24話 茜ちゃんと新入生歓迎会について その1
こんばんは!
おいちでございます(о´∀`о)
今回は長めです!
私が男子高校生として入学して一月程経った頃、帰りのホームルームの時、
「あー、来週の月曜に新入生歓迎会があるから痛い目見たくなかったら、お前ら体鍛えとけよ…。」
(歓迎会なのに痛い目を見るとはどういうことだ…?)
とまさに今思ったことを、
「先生、どうして歓迎会なのに痛い目見るんですか!」
と言って、健吾くんが聞いてくれた。
「新入生歓迎会…と言ってもな、それはそれは壮絶な戦いが繰り広げられるんだ……。」
とチャラ男先生は己の身を抱きしめながら、何かに怯えるように言った。
普段は、チャラチャラして怖いもの知らずのような先生が怯えている様子に、生徒たちはこれから起こるであろう恐ろしい出来事に不安を感じた。
「先生っそっその、壮絶な戦いとはなんなのでしょうか…!!」
「あぁ…それはだな…。」
生徒全員が静まり返り、耳を傾けている。
「鬼ごっこだ…。」
「え?」
「は?」
「ふぇ?」
「何ですとぉぉおお!?」
「腐腐腐…。」
生徒たちはそれぞれに反応した。
(最後の人はなんて言ったのだろう…。)
最後の人が何と言ったかは聞き取れなかった茜であった。
「もぉ、なんですか!先生ってばたかだか鬼ごっこくらいでどこにそんな怯える要素があるんですか!俺たちのこと驚かせようとしたんですか!」
と、チャラ男、じゃなくて名前なんだったかな……忘れたからいいか。
チャラ男生徒が言った。すると、
「お前ら、ただの鬼ごっこだと勘違いしてないか…?」
「「「「え?」」」」
生徒たちは皆頭にハテナを浮かべべている。
「新入生歓迎会で行う鬼ごっこはな…生徒会役員が新入生のために行う行事…つまり、鬼は生徒会役員とその他2年生以上の全員がやるんだ。」
「はぁ…。」
まだ意味がよくわかっていない生徒たち。
「そして……捕まったものは……。」
と言って、さらに顔面青白になっていくチャラ男先生。そして、チャラ男先生のその様子に、生徒たちは息を飲んだ。
「自分が捕まえられた男とデートをしなければいけない……。」
「は?」
チャラ男先生の口から出た予想外の言葉に生徒たちはそれぞれ己の耳を疑った。そして、皆が静まり返り数分がたち、
「デート?」
と言って、やっと1人の生徒…茜が口を開いた。
「あぁ…そうだ、デートだ…。それも、捕まった者の言うことに従わなくてはいけないと言う条件付きだ…。」
とチャラ男先生は震えながら言った。
「だから、小嶋…朱美…お前らは絶対鍛えておけよ…。」
と哀れみの視線とともにチャラ男先生は言った。
「どうして僕が鍛える必要があるんですか?デートぐらいなんてことないと思うんですけど。」
と言った茜に生徒全員が呆気にとられた。
(どうせデートって言ってるだけで、一緒に遊びにいくだけだろうに…何をそんなに恐れることがあるのか。)
全く危機感のない茜なのだった。
読んでいただきありがとうございました!
まさか自分がファンクラブができるほどアイドル的存在になっているとは思いもしない茜ちゃん(笑)
茜ちゃんは新入生歓迎会ではいったいどうなってしまうのでしょうか…!?
〜ちょこっと劇場〜
『新入り?』
「久しぶりに出れたわ〜!」
「初めましてっす!」
「あら?あなたどなた?」
「俺は、14話で可憐に登場した天川 照輝っす!今回も可憐に登場したんすけど、名前を忘れられちまってて、しかも、『まあいいか。』っすよ…。」
「あら…あなたただのチャラ男かと思ったけど…何だかとても仲良くなれる気がするわ…。」
おしまい
次回もお楽しみに!




