見張りの夜
ショブージの楽園は唐突に終わりを告げる。
まだ日の出には時間がある。ショブージの体感でそろそろ夜中の3時ころではあるが、アイシャが不意にむくっと起き上がったのだ。
「まったく……フェルパちゃんも寝相が良くないんだから」
自分もそうなのだが、アイシャはそう言ってフェルパのパジャマをきちんとなおして、自身も着崩れているのを整える。
(背中向けて仁王立ちで、ご苦労様なことね。少し寝過ごしたかもしれないな)
「ショブージくん、見張りありがとうね」
「あ、いえ。まだ起きているので寝てもらってていいですよ?」
(気遣いの出来るいい子だね。けど、あまり無理させちゃいけないか)
「いいよ。交代するって言ったしね」
「いえ、お構いなく」
アイシャは首を傾げる。
ショブージは2人の寝姿のおかわりを求める下心と同時に、いまは振り向けない現実があって背中を向けている。
「そう。じゃあちょっとだけ教えて。この辺りにコカトリス? よりやばい魔物っているのかな?」
「コカトリスよりも、ですか?」
アイシャが唐突に起きたのは“寝ずの番”が警報を鳴らしたからだ。今もじわじわとその音は大きくなってきている。
「コカトリスはそもそも珍しくて見かけないからエルフも対処しかねるのですが」
ショブージは決して振り返りはしない。まだいきりたったままだから。
「単純な戦闘力でならこの辺りにはマンティコアがいてそれの方が上かと」
「ショブージくん。私、少し離れるから、この子の事見といてね」
「え?どちらに?」
今はやっと落ち着いて座ることの出来たショブージに引き続きの見張りを頼んでアイシャは立ち上がる。
「こんな時の乙女の用事なんて決まってるでしょ。覗いちゃだめだからね」
ショブージは何を想像したのか少しだけ前屈みになって頷きアイシャを見送った。
「うぅん……」
フェルパはアイシャが変り身の術として置いていったぬいぐるみを抱いている。
やはり暑いのか、またしてもはだけてきている。
少し明るくなり始めたこの時に見えそうで見えないその肌色が眩しい。
アイシャはまだ帰ってきてないが、乙女の用事は長いのだなと自分に言い聞かせるショブージ。
ぬいぐるみを腕と脚で抱くフェルパの肢体が気になって仕方ないショブージ。
「少し、ほんの少しだけ……」
腰を浮かせてフェルパに近づくショブージ。
その肌はやはりきめ細かで健康的な色をしていて、鎖骨の辺りが美しく見える。
「少し、だけ」
寝ている女の子の肌がそこにある。それも信仰する女神の、だ。
ショブージはそのことに背徳感を覚えて、信仰の対象は情欲の対象へとシフトしていく。
指がフェルパに触れそうなところまできたとき、ショブージはその神秘を目の当たりにした。
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