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ようこそ大統領! 

 初投稿になります。

色々、小説になってないとか誤字があるとかるかもしれませんが生暖かく見守って下さい。

誤字や歴史的、技術的矛盾の指摘など熱烈歓迎しております。


 批評はできるだけ具体的にお願いします。可能な限り拾いたいと思います。

ちなみに主人公は下種で外道で俗物です。通すべき筋は利益を最大化することのみと考えています。

 ご就任しゅうにんおめでとうございます、大統領プレジデンテ! 

⋯⋯⋯失礼、間違えました。領主ロード様、今日の貴女は特に力強く見えておりますよ!!



※※※※※ ※※※※※ ※※※※※ ※※※※※



 きっかけはなんだったか? ああそうだ、ふとした時につぶやいた一言がきっかけだ。


「ああ~中世ぐらい行ったら現代知識チートで好き放題出来るのにな~! か~現代は辛いは~どっか転生でも転移でもして中世ファンタジー世界で好き放題暮らして~な~。それでイケメン食い放題とか?」


 この未成年飲酒で悪いほうにヒートアップしている少女は立花たちばな真央まお

まあ、少々痛いところがあるがどこにでもいる高校3年の女子である。この程度の黒歴史的発言や考えは誰にでもあるだろう? 総評すれば平凡な人間だったわけだこの時までは(・・・・・・)


※※※※※ ※※※※※ ※※※※※ ※※※※※


「アナタのお望みを叶えて差し上げましょうか?」

「ハア? アンタ誰? いきなり何?」


 いきなり現れたその男は、胡散臭うさんくさい恰好で胡散臭い喋り方をして胡散臭い話をしてきた。

まあ普通ならこんな胡散臭い不審者などさっさと警察に引き取ってもらうところだが少女は頭が少し可哀想で更に酒の力により残念さが倍増していた。


 男によると何でもお望み通り、中世風ファンタジーの世界に連れて行ってくれるというのだ。

しかも生きてゆくための基盤がそれなりに整った場所で能力と地位をはじめから与えてくれるという。 

日本で言えば即、店の後継者として採用しますという様なレベルである。


「アハハハハ、いいじゃんそれ。OKそれ採用!」

「それは契約・・に同意していただけると受け取ってもよろしいのですか?」

「よろしいも何もオールOKだよ」


男が指を鳴らすと麻央マオが立つ地面に突如穴が生まれアリスめいてどこまでも落下してゆく。


「それでは、参りましょうか」

「えっえっ? これ何? どこに連れてゆくの?」


男はニンマリと笑うと情感タップリに口を開いた。


「マカイでございます」


※※※※※ ※※※※※ ※※※※※ ※※※※※

 


 垂直に落ちるトンネルを落ちる間にわたしの意識は暗い闇の中に沈んでいった。

再び目を開けると真っ暗闇。周囲はクッションのように柔らかいがその奥に何か固い物で囲われている。

何やら箱のような物に入れられているらしい、周りをゴソゴソ探っても埒が明かない。

どうやら閉じ込められている様だ。


(殴れよ! さらば開かれん!)


 思いっきり前の方を蹴とばすとふたがぶっ飛び外への道が開けた。

その衝撃で周囲のほこりが舞い上がり思わずき込んでしまう。

どうにもジメッとした雰囲気だ。光を取り入れる窓は小さくそのせいで部屋の中は薄暗い。

窓から外を見ると小高い丘の上に建物が立っているのか遠くまで見える。

その小さな窓から周囲を見渡すと⋯⋯⋯なんということでしょう!!

そこは自然豊かで木々に埋もれるうらぶれた寒村なのでした。


(辺境スタートとは王道だな⋯⋯⋯だがまあ、どんなクソ立地であっても一国一城の主には違いあるまい。ざっとオラが村の現状を確認するとするかね?)


 真央マオは村を一回りしてこの村の現状を確認する。

結果、村人は猫一匹いない、家は全て押しつぶされたように潰れており土台だけが残っている。

井戸は落ち葉やらで埋まって使えない、畑であったモノには雑草や雑木が大量に栽培されている。

道は雑草ボウボウの獣道レベル。唯一まともな石造りの砦は中は廃墟はいきょ同然の埃まみれ。

有り体にいって廃村である、それも放棄ほうきされてもうほとんど自然にかえりかけているレベルの。 


(ふむふむ、なるほどなるほどなるほろォ⋯⋯⋯家もねぇ! 畑もねぇ! 道もねぇ! ある訳ねぇオラの村には人がいねぇ!! なんじゃあ、この村は!? (ベコ)すらいねえのかよ!?)


「いやぁ無事に着いたみたいですね。改めてご挨拶いたします、わたくしこの領地にて執政を務めさせていただいておりますコンヒューマと申します。このように自然豊かなこの場に新たな領主を招けたことを心から感謝いたします」


 元凶がいけしゃあしゃあと声をかけてくる。あまりの絶望立地っぷりに麻央マオの酔いなどとっくにめている。

「クーリングオフ⋯⋯」麻央マオはぼそりと呟くとコンヒューマにつかみ掛かろうとするがスルリと避けられてしまう。「ハイィ?」などと心底不思議そうな顔をするコンヒューマに麻央マオは早口でまくし立てる。


「なんじゃあこの村は!! 人口が領主だけの一人って限界集落ってレベルじゃねえぞ!!? これをどうしろというのだ! わたし一人で雑草抜いて掃除して木ィ切り倒して村の真似事しろってのか~!? だいたいなんだこれ!? わたし一人で村を運営しろって? ワ〇ミでもここまで酷いワンオペはねぇぞ!!!こんな腐れ契約は無効じゃあ!!!!」


麻央マオの言い分を聞き終えたコンヒューマはやれやれと肩をすくめる。


「残念ながら、そのようなシステムは存在しませんが」

「そんな無茶苦茶な話があるか!!」

「過ぎたことを悩んでも仕方ありません。それにしてもこの村を立て直すための仕事を早くも立案されているとは貴女はやはり有能そうな人だ」

「えっ!? そんな有能だなんて⋯⋯⋯って違う違う、そんなモン一人でできるわけないだろって話をしているんだよ。労働力が不足してるって」

「ご安心をそこに白骨死体がありますね。それをこうしますと~」


 コンヒューマが指を鳴らすと見えない何かが骸骨に入り込みうごめき、立ち上がる。

白骨死体はスケルトンとして再び蘇ったのだ。


「貴女も同じことをより効果的に出来ます」と言うので白骨死体に手をかざす。すると村中に散らばっている全ての白骨死体がスケルトンとして蘇り麻央マオの前に集まった、その数500体。何でそんなに白骨死体が転がっているのかは不思議だがまあ聞かない方ががいいのだろう。


「これで労働力の問題は解決しましたね」

「いや、そういうことを言いたかったわけでは⋯⋯⋯いや、もういい、この話終わり」


 

 そんなこんなで中世ファンタジー的世界で領主になって領地を盛り立てなければならなくなったのだ。

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