性のある行動をすると思わない?」
「読者に受け入れられないと意味がない!」
「君が言う読者って誰? ブクマくれる人? 評価くれる人? 感想くれる人? ブラウザブクマや定期的に見てくれる人、一見さんは読者じゃないの?」
「……ブクマや評価してくれないと分からない」
「なるほど、分からない。確かにそうだね」
考えが纏まった。
「君は分からないことに期待している。つまり神に祈っている状態なんだ。君は神に祈るような奴は死ねばいいなんて過激な発言をしておいて、読者にブクマしてくれ、評価してくれって祈ってる」
「……」
「僕は神を信じているから祈っても良いとは思う。でも祈るだけじゃダメだと思う。自己満足で良い。自分で決めた目標を少しずつこなしていく。そうすれば、成長するでしょ?」
「そんなことしても、読者に受け入れてもらえるか分からない」
「そうだね。自己満足で終わるかもね。でも、闇雲にエタるよりは、確実なんじゃないかな?」
書きたいことすべて書いてスッキリしたし、今書いている作品の執筆に戻ろう!
書くのが楽しいし、自分で面白いと思えるし、本当に最高の作品だ!
ただ、エタるのは責められないと考えています。
作者にも事情があるので。
飽きた、モチベ低下も責められないでしょう。
もしも気に入らない場合は、ふーん、と流してください。戯言ですから
それにプロでもエタる人は居ますからね!
あと、読者に期待するのは神頼みとエッセイに書いています。
これ、とあるビジネス研修で、給料や昇進は他者の評価。それだけを期待すると必ず退職すると言われました。小説家になろうのブクマ問題はこれかと思い、書かせて貰いました。