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明日

作者: ちーのすけ

「また明日ね」


誰もがその台詞を口にしたことがあるだろう

でも、もし、明日なんてなかったら・・・。もし、今日という日が最後なら、人はどう生きるのだろうか。誰に会いたがるのだろうか。誰に、愛を捧げるのか。


今の私には、「愛」というものは知らない。でも、心地よくて、どこか落ち着く言葉だった。どんなに、傷つけられても、「愛」がその傷を癒やしてくれた。でも、「愛」が嘘と知ったら、私の傷は、何で癒やされていたのだろうか。


本当は、誰かと強くつながっていたかったのではないだろうか。一番、誰かと強くつながったものが・・・。でも、なかったら人は生きてはいけないのだろうか。私は、なくなった瞬間、なぜか「死にたい」と思った。だけど、そう思う必要なんてなかった。だって私には、明日がある。明日、誰かが「愛」を込めて作った料理、「愛」を込めて育てた野菜を食べて満たされればいい。人と強くつながることを求めるならいっそう求めることを辞めればいい。求めなければ苦しくない。


けど、こう考えられるのは、「明日」があるから。「明日」があれば、人は、前向いて歩けるんだ。「また明日」。そう言えるのは、「明日」は、みんなにあるから。

なら、その明日を全力で生きればいい。今日苦しむなら、明日楽になればいい。


「そうだ、明日は誰かが愛して作ったものに満たされに行こう。」


ほら、特別な人の愛に満たされる執着心もなくなるでしょ?

考えを変えて、明日に期待を込める。これもまた、すてきなことなのではないかと私は、思う。


そうだ、明日は、オムライスとプリンを食べよう


ほら、元気が出るでしょ?


もし、今日が最後なら、私は、愛を込めて何かを愛したい。料理でも、人でも、音楽でも・・・。

温かくても、冷たくても、今日が最後なら、愛がわからなくても、わからないなりに、「愛」したい。


でも、私には、明日がある。

だって、私は、生きている。時間を刻んでいる。知らない誰かとこの空の下で一緒に。なら、明日に期待して、明日という小さい未来に小さい幸せを植え付けてもいいんじゃないか。


そしたらいつか、誰かに温かく愛されるだろう。


明日から小さな幸せとともに、時間を刻もう。


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