芸事 応酬はしない 教え方すら……忘れてしまった きっと 方々
……私が、北野武さんを……勝手に尊敬しているのは、……自らが芸事で食ってきた人間だから……と、公共の電波で言える方だからなんですね 『我々は食べてるんで 職業としているから 応酬はしない』『それは視聴者の方の権利だから』『我々は芸事で上がってきた人間なので』『引退はお客が決めることで 誰も観なくなったら自然とやめていく』
……そのお言葉を耳にした時、……ずっと昔の日本の……芸事で生きてきた時代の方の美意識と、作法、芸事の厳しい文化を……目の前に見せつけられたような気がしたんですね ……気質、伝統、作法、……それは日本人として
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……今の、芸事で食べている方々は、……批評に簡単に批評を返すでしょう
……芸事だけじゃない。神事に関わる方々も、……簡単にツイッターで反論なさったりするでしょう
……日本的美意識と、……伝統的厳しさが、……消えていっているんですね
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……もう、……誰も、……教えてくれないから……じゃない
……違うんですよ ……教え方すら……忘れてしまっているんですよ
……だから、……失ってしまっているんです 美意識も誇りも……忘れてしまっているんですよ
下品なことで笑って……それが芸事ですか……?
……下品な中にも美意識はあるんですよ
……エロティックの中にも美意識はあるんですよ
……その最低のラインを簡単に堕ちれるのなら、……その方には、……誇りがなくなってしまうんですよ
……目の前のあなたが、……表現したいものに、……ほんの少しでも、……誇りを思うのなら、
……どんなに、低劣だ、どんなに下品だ、どんなに醜悪だ、どんなにエロテックだ、と言われても、
表現者だけは、……最低限の自らの譲れない美意識と、誇りを……堕ちないラインを
……知っている
……私は、それが、必要な……最低限な……必要なことだ
そんな風に……思うんですね