40話 茜ちゃんと水族館デート その8
こんばんは!
おいちでございます!(о´∀`о)
お楽しみいただけると幸いです。
サンドイッチを食べて、昼食をとった後、
「次はどこに行くんですか?」
「次は確か…あ、ここだな。」
お昼から、成瀬先輩は素の口調のままだ。
「イルカショーですか。」
「なんで少し残念そうなんだよ…。」
「あ、いえ、全然残念だなんて思ってませんよ。」
(だって、イルカショーって美味しそうな魚が出てこないじゃないか…。)
やはり食べ物のことしか考えていない茜なのだった。
「奥から詰めてお座りください。」
係員さんの誘導に従って、イルカショーの前列の方の横長の椅子へと座った。
「結構混んでますね。」
「だな。」
「そうえば、結構前の方に座っちゃいましたけど、濡れません?」
「それがいいんだ。イルカショーばビチョビチョになってこそ楽しいものだろ?」
「なるほど…そういうものなんですか。」
(まあ、濡れることが重要という意味はわからないが、イルカは可愛いから良しとしよう。)
イルカショーについて熱く語る成瀬先輩のこだわりが理解できていない茜だったが、奥の水槽でスイスイと泳いで待機しているイルカが可愛かったので気にしないことにしたのだった。
「そうえば、先輩って水族館来たの久々だったんじゃなかったんですか?」
「あ?そうだけど?」
不思議そうに首をかしげる成瀬先輩に私は、
「どうしてそんなにイルカショーについて熱く語れるんですか?」
と聞いた。すると、
「ま、まぁそこは事前準備ってやつだな…。」
と成瀬先輩は言って、詳しくは教えてくれなかった。
(心なしか顔が赤い気がするが…まあいいか。)
イルカショーが始まる前に、アシカのショーが始まり、手を叩くアシカに観客席は拍手であふれた。
「すごいですね、アシカもあんなことができるんですね。」
「な。でも、イルカはもっとすごいと思うぞ?」
と成瀬先輩は言った。そして、
イルカショーが始まり、イルカがジャンプをした時…
バッサーン!!
「うわっ!?」
「思ったより濡れたな…!」
最前列でもないのに、私の席にまで水しぶきが大量にかかったのだ。しかし、その水しぶきがかかった瞬間から、なんだかイルカショーが更に楽しく感じてきた。
「凄いですね…!たしかに濡れた方がテンションが上がる気がするな…。」
ボソッとつぶやいた私の小さな声を見事に拾った成瀬先輩が
「な?楽しくなってきただろ?」
と言って、にっこりと笑った。
(イルカにあげてるお魚って美味しいのかな…。)
やはり食べ物のことしか考えていない茜なのだった。
読んでいただきありがとうございました!
今回は胸キュンシチュエーションにはなりませんでしたぁ…m(__)m
皆さんそろそろ押しキャラできましたか〜?
ちなみに、おいちは律が大好きです!
次回もお楽しみに!




