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第8話 砂漠のザール


 更新時刻は12:00です。


 更新間隔は1日から2日です。

 勇児は毎朝の6時前には起きる。


 トイレを済ませ顔を洗うと稽古着に着替える。

 それから剣崎家の道場に行き柔軟体操を始める。丹念に時間をかけ、頭から足の指まで動かしながら体の調子を確認しているようだ。


 準備運動を終えた勇児は、壁に掛けられた数本の木刀の中から太くて重そうな二本を選び両手に持つと、重さを確認するように軽く揺らす。

 勇児は真っ直ぐに立つと、木刀を持った両手をぶらりと下げ目を瞑った。

 ふぅ。と一息吐くと突然、


 「タン!」 という音が道場に響いた。


 勇児が床を蹴り左に飛んだのだ。

 勇児は床に着地するやいなや木刀を振ったかと思うと、すぐに体を移動させながら両手に持った木刀を振るいだした。

 その動きに構えなどはなく、床を転がったり跳び上がったりと常に変則的であり、およそ演武などと呼べるものではない。


 どうやら勇児は見えない敵を仮想し、一人組み手をしているようだ。しかも目配せや動きを見る限り、相手は一人ではなく複数。それもかなりの数だ。


 普通の剣術の稽古ではそんなことはしない。それはそうである。勇児は剣術家ではない「兵法家」なのだ。 

 剣術を修得するのが「剣術家」であれば、剣術、体術、投擲術等の戦闘全般を修得するのが「兵法家」だ。


 勇児は一対一を想定した稽古はしない、常に複数を相手にする前提で稽古をしているし、八雲からもそういう稽古しか付けられていない。


 そもそも勇児は剣術の基礎を嘉納小太郎から教わっており、八雲からは教わっていない。八雲もまた勇児同様、剣術の基礎は嘉納家から教わっている。

 古来より、剣崎家は剣術を嘉納家、槍術は不動家、忍術と投擲術は篠崎家から基礎を学ぶようになっているのだ。

 

 休む事無く一人組み手を続ける勇児。

 全身から汗が迸り、床の上に飛び散る。両手に1㎏以上ある木刀を持ち、休む事なく動きまわる勇児。


 剣術において二刀流の使い手は稀であるが存在するが、普通の二刀流は大刀と小大刀を用いて行われる。

 それに対して勇児は大刀を二本使っているのだが、普通に考えればあり得ない話だ。

 というのも長時間、大刀を二本振り回すには刀が重すぎるし、長い分取り回しが難しい。どう考えても足枷にしかならないのだ。それでも息一つ乱す事なく、勇児は一人組み手を続けた。


 30分は過ぎただろう。


 勇児は組み手を終えると稽古着の袖から両腕を抜き、上半身を露わにした。全身から汗が噴き出しているが、呼吸は乱れていない。

 筋肉質で引き締まった体には、大小さまざまな傷が無数に付いている。

 勇児は水の入った桶に手を突っ込むと、濡れた手拭いを出し、ぎゅっと絞ると体を拭い始めた。

 火照った体に濡れた手拭いが心地よい。


 場所によって内容は変わるが、勇児は朝の鍛錬をやり始めてから一日も欠かした事はない。

 一日でも休むのが怖いとすら勇児は思っている。


 鍛錬をすると、体が活性化されていくような気がしするのだ。

 極稀に体調を崩したりしても、準備運動だけでもすると不思議と調子が戻ったような気がする。


 勇児が朝の鍛錬を終え、道場の雑巾がけを終えて篠崎家に戻ると、お幸と子供達が朝食の準備を始めていた。

 お幸の朝は勇児よりも早く、毎朝5時には起きて家事をこなしていく。

 子供達も朝早くから起きてお幸のお手伝いをしているが、瞳の姿は見えない。いつも通りまだ寝ているのだろう。


 「来月から大丈夫かねぇ…。」


 同じ家に住む生徒が学校に間に合って、先生の方が遅刻では話にならない。勇児は瞳ならあり得るなと思い心配になった。


 朝食の準備が整い、全員が居間に集まった。

 今日のメニューはご飯、豆腐と葱の味噌汁、香の物、めざし、ひじきの煮付け、納豆だ。


 全員で朝食を取りながら、勇児が源助に言った。


 「源ちゃん。明日から家の道場の掃除を、子供達に頼みたいんだけど教えてあげてくれるか。」


 「了解!と言うか明日から俺と父さんで少しづつ稽古を始めようかと思ってるんだ。道場を借りてもいいか?素振りくらいなら俺と父さんでも教えられるからな。」


 「丁度いいな。稽古が終わったら掃除を教えてあげて。」


 「稽古?何の稽古?」 ガボラが不思議そうに勇児に聞いた。


 「剣術のお稽古だ。明日から源助兄ちゃんに教えて貰うんだ。」 


 勇児がそう言うとモチラが嬉しそうに言った。


 「やった!お稽古だ!でもおばちゃんのお手伝いはどうしよう?」

 

 「剣術のお稽古をするのはガボラとモチラとタルルだ。メルルとアイラはおばちゃんのお手伝い出来るか?」


 勇児はそう言ってメルルとアイラに笑いかけた。


 「メルルお手伝いする。」


 「あちしも!」

 

 「それじゃあ竹刀を買ってこないとな。うちにも勇ちゃんちにもないだろ?」


 源助の質問に勇児はすぐさま答えた。


 「竹刀は買わなくていい。家にある木刀を子供用に切って欲しい。」


 「わかった。後でみんなと道場に行って来るよ。」


 源助はそう言って笑った。


 「稽古着は欲しいな。源ちゃん頼んでおいてくれるか?」


 勇児はそう言うと懐から財布を出し、中身も見ないで源助に渡した。


 「わかった。」 


 そう言うと源助は預かった財布を懐にしまう。


 「あんちゃんな、今日からしばらくはお仕事でいなくなる。だから源助兄ちゃんと源造おじちゃんの言う事をよく聞いてお稽古して欲しい。わかったか?」


 勇児が子供達にそう言うと、子供達は元気に返事をした。


 「あんちゃんはいつ帰ってくるんだ?」


 モチラが質問すると、ガボラがウンウンと頷く。


 「いつ帰れるかわからない。下手すりゃ帰ってこれないかもしれない。あんちゃんや源助兄ちゃんのお仕事は、そんなお仕事なんだ。」


 朝の和やかな食卓に沈黙が訪れた。


 「帰って来てよ。帰ってこないとお稽古出来ないじゃないか。」


 ガボラがそう言うと、モチラとタルルも


 「そうだぞ。お稽古してくれないと兵隊さんになれないじゃないか。」


 「僕も困る…。」


 源助が何か言おうとしたが、勇児が手を伸ばし止めた。


 「ちゃんと帰ってくるよ。あんちゃん、みんなにお稽古つけなきゃならないからな。約束する。」


 そう言って勇児は笑った。


 「約束だぞ!絶対だぞ!」


 そう言うとガボラは立ち上がり、勇児に向かって小指を出した。

 勇児も手を伸ばし小指を出すと、ガボラの小指に絡めた。


 「絶対帰ってくるよ。げんまんしたからな。」


 そう言うとニッコリ笑った。


 みんなから見送りを受け、勇児はお幸に作って貰った弁当を手に篠崎家を出た。昨日貰った包みと弁当以外、荷物はない。

 必要な物は飛行艇「八咫烏(やたがらす)」の中に置いてある。


 空港に着くと勇児は八咫烏へと向かった。

 三角形の黒い機体の中に入ると、コクピットに向かう。


 コクピットは広く、椅子は三脚あり前に一脚、後ろに二脚と三角形に並んでいる。

 それぞれの椅子の前には斜めになった黒いボードがあるが、ボードの縁にボタンが一つあるだけだ。


 勇児は前の席に着くとボタンを押した。


 するとボードの全面が前にせり出し、勇児を囲むようにハの字に広がると、ボードの数カ所が回転し、モニターやキーボード、スピーカーや計器などが現れた。


 勇児が大きなモニターの上にある小さなカメラに視線を送ると、計器に明かりが灯り、モニターが光だす。


 やがてモニターに大きな文字が現れた。


 WeLcome home. ( おかえりなさい。)


 Did you have fun? (楽しかった?)


 モニターから文字が消えると、スピーカーから女性の声が聞こえてきた。


 『おかえりなさいマスター。今日はどこへ行きましょうか?』

 

 「アリス。ザールへ向かってくれ。座標は北緯…。」


 勇児が座標を言うと、アリスと呼ばれた八咫烏の人工知能は


 『了解いたしました。燃料チェック・・・・OK。座標チェックOK。入国許可及び着陸許可の確認………OK。今すぐ発進いたしますか?』


 「頼む。」


 『了解いたしました。発進許可申請中………。許可が降りました。これより発進準備に入ります。シートベルトの着用をお願いいたします。』


 アリスが話終わると同時に八咫烏の機体が微かに震えだし、ゆっくりと進路を変えながら湖面を滑るように動きだす。

 勇児はシートベルトを付けた。


 『進路確保。進路上の障害物はありません。発進5秒前3.2.1.発進。』


 アリスのカウントが終わると、八咫烏はスピードを上げる。

 八咫烏は水しぶきをあげながらどんどんスピードを上げると、機体が湖面から離れた。


 そのまま八咫烏は高度を上げていき、しばらくすると安定飛行に入った。


 『安定飛行に入りました。シートベルトを外していただいても構いません。飛行モードの選択をお願いいたします。』


 「現地時間で朝の8時には着いてくれ。」


 『了解いたしました。』


 「それと現地に着く二時間前には知らせてくれ。」


 『了解いたしました。それでは良い旅を。』


 勇児はシートベルトを外すと、昨日貰った書類に目を通す。無論、多湖からの詫び状とさやかさんのおふざけの紙はない。


 勇児は書類に目を通し始めて一時間程経った時


 『国際連合より通信です、お繋ぎいたしますか?』


 「繋いで。」


 勇児はそう言うと書類から目を離し、モニターを見た。


 モニターには眼鏡をかけ、金色の長い髪を後ろで束ねた女性が映った。


 「ハァイ。ユウ。」


 「やあ、キャサリン。ポールは元気かい?」


 彼女の名前はキャサリン・パーカー。

 ハートランド王国の医師であり、遺跡発掘隊の医師である。

 年齢は24歳。4歳の息子を持つ未婚のシングルマザーである。


 彼女は17歳にして医学課程を修了し、遺跡発掘隊の医師に就任した程の、世界屈指の頭脳の持ち主である。

 勇児とは遺跡発掘隊のデビューが同じで、いわば同期になる。


 一時期はハートランド王国の誇りとまで言われたが、彼女が息子のポールを生んでからその立場は一転してしまう。

 ポールの父親が誰だかわからないのだ。

 この時代、女性に求められる貞操観念はかなり強い。不倫や浮気などは一度であっても許されるものではなかった。 


 彼女の妊娠がわかったのは19の時だった。当然、父親は誰だと言う事になり、親はもちろんハートランド王国までが動き、父親が誰だとキャサリンに問いただしたが、キャサリンは絶対に言わなかった。

 挙げ句の果てには「心あたりが多すぎてわからない。」と言ってしまったものだから、話は大きくなってしまった。 


 キャサリンが優秀であればあるほど周りに敵は増える。

 キャサリンをやっかむ者達からは、ここぞとばかりに槍玉に挙げられる事になり、彼女のスキャンダルは瞬く間に王国内と国際連合の中に広まった。

 結果、キャサリンは全てを失う事になった。


 信用もこれまでの功績も失った彼女はそれでもポールを生んだ。

 勇児はポールの出産に立ち会っているので、ポールを可愛いがっているし、ポールも勇児の事を「ユウ」と呼び勇児の事が好きなようだ。

 今のポールは4歳。祖父母の溺愛を受け最近は顔を見ていないが、手のかかる赤ん坊の頃は遺跡発掘に連れて来ていたので、キャサリンが忙しい時は勇児がポールのおしめを変えたり寝かしつけたりもした。


 「元気過ぎて困っちゃう。昨日もママ、ユウに会うの?って聞くからそうよって言ったら、僕も行く、僕も行く!だって。」


 キャサリンはそう言うとお手上げのポーズを取った。


 「それなら連れてくれば良かったのに…。」


 勇児が残念そうに言うとキャサリンは


 「おじいちゃんと、おばあちゃんが離してくれないのよ。」


 そう言うともう一度お手上げのポーズを取った。


 「それは残念。また連れて来てよ。大和のお菓子をいっぱい買っておくからさ。」


 「それは楽しみだわ。ところで資料は読んだ?」


 「読んだよ。現地から追加報告はあった?」


 「ゴキブリが大量発生したらしいわ。30cmはあるゴキブリがね。」


「ゴキブリ?30cm?」


 勇児は想像して背筋が寒くなった。

 昆虫には慣れているが30cmのゴキブリは話が別だ。


 「砂漠にゴキブリ?住めるのか?」


 「何か変よね。対生物装備を用意しておきましょうか?」


 「そうだな…。それとフライヤーと照明弾も多めに頼める?窒素装備もいるのかなぁ…。」


 「全部持って行くようにするわ。」


 「全員揃ってる?落馬骨折したやつはもういないよね?」


 キャサリンは大笑いしながら言った。


 「全員揃ってるわ。今回のチームは大酒飲みばっかりだけどね。」


 「特にやつだな。」


 「それじゃあ後は現地で話をしましょう。」


 「了解。それじゃあ現地で。」


 「またね。」


 キャサリンがそう言うと通信が切れた。


 勇児はシートにもたれると、昔の事を思い出した。


 ポールがまだ赤ん坊の頃。

 遺跡発掘でキャサリンと仕事をしていた時、勇児がポールを寝かしつけているとキャサリンがやって来た。


 「ありがとうね。ユウ。」


 「これくらいなんてことないさ。それにしてもキャサリンはポールの父親の事を愛してるんだな。男としてその人が羨ましいよ。」


 「どこが羨ましいの?」


 「なぜその人の名前を言わないかはわからないけど、こうやってポールを一生懸命育てているキャサリンを見てるとさ。その人はすごく愛されているんだなぁって思うと羨ましいよ。」


 「何故そう思うの?」


 「女の人は好きでもない男の子供を育てられるのかな?周りからあること無いことを言われて我慢出来るのかな?俺はさ、俺なりにキャサリンを理解してるつもりだから、周りの言ってる事を信用してないんだ。父親が誰かキャサリンはわかってると思うんだ。」

 

  キャサリンは黙ったままだ。


 「心あたりが多すぎるなんて、とんでもない嘘までついてさ。その人を守ってるんだろ?すごいよな。女の人って。好きな人と子供の為にそこまで強くなれるんだ。強いのはキャサリンだからなのかな?」


 「そんな事言わないでよ…。泣いちゃうじゃない…。」


 勇児はびっくりした。

 キャサリンが今にもこぼれ落ちそうなくらい瞳に涙を溜めている。


 「俺、なんか悪い事言ったか?」


 勇児は慌てて言うとその瞬間、キャサリンが勇児に抱きついてきた。


 「私は強い女じゃない。ただのずるい女なの…。」


 キャサリンはそう言うと声をころして泣き出した。勇児はキャサリンを優しく抱きしめるとそっと言った。


 「泣きたいだけ泣けばいいさ…。俺にはこんな事しか出来ないけれど、いつだってキャサリンとポールの味方だ…。」


 『よっぽどの事があったんだなぁ…。』


 勇児はそう思いながらキャサリンを抱きしめ続けた。


 それ以来、勇児の前でキャサリンが泣くことは無かった。


 『今さらだけど、ポールの父親は誰なんだろう?少し気になるな…。そんな話は今さら出来ないしな…。』


 勇児はシートから立ち上がると、ボードのボタンを押した。見る間にボードは元の形に戻っていく。


 勇児は弁当箱を片手にコクピットを出ると、私室に向かった。

 私室は10畳ほどの広さで、大きめのベッドと机、椅子しかなく殺風景だ。


 勇児は枕元に二本の刀を置くと、椅子に座り弁当箱の入った包みを開ける。

 中には竹の皮に包まれた大きなおにぎりが二つと、弁当箱と箸。それに竹筒の水筒が入っていた。


 勇児はワクワクしながら弁当箱を開ける。中にはサワラの西京焼きと鳥の山椒焼き、玉子焼きに胡瓜の漬物が入っている。


 勇児は両手を合わせて頭を下げると、おにぎりにばくついた。口の中いっぱいに梅干しの程よい酸味が広がる。

 次に箸を持ち西京焼きを口の中に放り込む。これまた程よい味噌とサワラの味が広がっていく。旨い!


 体が震えそうな感覚を感じながら、勇児は弁当を平らげていく。鳥の塩味、梅干しの酸味、サワラと玉子焼きの甘味。

 バランスが取れた旨い弁当を、ゆっくりと味わいながら時間をかけて平らげた勇児は至福の時を味わっていた。


 こう見えて勇児の舌はしっかりしている。

 勇児の舌を育てたのは間違いなくお幸だ。


 とは言え勇児の仕事は遺跡発掘員である。

 今回のようにチームで動く場合は何の問題もないが、単独行動の場合は携帯食料か現地調達が食事のメインであり、旨いまずいと言っている場合ではない。


 そうなると味もくそもない携帯食料でも重要な食料なのだが、場所によっては環境保護の観点からゴミを出す事が出来ず、携帯食料を使えない場合もある。

 当然、食料の持ち込みが禁止されるため、現地調達するしかなくなる。


 水を確保するために川の近くにキャンプを張る事が多いが、遺跡が川から離れていると水をタンクに詰めて持ち運ぶ事になる。

 そうなると食料の入手が困難になるが、国際連合は優しいので、渡される資料の中に「現地調達出来る食料リスト」をくれる。


 そのリストには様々な食べれる物がイラストで描かれており、料理方法もコメントされているのだが、鼠や蛇、カエルのイラストしか描かれていない場合もあるので注意が必要だ。


 昔、勇児が貰った資料がそれで、蛇のイラストが描かれておりコメントを読むと「骨が多けど焼くとおいしいよ。」と書かれていて、資料を床に叩きつけてやろうかと思った事がある。


 よく見れば蛇のイラストには吹き出しがあり、そこにも「おいしいよ!」と書かれていたのを見た時は、イラストを描いた奴に殺意すら覚えた。

  

 例えば自分が主張や旅行で知らない場所に行ったとする。

 旅行先の食べ物が口に合わなかったら、必死で口に合う物を探すだろう。

 見つからなかったらどれだけ楽しみであった旅行でさえ、帰国までの日数を指折り数える事になる。


 せっかく海外に言ったのに、家の近所にあるファーストフード店で三食済ました。などと言う経験がある方もいるだろう。

 しかし、勇児に比べればましだ。

 密林や砂漠にファーストフード店はないのだから。


 勇児はベッドに寝ころがると目を瞑った。

 

 5分もしないうちに勇児は寝息を立てていた。

ようやく遺跡発掘に入ります。


ここからが長いんだ…。

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