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裏切り者よ、愛に、死ぬな

作者: 秋葉竹



いちばんやさしく愛する心は

白い心の中にある。


ガラスの欠けらのような

三日月が夜空に刺さる。


どこにもさみしさなんかない。


秋はとても自然がやわらかい。


むかし悲しい胸を偽った、想い出とか、

顔を想い出せないヤツの、キスの甘さとか、

傷を傷として、気づけないうちに

心を尋ねて、さまよう夜になる、

その瞳をそっと閉じてあげる。

逃げたいから、走った、消え入るように。


それは誰への「愛の逆立ち」だったのか。


愛の、ガラスの胸を

叩き割った一瞬から、

三日月は、悲しくダイヤ色に光る。

どこに絆を探すのか、さえ

ひとりでは、忘れてしまった


ふたりでひとり、と言っていた、昔

の約束は忘れてしまった。


血より明るい白い掌が

約束してある

胸の暖かさをさするとき

愛のまぼろしは、すこし照れるのか。


動けないのは、運命に届かないから。

それでも追いかけて、追いつく

青い心臓を暗く、

焼き尽くすのは、未来があるからか。


かける言葉はみんなにやさしく、

そのやさしさが、白い心の、愛。


いちばん卑怯な裏切りものは

自分のなかにいる。


追いかけず、動けない自分をゆるす

そんな愛がある意味も知っている。


遠い夕陽にほんのり赤く染まる

いくつもの顔、だれも知らない。


世界のすべてを裏切って

希望を傷つけ穢した

黒い返り血にまみれた非日常。



安らぎを求めるなんて、

とてもできやしないこと、

誰よりもわかっていて、

わかっていて、なにをしようかと

ただ、ひとり

わかっていて、できることひとつ。


愛を、

もう一度、

探して、

いる。









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