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5 お粗末な結末
書き直すがあります。ご了承下さい。
私の転生先であるこの体の本来の持ち主の名は――
『キリア・グレンツェン・フンクルン』。
担当していた作品の脇役キャラであり、いわゆる“悪女”と呼ばれた令嬢。
公爵家の娘で、優れた才能と誰もを魅了する容姿を国王にまで認められ、数ある名家から王太子の婚約者に選ばれた。
(ここまでは別に問題ない。まだギリ耐えられる。)
けれど、17歳のある日。
ティータイム中に王太子が血を吐き、紅茶に毒が混入していたことが発覚する。
そしてその場にいたという理由だけで、キリアは毒殺犯の汚名を着せられ、死刑にされた。
(本当は、国王反対派閥の臣下の企みなのに。)
しかもキリアが消えたことで、ヒロインと王太子は無事結ばれる――
なんとも胸糞な、都合のいい“悪女退場”。
(こんなの、受け入れられるわけない。
このまま17歳まで生きたら、小説と同じ結末で殺される。
そんな未来、断固拒否。私は生きて、長生きしてやる!)
……問題は、その方法だ。
「生きてやる!」と言ったところで、ただ黙っていたら何も変わらない。
自分で動くしかない。
この公爵邸には私の味方なんてほとんどいない。
だったら――どう動く?




