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手ごわい相手

「お前はあの娘が何者かわかっているのか?魔族だぞ」


襲撃者は血が出ている腹を抑えながら言った。俺は銃口を向けていつでも殺せる態勢でいた。


「俺はお前と違って差別主義者じゃないんでな」


こういうちょっと自分と見た目が違うって理由で人を簡単に殺すやつは多く見てきたが俺は理解できんな。


「・・・あいつはただの魔族ではない」


「ああ。姫君だろ?」


さっきテュールとかいうやつを自白させた時、言っていたからな。


「たしかにそうだが、あの娘はそれだけじゃない。彼女は『破壊神』の生まれ変わりだ」


「破壊神?」


破壊神とは大層な名だな。まぁ敵対勢力にレッテルをはって排斥するとはよく見てきたな。


「この世界には火を出したり、風を起こしたりできる『魔法』が存在する」


さっきのは魔法なのか?てっきり最新のステルス迷彩かと思ったが?


「そしてこの世界には『ギフト』という特別な力を持っている人がいる。俺の透明になれるのもギフトの力だ」


特殊能力ってことか?長い間水の中にいられるとか関節を自在に外せる人間は見たことあるがここまでのは初めてだ。


「他の人間は透明になれないのか?」


「『透明』のギフトを持っていない人間は無理だな」


それを聞いて安心した。この世界の人がみんな姿を消せるならどう生きようか考えていたがそんな心配はしなくて済みそうだ。


「そしてあの女のギフトはあらゆる魔法に追加効果をもたらす力だ」


「追加効果?」


「あの女のファイヤーボールは水をかけても消えず、ストーンショットの石もなくならないらしい」


らしいって眉唾な話か。


「そうか・・・」


これは彼女を殺す理由作りの可能性が高いな。


「そしてオーバースペックの真の力はもっと恐ろしい」


「どういうことだ?」


「かつてオーバースペックを有していた者は10万人年を壊滅させたこともある。あの女は危険だ」


「なるほどそれは恐ろしいな」


「ああ、そうだろ。うっ」


俺は無理やり自白剤を飲ませた。薬が効いて目がうつろになって聞いてみた。


「さっき言ったことは本当か?」


「ああ、本当だ」


俺を騙す妄言だとよかったんだが、まいったな。


「で?お前に依頼してきたのは誰だ?」


「さぁ?俺はの・・・うぐっ」


襲撃者は急に苦しみだした。脈、心臓共に動いてなく死んだみたいだ。


「組織の情報を漏らそうとすると死ぬようにしていたか」


これは手ごわい相手だな。





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