38話 茜ちゃんと水族館デート その6
こんにちは!
おいちでございます!(о´∀`о)
更新遅れてしまい、申し訳ありませんm(_ _)m
お楽しみいただけると幸いです。
突然豪快に笑い出して、口調の変わった成瀬先輩に私は、
「成瀬先輩…?」
と聞き返してしまった。すると、
「あーもう、お前本当に面白すぎて猫被ってる方が馬鹿みたいじゃねえかよ。」
と言いながら、成瀬先輩は前髪を片手で上にあげ、ニッカリ笑った。
「え?」
「はぁ…久々に笑ったな…。」
「あの、成瀬先輩って…」
そっちが本当の姿なんですか?と私が聞こうとすると、
「これが俺の本来の姿っつぅのかな、まあ、猫被ってねぇ姿だよ。」
と成瀬先輩は答えた。
「予想と違くて悪かったな。それに、お前がここまで面白いやつだとは思わなかったしな。」
「あ、いえ、そっちの方が私的には自然でいいと思います!」
と私は慌てて返事をした。
(少しびっくりしたが、こっちの方が自然でむしろ親近感がわくしな。)
すると、
グゥゥウウウ〜
私のお腹が盛大になってしまった。そして、
「ぷはははっ!!本当にお前は面白いな!」
と言って成瀬先輩は、豪快に笑って
「そろそろ飯にするか。」
と言って、ランチコーナーへと連れて行ってくれた。
「…。」
(恥ずかしすぎて死ぬ…!!)
自分の腹の虫を憎む茜であった。
数分後
「ん〜!このサンドイッチおいひぃ〜!!」
美味しいサンドイッチのおかげで早くも機嫌の治った私は、水族館限定販売の特盛りイルカちゃんサンドイッチを口いっぱいに頬張り、その味に感動していると、
「そんなに美味いか?」
「はぃ!ふんごくおいひぃれふ!」
「一回飲み込んでから話せよ、ふははっ!」
サンドイッチの味に感動している私に成瀬先輩は声をかけた後に、また豪快に笑った。
(そんなに面白いか…?私…。)
成瀬先輩のツボに入っているらしい自分に疑問を抱く茜であった。
「あの、どうして成瀬先輩はその…普段は猫被ったりしてるんですか?」
ド直球な茜であった。
「あぁ…それはまぁ…色々あるからな。」
「プレッシャーとかですか?」
ビクッ
茜はズバリ言い当ててしまったのだった。
「あぁそうだよ。俺は幼い頃から成瀬家の当主になるためだけに育てられてきたんだ。けど、俺の周りに寄ってくるのは、いつも俺のことじゃなくて、家や、金目当ての奴らしかいなかった。さらに、年々増していく親や周りからのプレッシャーに耐えられなくなったんだ。」
「でも、それならわざわざ猫をかぶる必要はないんじゃないんですか?」
「あぁ…それだけ、ならな。」
すると、突然成瀬先輩の表情が怒りに染まり、
「俺はあいつらに復讐するために、まずは当主にならないといけないんだ。」
と言って、
「だから、今は猫被っていい子ちゃんしてなきゃいけねぇんだよってことさ。」
また突然、いつもの少し私が違和感を感じる笑顔に戻って言った。
(復讐…か。よくドラマとかであるやつだよな…金持ちの家は大変だな。)
何気に自分がいかに金持ちだかを考えていない茜であった。
読んでいただきありがとうございました!
少し長くなりそうだったので今回と次回で分けます!
茜ちゃんは相変わらずのマイペースでございました!(笑)
次回もお楽しみに!




