飲みかけの缶ジュース
屋上で本を読んでると 急にアイツが横に来て
何してんのって ニコッと笑う。
見りゃ分かるだろって 冷めた口調でそう言って
僕は見もしないでページを捲る。
コイツが居ると調子が狂う。
気が散るからどっか行け 僕がそう素っ気なくあしらうと
あっそと オマエは飲みかけの缶ジュースを手にとって
ゴクッと喉に流し込む。
おい ちょっと待て なんでそんな事ができるんだ?
残ったそれをまた僕が飲むんだぞ。
ヤバイ 心臓がドキドキしてる。
どうしてくれるんだ この気持ち。
好きだって 気付いちゃうだろう?