第12話 謎の少女
町での騒動のあと、二人は竹馬の練習を始めました。
するとその時、二人の目の前に不思議な少女が現れたのです。
その少女は、光り輝く赤い翼をつけていた。
「見ていられませんわ。竹馬は、飛び乗るものではございません。一人で乗れないのなら、二人で協力しなければいけませんわ。いいですこと!
協力ですわよ。」
二人は、少女の話より翼に見とれていました。
少女の翼は、白い純白の翼に変化していました。
「聞いていますの?だから私は人間の相手は、いやだと言ったのよ。じろじろとこの私、シーグルの美しい翼を見るんですもの。・・・」
どうやら少女は、シーグルというらしい。
ぶつぶつと愚痴を言いながら、二人の言葉を待たずに虹色に輝いた翼を広げて飛び去った。
二人は、シーグルの言った「協力」について、考えながら竹馬の練習をはじめた。
考えた結果、リドルが竹馬を持ち、ストックが竹馬に乗ることになりました。
一歩、一歩進みます。慣れてきたところで、リドルが竹馬を放しました。
するとストックは、地面に一直線に倒れました。
「僕は、大丈夫。続けよう。」
それからなんども、地面に倒れたのにストックは、あきらめませんでした。
そのうち、だんだん怖さがなくなったのか、リドルが支えなくても少しずつ竹馬で歩けるようになりました。
「やったねストック、竹馬に乗れたね。」
飛び跳ねてリドルは、大喜び。
「さあ次は、リドルの番だよ。一緒に竹馬に乗って二人で町を歩こうよ。」
二人は、また練習をはじめました。今度は、ストックが竹馬を持ってリドルを支えました。
そして、とうとう二人は竹馬に乗れるようになりました。
「あとは、どうやって町を歩くかだね。」
ふらふらしながら竹馬に乗ったストックが不安な顔をうかべています。
「僕は、ビングに全部話して相談しようと思う。いいかな、ストック?」
決心したようなリドルをストックは、眩しく感じた。
そして、黙ってうなずきました。
二人は、町へ戻っていきました。