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四十五章 蹂躙と嬲り殺しの果てに

「奴隷は傷付けるなっぅ手首を後ろに縛って連行しろっぅ!!!老人と子供は殺せっぅ病人もだ!!!」

ジェシュリー軍はまた一つ集落を襲撃し兵を指揮する彼女が敏腕を振るっていた。

辺りには矢が複数本刺さった守備兵の死体が散在している。

「食料を残らず収奪しろっぅ井戸から水を汲み上げて備蓄しておけっぅ飢えと渇きに万全の備えをしろっぅ!!!」

その時、火達磨になった数名の兵士が叫び声を上げて建物から飛び出て来た。

「何だ!?何をしているっぅ!!!おい、誰か水を掛けろっぅワインでも良いっぅ!!!」

寸刻置いて転がり回る火達磨の兵士達に次々に水がブチ撒かれ助かった者が息絶え絶えに報告をする。

「呪術士がおります!とんでもない奴ですっぅ!!!」

「だってさ、姫君。呪術士は好物じゃなかったですかい??」

隣のラクワイアが退屈そうに欠伸をしながら他人事のように語る。

「ほぉう??こんな田舎に腕の良い呪術士か・・」

ジェシュリーは息を吸い込むと「聞こえるか!?出て来いっぅ!!!!さもなくば建物ごと消滅させてやるっぅ!!!!」

呪術で拡声された怒鳴り声が辺りに響く。

少しの間の後に半開きの扉が開いた。

険しい顔をした老人とロングソードで武装し甲冑を着こなした若い娘が姿を現す。共に金髪だ。

「フッフ・・これはどうだ?こそこそと隠れて生き延びようとするネズミのようなカスどもがご登場だ。」

「シィィーーハァァーーッゥジェシュリーからは逃れらないのだっぅ!!!」

「長老!!逃げろっぅもうこの村は終わりだっぅ!!!」連行される奴隷の中から声が上がる。

「そうかお前が長老か・・発声呪文か接触呪文か知らんが私にやってみせろ。私を驚かせたら楽に殺してやる。」

挑発するようにジェシュリーは手振りをして誘った。呪術士との力量比べは彼女の趣味だ。無論、負けた事は無い。

「下がっておれ・・」

若い娘に老人がそう指図すると「かぁぁあああーーーーーっぅ!!!」

老体からは信じられない程の叫び声を上げた。

瞬時に爆炎がジェシュリーの方向へ波打ち広がり始めたかと思った次の瞬間、それは遮断された。

横一線に呪術障壁が張られて炎は遮られ横に横にと拡散消沈して行く。

エメラルドグリーンの眼をチカチカと輝かせながらジェシュリーは溜息を付くと

「ガッカリだ。竜眼使いは初めてか??しかもクアッドと来た。運が悪いな・・・この私に半端な呪術など通用せん。」

「お爺ちゃん退いてっぅ!!!」

呪術障壁の向こうの炎の中から甲冑の娘が一直線に飛び出して来て、猛然とロングソードを突き刺そうとするも、寸前でその動きは硬直し止まった。

「クアッドの竜眼使いだと言ったハズだ・・なるほど??長老の孫娘か。残念だが1トーリア近く足りなかったな。」

「くっぅふぅっぅ・・よくも私達の村をっぅ!!!殺してやるっぅ!!!」

身体の自由を奪われながらも若い娘は殺意を向けて来る。

「そうか、こんな見窄らしい集落での安穏とした生活が生き甲斐だったのか。愚かしい・・笑わせてくれる。」

ジェシュリーは鼻で笑うと「3分間考える時間をくれてやる・・私の呪術が切れたら回れ右して敬愛する祖父を殺してみろ。そうしたら命だけは助けてやろう。」

残酷な提案をする。

「誰がっぅ!!!3分後にお前を殺すっぅ!!!相討ちでも必ずやっぅ!!!」

娘が命知らずにも気性激しく憤怒の言葉を吐く。

「気が強いな・・お前のような女に打って付けの刑罰がある。」

ジェシュリーは竜眼で彼女の身体を目測すると力を発動させた。

胸甲がバキバキッゥと音を立てて崩れ落ちブルンッゥと純白の乳房が露わとなる。

そのまま下半身まで縦にビキビキッゥと鎧が割れて、硬い甲冑の下から丸みを帯びた柔らかい下腹部と太ももが晒け出た。

「おっほぉ美味そうな身体してやがんぜ。」

隣のラクワイアがゴクリと喉を鳴らす。

「ぐぐっぅ・・くっぅ・・」必死に身体を動かそうとする娘の剣先が震える。

「重そうだな・・少し軽くしてやろう。」

グキッゥ・・カランカラン。「あぁぁ!!!」

娘の右腕があらぬ方向へ曲がりロングソードが地面に転がった。

「良いネックレスをしている・・さぞや愛情を受けて育てられたのだろう。」

竜眼でフワリと半裸の女性を宙に浮かせると兵達の前へ落とす。

「好きにして良いぞ。」

すぐに兵士達が群がり女の悲鳴が上がる。

片手で必死に抵抗する初々しい生娘が地面をのたうつのを見てジェシュリーは満足気にペロリと唇を舐めると長老へ語り掛けた。

「くっくっ・・愛する孫娘が全裸に剥かれて蹂躙される気分はどうだ??」

「鬼畜め・・嬲り殺しにするつもりか。」

長老は既に力量差を悟って呪術を使う素振りすら見せない。ドラゴンに睨まれた羊も同然だ。

「なぁに気にするな、すぐに壊れたオモチャになる。殺すのはそれからでも遅くは無い。」

「貴様・・ロクな死に方をせんぞ。必ずや同盟軍が貴様の命を絶つ。」

「フフッゥ・・気が強いのはお前譲りか。それよりも私に何か知恵を授けてみたらどうだ?長老なのだろう??」

「貴様は・・我が孫と同じ目に遭う・・いや、この仕打ち以上の無惨な死だ。」

ピクッゥ・・途端にジェシュリーの表情が一変した。

「シィィーーハァァーーッゥジェシュリー怒ったのだっぅ!!!」

「楽に殺してやろうと思ってたが・・気が変わった。おい、誰か長槍を寄越せ。」

程なくして兵士が差し出した長槍を片手にキッゥと地面を睨むと、ボフッゥ・・と小さな穴が開く。

ジェシュリーは槍の柄の部分を穴に放り落とすとそれは垂直に深く突き刺さった。

「さあて・・今一度訊く。この私が下衆どもに犯されると言ったな??」

「それ以上だ。苦悶と絶望の果てに死ぬ末路となる。」

死ぬ前の精一杯の腹いせだろうか、長老は臆する事無く断じる。

「ヒュー、偉いねえ!姫君にそんな口を利いて。」ラクワイアが軽口を叩く。

「黙れ。面白い・・苦悶と絶望か。ではまずお前にそれを体験させてやろう。」

ジェシュリーのエメラルドグリーンの眼が煌めき彼女は竜眼を発動させた。

老人の身体が磔にされたかのように空高く浮き、垂直にそそり立つ長槍の上に流れるように動かされる。

「肛門はこの辺りか・・」

「やめっぅヤメロォォッゥ!!!」

もがく開脚した長老の身体がゆっくりと槍の穂先へと下降して行った。

ズブブシュッゥ・・

「ぎゃぁぁあああーーーっぅ!!!」

堪らず長老が叫び声を上げる。

「心臓は通さん・・すぐに死なれたら困る。苦悶の果てに後悔させる時間が必要だ。」

グチュグチュグチャッゥ・・

「がぐぎゃぁあっぅぎぇぉおおーーっぅ!!!!」

壮絶な叫び声と共に槍が長老の身体を貫通して行き・・とうとうズバッゥと口から穂先が飛び出てストンと地面に固定された。

「アハッ♪・・そうらクソ爺の串刺し刑が一丁上がりだ。」

余りの惨たらしい姿に女の暴行に参加していない兵達は凍り付いた。

「で、どうだ?後悔したか??」

ジェシュリーはわざとらしく優しい声で囁く。

「がっぅがふっぅ・・ぃぎっぅ・・」

「何だ聴こえんぞ。失語症でも患わったか?もしもし聞こえてるか??」

小馬鹿にするように長老の頭をコンコン叩いて反応を楽しむ素のままのジェシュリーは図らずしもか恐怖で場を支配していた。

「フフッゥ・・さぞや痛いだろう、苦しいだろう・・が、全ては私の気分を害したお前の自業自得だ。」

「がぁっぅげぇっぅ・・」

老人の尻元から大量の血が広がりその惨状に顔を背ける者や吐く者も居る。

「そうだ、このクソ爺とその孫娘の醜態を眺めながら食事をしよう・・・コックを呼べ!ラクワイア、テーブルと椅子を用意しろ。」

兵士達の渦中にある娘の悲鳴が泣き声に変わる頃に、ジェシュリーは悪趣味な彼女らしい物言いをした。

「姫君、折角の美味しそうな若い女がアレじゃあ台無しだ。」

「我慢しろ。兵士の士気を上げる為だ。さっさとテーブルと椅子を持って来い。」

10分後・・豆のスープとビスケット、ウィンナーがテーブル上の皿に盛られ並べられた。

串刺しにされた長老と泣きながら性暴行を受ける娘を見回してジェシュリーはルンルン気分でビスケットを齧る。

「あぁ美味しい・・弱い人間が嬲られるブザマな光景は最高の調味料だな。食欲が増してより深く味覚が鋭くなる。」

美しい顔を邪悪な笑みに変貌させながら彼女は食事を楽しみだした。

プリップリのウィンナーをバキッゥと嚙み千切ると「ん・・塩が効き過ぎているが仕方あるまい。あの女の精神がいつ崩壊するか見物だ。」

舌鼓を打ち食感を楽しむ。

「鬼畜だ・・」

誰ともなく兵士の間から声が聴こえた。

「今誰が言った?」

長い黒髪を揺らしながらジェシュリーが笑みを浮かべたまま振り返る。

兵士達は黙って棒立ちで立ち竦んでおり反応が無い。

「その辺りだったと思うが・・」

スプーンで指し示し「そうだな20人くらいまとめで殺すか。」

平然と脅し文句を言ってのけると即座に独りの兵士が突き出された。

「馬に蹴り殺させろ。」

「ハッゥ!!」

何やら喚き声を上げる男が連行されて行く・・この畜生な行為に良心が咎める者はジェシュリー軍に必要とされていなかった。

しばらくして心行くまで食事を堪能したジェシュリーは食器をガチャッゥと置くと立ち上がり長老の様子を窺いに近寄る。

「ころひて・・こ・・ろひて・・」

「なんだ、まだ生きてるのか。どうした??さっきまでの威勢の良さが消え失せたようだが。」

「・・ころひ・・て」

「くっくっく・・アァァーーッハッハッハ!!!!この私が同じ目に遭うだと!?やってみろっぅ!!!!ボケ爺がっぅ」

老人を足蹴にすると「あぁ爽快だ。胸のすくようだ。」ジェシュリーは長老とその孫娘への興味を失くしたように立ち去った。

2時間後・・

「ジェシュリー様、斥候が帰還しました。」

簡易テントの中で座っている彼女に兵士が報告をする。

「そうか。通せ・・吉報だと良いが。」

見るからに疲労困憊の斥候がテントの中に駆け込んで来た。

「報告!アナンケシュタイン軍が都市ラミリダから進軍を開始した模様です!!!その数は1万程度かと!!!」

「フン・・流石に7つの集落を焼かれたら黙ってられぬか。ご苦労だった、休んで良し。」

「ハッゥ!!!」

「姫君・・好機到来ですぜ。ここで一気に叩き潰したらもう敵軍は戦力を使い果たしたも同然だ。」

ラクワイアが進言する。

「そうだな・・まんまと誘き寄せられた哀れな連中を始末し・・首都を脅かすと、連中は震え上がり屈服するかも知れんな。」

自信に満ちたジェシュリーの野心は止まる所を知らずであった。

他の魔将軍よりも早く勝利を飾れば面目躍如となる・・魔王ウァルスの寵愛は確かなモノとなろう。

「奴隷は十分集めた。次の目標はアナンケシュタイン軍の殲滅と征服と行くか。」

「ただ姫君、占領するには兵の数が足りやせんぜ。」

「占領??馬鹿を言うな、全ての都市は灰塵に帰させてやる。徹底的な破壊こそが勝利への近道だ。」

「うへえ・・ヤル気ですねぇ。ちょいと晩飯を物色して来やす、失礼・・」

そう言い残してラクワイアがテントから出て行くとジェシュリーは首を鳴らして

「卑しい大飯喰らいめ。半妖のバケモノを飼うのも考え物だな。」独り言をポツリと呟く。

数分後、兵が入って来た。

「報告!長老の親族を名乗る女が耳寄りの情報が有ると述べておりますが。」

「何だ?殺してなかったのか・・我が兵どもは軟弱だな。まぁ良い、通せ。」

すぐに先程の娘が姿を現した。

兵から与えられたのかボロボロの布切れを身に纏っている。目元は泣き腫らした痕で赤く滲んでいた。

「命乞いでもしに来たか??下の口はもう使い物にならんだろう・・暴力と性病の手荒な歓待は楽しんで貰えたようだな。」

娘は嫌味な言葉を吐くジェシュリーを睨んだまま立ち尽くしていたが、程なくして口を開いた。

「・・私の心を殺した貴方が憎い・・でも生きろと命じたお爺ちゃんの遺言だけは守る。」

「そうかクックッ・・是非ともその遺言を最悪な形で裏切る破目にしてやりたくて仕方が無いが・・情報次第に寄っては奴隷としての道も考えてやる。さあ言え。」

ジェシュリーは待ちきれないとばかりに催促をする。

「私の知っている事は2つ。1つはこの場で言うわ・・死にたくないから。残りの1つは私を自由の身にしてくれたら伝える。」

しかし小利口な娘の駆け引きに応じる彼女では無かった。

「まだ己の立場が分かってないようだな・・鼻を削いで目を潰してやるか。」

ジェシュリーが剣を抜くと女性は堰を切ったように慌てて喋り出す。

「アナンケシュタインは南方の中央諸国に助けを求めてる!ルの者との聖戦なのだと。」

「フッゥ・・愚かな。こんな北の最果てまで援軍が来るとでも思ったか??亡国の指導者は藁をも掴む気で居るのだな。で?もう1つは??」

「・・至高の騎士団が人を集めてる。絶滅戦争の再来になるわ。」

「!!!」

ジェシュリーのエメラルドグリーンに輝く眼が一瞬見開き、その後ゆっくりと剣を鞘に戻すと何か考え込む仕草を見せる。

「・・そうか・・・そう動いたか。我々は人間賛歌を謳う者なり、古の伝承に従いその末裔に至るまで人間の守護者たらん。それが合言葉だったな・・」

「いや?それともオウガを打ち滅ぼすその日まで我々は鬼神となりルの者やラの者が阻もうとも全てこれを砕く、だったか。」

まるで目の前の娘の事など忘れたかのようにジェシュリーは自問自答する。

「シィィーーハァァーーッゥジェシュリー考え事なのだ!!!」

「姫君・・そろそろ寝たらどうですかい?」

ラクワイアが天幕を押し退けて顔を覗かせた。

「ん・・ラクワイア、喰っても良いぞ。この上なく柔らかくて新鮮な女だ。数刻前まで生娘だった。」

「・・っぅ」

瞬時に青褪めた女性がビクッゥと身震いをするがラクワイアは首を振って

「姫君、失礼ながら野郎どもの精液がプンプン臭う肉なんて喰えたモンじゃありませんぜ。」

「そうか、命拾いしたな・・何処へとでも行け。消え失せろ。」

ジェシュリーの語尾を聞き終える前に娘は走って逃げだした。

「シィィーーハァァーーッゥジェシュリーは慈悲深いのだっぅ!!!」

「さて・・明日はラミリダに向かうぞ。アナンケシュタイン軍を壊滅させてやる。お前はアクシデントに備えて私の護衛に付け。」

「分かってまさあ。それと姫君、出来れば子供の肉の方が有難いんですがね。」

「贅沢を言うな。お前の好みなど聞いてられん。」


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