プロローグ2
あれから数時間がたち、帰りの時間になった。
「みんなー、私のお父さんがみんなで遊びなさいっていってこんなのくれたんだけど、やるー?」
そういいながら、工藤コンポレーション、令嬢の工藤 零花がいつも通りみんなに新しいゲームを配っている。
「やるやるー」
「もらっていいの!?」
「わたしもー」
「これ、どんなゲーム?」
そういいながらいつも通り受け取るクラスメイトたち
「これはねー、Dying Message Record 略してDMRだよ、ゲームの内容は始まってからGMがチュートリアルで教えてくれるよ、」
「なるほど、なるほど」
「たのしみー」
「ありがとー、大切にするね」
「それと、初回ボーナスで時間毎のログイン数で貰えるアイテムがあるらしいからみんなで7時にログインしましょ!」
「わかったー、」
「じゃーねー!」
「帰ったら宿題終わらすぜー」
そんなことをいいながら、みんな去って行く
「優くんもやらない?」
「んー、嬉しいけどやめとこうかな」
「なんでー、やろうよ!」
「んー、」
僕は自分を殺している。、
正確にいうと自分の性格を殺している
初めて僕が周りと違うと感じたのは喧嘩している人を見た時だった。
「お前が悪いんだろー」
「ちがうもん、〇〇君だもん」
「年下なんだからだまってろよー!」
小学校の時こんな感じの喧嘩を見て僕はなんで喧嘩するんだろうと思った。
だって、人に合わせていたら喧嘩なんて起こらないから。
僕は人に合わせるのが上手いと思う、観察眼もすごいと思う、友達が困っていたら何に困っているのかもわかる。スポーツでも相手がされたら嫌なことや自分のチームに何が足りないかなどがすごくわかっていた。
自分が生き残る為なら人を見捨てることもした。
そう、いじめだ、この頃はイジメられるのは空気が読めない子だ。僕は空気が読めたからいじめる側、多数派の方につくことがおおかった。
そのころからかな、自分に友達がいない事に気がついたのは、
僕は空気が読める、だからたくさんの子と仲良くなる力があるけど友達はいなかった。
みんな一番の友達というものがいるらしい、けど僕は一番なんかいない、みんなが同じ位置にいる。僕は一人だ。
僕は友達を作るのが上手いけど、一番の友達は作れない。僕は怒りっぽいけど、それを表に出せない。僕は頑張ってるけど、誰も見ていてくれない。僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は僕は一人になりたい……………………………………………………………
けど一人は寂しい。
僕のお父さんはすごく怒りっぽい。僕のお母さんはとても優しい。僕の姉はとても優しい。僕の妹はとても可愛い。だけど、僕は何もない、いつも怒っている親を見てなんでもっとうまくできないのかずっと考えていた。みんな馬鹿だとおもってた。でも零花は違った。僕とは違って一番の友達が何人もいるような人間だった、僕は彼女の劣化版、
僕が上位種の彼女に僕が惹かれるのは当然だった。
「ゲームで言いたいことがあるからログインして!おねがい!」
上目遣いで頼まれた僕に断る力はなかった。
「わかった」