39話 茜ちゃんと水族館デート その7
こんばんは!
おいちでございます!(о´∀`о)
今回は胸キュンシチュエーションがあるかも…!?
成瀬先輩の胸の内を知った茜は、成瀬先輩の辛さに嘆き悲しんで…
(うわっ!この特盛りイルカちゃんサンドイッチ途中から具材が違う!!この発想は素晴らしいな…。)
全く成瀬先輩のことなど頭になかったのだった。
(お金持ちは大変なんだなー。あ、このサラダも美味しい!)
完全なる他人事である。しかし、
「まあ、お前にこんなこと話したって意味ないんだけどな。悪い、迷惑だったな。」
成瀬先輩が少し寂しそうな顔で言った。そして、
今の今までサンドイッチを頬張っていた茜が、サンドイッチを置き、
「いえ、迷惑なんかじゃないですよ。」
と言ったあとに、
「先輩はその方が僕は好きですよ。」
にこっ
ブワッ
なんだかデジャブな事態が起こっているが、当の本人は…
(何より沢山美味しいものを教えてくれるしな…そこは大事だ!)
やはり食べ物のことしか考えていなかったのだった。
突然顔が真っ赤になり、目をこれでもかと言うほど開けている成瀬先輩。
「ぷははははっ!先輩何ですかその顔は!出目金見たいですよ?あははっ!」
そんな成瀬先輩を見てツボにはまってしまった茜。
「うっうるせぇな!お前がす、すす好きとか言うからだろ…!!」
「え?先輩、今何て言いました?」
「うるせぇ!とっとと食えよ!冷めるぞ!」
顔を真っ赤にして残りのサンドイッチを食べろと勧めてくる成瀬先輩に
(はっ!?確かに…早く食べないと中の具材の鮮度が落ちてしまう!!成瀬先輩ってばそこに気づくとは流石だな…!)
斜め上の考えをする茜であった。
「はぁ…疲れたな…。」
1人疲れ切った様子の成瀬先輩のつぶやきに、
「先輩また何か言いました?」
またしても反応した茜。しかし、
「はぁ…何でもねぇよ…。」
疲れた様子で返事をした成瀬先輩が、茜の口元へと手を伸ばし、
「あ、お前ソース付いてるぞ?」
と言って、口の横に付いたソースを取った。
「え?あ、本当だ、ありがとうございます。」
(あ、ソースもったいない…食べたい…。)
ここで茜がドキッとしていれば少女漫画っぽいのだが、畜生、全くと言っていいほどサンドイッチのことしか考えていない茜には、少女漫画のヒロインのような胸キュンシチュエーションでもキュンとすることは難しいのだった。
読んでいただきありがとうございました!
胸キュンシチュエーションになるはずが…ソースが恋しい茜ちゃんシチュエーションになったのでした(笑)
次回もお楽しみに!




