誰でも心の中に残っている記憶のひとがいる!
___私の好きな男性は?
ずっと、私の記憶の片隅に残っているひとなの。
___大きな体に、誠実で優しくてあったかいひと。
彼の傍に居るだけで、私は癒されるの。
・・・だけど?
彼がどんな顔をしていたのか? 私は、はっきりとは覚えていない。
私が横断歩道を歩いていると、凄いスピードで信号無視をしてきた車
に、私めがけて突っ込んできて私は撥ねられてしまったからだ。
私は数メートル撥ね飛ばされて。
血まみれになりながら倒れてしまい。
彼が私を見つけて! 直ぐに救急車を呼んでそのまま私を乗せた
救急車に一緒に乗って病院まで付き添ってくれたらしい。
私の右手をギュッと彼の両手で握っててくれた。
私は、意識が朦朧としながら病院に運ばれたの。
私は、幸運にも。
大きな怪我もなく、3日間の検査だけで直ぐに退院出来たわ!
___彼は?
私が命に問題がないとわかると?
その場を、何も言わずに去って行ってしまった。
彼の事は、結局! 何も分からない。
何処の誰で、何者なのかも、、、?
・・・私は、もう一度!
彼に会いたい! 会ってちゃんとお礼を言いたい!!!
ずっと、そうやって3年間も生きてきたのよ!
*
___でも?
私は、どうしても彼の事を忘れる事が出来なかった。
とうとう、探偵を雇って彼の事を調べてもらったのよ!
___私が、事故に遭った日。
私を救急車に乗せ病院まで付き添ってくれた男性。
2017年9月10日。PM16:30頃。○○の交差点で女性が
車に撥ねられる。
*
___私が、ある探偵事務所でこう話すと?
『・・・えぇ!? 僕、その話知ってますよ!』
『・・・えぇ!?』
『___だって! それ? “僕なんです!”』
『・・・えぇ!?』
『___あなたが、アノ時の女性なんですか?』
『・・・あぁ、ははい。』
・・・まさか!?
私が、依頼して探してもらおうとしていた男性は?
今! 目の前で話している男性だった!?
『___まさか!? 探偵さんがそうなんですか?』
『・・・あぁ、ははい!』
*
___私の、【運命の人は】ここにいたのよ!
私は、咄嗟に! 彼にこう言った!
『___ちゃんとお礼が出来てなかったので? 是非! 私にお礼を
させてください! お願いします!!!』
『・・・あぁ、はい! いいですよ。』
『私! ずっとあなたを探していたんです。』
『・・・・・・そ、そうですか。』
『今の私があるのは、全てあなたのおかげなんです!』
『・・・いやいや? そんな事はないですよ。 じゃあ! 僕も時間
を作るので、一緒にご飯でも食べに行きましょう!』
『___あぁ、はい!』
___私は、運命のアノ人と出会い。
興奮して、その日は眠れなかった。
確かに? 私の想っていたイメージとは少し違っていたのだけど。
優しそうな話し方に、私を支えてくれた太い腕は、そのままだった
ように感じる。私は、この人と生涯一緒にいたいと思ってしまった。
*
___数日後。
私は、彼に誘われてご飯を食べに一緒に行くことになった。
『___ごめんね、直ぐに僕だと分かったかな?』
『___はい! もちろんですよ。』
『じゃあ! 行こうか!』
『___はい!』
___私は、既に!
彼に夢中になっていたわ! 彼と一緒ならどんな事も乗り越えられる。
彼となら、私は幸せになれる!
*
___その頃。
彼は、違う事を考えていた。
まさか!? 俺がストーカーだとは彼女は思ってもみないだろう。
彼女から、俺に会いに来るとは、、、?
___しかも?
向こうが俺に、好意を持っている!
ずっと! 俺もきみを見ていたよ。
この3年間、欠かさずきみを見てきたんだからな!
これから先も、ずっと俺と一緒に居ような、、、。
最後までお読みいただきありがとうございます。