表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
呪文  作者: 蓮田 れん
7/8

わたしのはなし④

今、私はここにいる。

死んだはずなのに、意識がある。

なら、意味があるはずだ。

最後に目が合った、あの人に。

私は近づく。

幽霊は、人目を気にしなくていい。

そういえば花びらが飛ぶ直前、誰かの声が聞こえた気がする。

でも良くはわからない。

その時私は自分の恋を占うのに必死だったから。

いつも聞いてるような言葉だった気がする。

なんにせよ、どうでもいいことだ。

大切なのは今この時。

彼はいつもいる友達を待っている様子だ。

ボールを拾ったあの日、笑っていた彼の隣で、顔をひきつらせていた人だろう。

思い込みが激しそうな陰気な雰囲気を持ったその友達は、正直彼には似合わないけど、

彼が楽しそうだからいい。

ロッカーがわからなくて、無造作に置いたチョコレート。

彼ならきっと誰からのものかわかってくれただろう。

「私を好きになって」

何度でも。

呪文は、言葉だから。


いつまでも待つよ、その効果を

首に手をまわしながら

耳に囁き続けながら

彼の左耳の赤いピアスに口づけた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ